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更新日:2023年12月19日

アカミミガメ(ミドリガメ)繁殖防止に向けた取り組み

絶滅危惧種のオニバスが生息するため池や河川、都心部では珍しいウミガメの上陸する美しい砂浜など、豊かな自然は明石市のたからものです。しかし近年、ため池や河川では、外来種のアカミミガメ(ミドリガメ)の繁殖により生態系が脅かされています。市では、アカミミガメの繁殖を抑え、明石の自然環境を未来に残すための様々な取り組みを実施しています。

アカミミガメ(ミドリガメ)とは?

 アカミミガメ

北米原産の外来種で、平成27年3月に環境省及び農林水産省で作成した「生態系被害防止外来種リスト」において、「緊急対策外来種」に位置づけられています。幼体は「ミドリガメ」と呼ばれ、これまでペットとして大量に輸入されていました。

しかし、大きく成長し、家庭で飼育することが困難になった個体が河川やため池などに放され、繁殖したものと考えられています。このような背景を受け、環境省では、アカミミガメ対策について今後の目指す方向やその防除実現に向けた「アカミミガメ対策推進プロジェクト」を、平成27年7月に公表し、令和元年7月に「アカミミガメ防除の手引き」を作成しています。 

1.明石・神戸アカミミガメ対策協議会の設立(平成29年4月)

市では、平成26年度から環境省と連携したアカミミガメ対策を実施していますが、この取り組みをより広域的に推進するため、平成29年4月、神戸市と協働で「明石・神戸アカミミガメ対策協議会」を設立しました。協議会では、国の交付金と両市からの負担金を受け、在来の生態系への被害防止を図るため、両市域においてアカミミガメ等の水生の外来生物の防除調査や、市民への啓発活動等の事業を実施し、生態系の保全を目指し取り組んでいます。

なお、平成26年度から明石市において防除調査や市民参画型防除支援等のアカミミガメ対策を担っていた「明石市ミシシッピアカミミガメ対策協議会」は解散し、この協議会が事業を引き継いでいます。

 (1)報告書

平成24年度ミシシッピアカミミガメ生息域実態調査業務報告書(PDF:2,623KB)

平成25年度ミシシッピアカミミガメ防除調査業務報告書(PDF:981KB)

平成26年度明石市ミシシッピアカミミガメ対策事業報告書(PDF:1,220KB)

平成27年度明石市ミシシッピアカミミガメ対策事業報告書(PDF:1,622KB)

平成28年度明石市ミシシッピアカミミガメ対策事業報告書(PDF:1,889KB)

平成29年度明石・神戸アカミミガメ対策事業報告書(PDF:2,706KB)

平成30年度明石・神戸アカミミガメ対策事業報告書(PDF:8,567KB)

令和元年度明石・神戸アカミミガメ対策事業報告書(PDF:10,176KB)

令和2年度明石・神戸アカミミガメ対策事業報告書(PDF:7,740KB)

令和3年度明石・神戸アカミミガメ対策事業報告書(PDF:4,347KB)

令和4年度明石・神戸アカミミガメ対策事業報告書(PDF:9,770KB)

 (2)市民参画型アカミミガメ防除

市民や管理者による防除体制づくりのサポートとして、市内の水利組合や、校区まちづくり組織による防除活動について、罠の貸し出しや、技術指導などの支援を実施しています。また、環境学習や観察会等でアカミミガメ防除を体験できる機会を設けています。

市民防除 八木 カメ取り

 

(3)防除による効果

防除により、アカミミガメが着実に減少

瀬戸川の様子(防除前) 20210811

平成26年の瀬戸川の様子

令和3年の瀬戸川の様子

 

防除を実施したため池で、オニバス等の希少な水草が増加

新池以前 新池オニバス

平成24年の西島新池の様子

平成31年の西島新池の様子

 

両市の水系で希少な生物(在来種)の確認数が増加

イシガメ コウノトリ

イシガメ

コウノトリも飛来

 

(4)「誰でもできるアカミミガメ防除」マニュアルの作成

誰でもできる

 

これまで協議会で取り組んできたアカミミガメ防除調査に基づき、「誰でもできるアカミミガメ防除」マニュアルを令和2年2月に作成しました。特に明石市民、神戸市民をターゲットにし、アカミミガメの生態やカメの判別方法、罠の紹介や効果的な防除方法などをまとめ、大人から子供まで、初心者でもわかりやすいマニュアルを作成しています。ぜひご活用ください。

 

「誰でもできるアカミミガメ防除」マニュアル(PDF:3,707KB)  

 

2.アカミミガメの野外放逐の防止

市内の河川やため池の多くに、外来種であるアカミミガメが繁殖しているのは、ペット用に輸入されたものが家庭で飼えなくなくなり、放たれたことが原因の一つと考えられています。

(1)あかしの生態系を守る条例

市では、「あかしの生態系を守る条例」を制定し、アカミミガメの悪質な放逐を規制しています。

※「あかしの生態系を守る条例」

(2)カメダイヤルの設置(アカミミガメの引き取り)

カメダイヤル

 市では、ご自宅でどうしても飼えなくなったアカミミガメや、野外で捕獲したアカミミガメを引き取ります。引き取りをご希望の方は、カメダイヤルまでお電話ください。

 ※詳細は、「ご自宅で飼えなくなったミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)を引き取ります」のページをご覧ください。

※市外のカメなど、引き取りの対象外となるカメがあります。 

3.情報発信

市民一人ひとりが明石の自然環境を知って、生態系の保全等に取り組んでもらうために、活動内容について啓発しています。また、先進的な取り組みに関し積極的に情報発信を行っています。

啓発動画「捨てたらアカン!~守れ生物多様性~

啓発パンフレット「外来種を飼うためのガイドライン(PDF:323KB)

「明石市・神戸市のアカミミガメは減ったのか」~協議会成果報告会~の実施

成果報告会

明石・神戸アカミミガメ対策協議会の取り組みや、市民団体等による取り組み事例を紹介し、さらなる拡がりのきっかけとするため、明石市民会館にて成果報告会を2020年2月23日に実施しました。元須磨海浜水族園長の亀崎直樹氏による基調講演をはじめ、4つの市民団体による取り組みの発表、「豊かな自然を残すためにできることとは」を議題にパネルディスカッションを実施し、約150名が参加されました。

 

 

4.アカミミガメの防除・引き取り実績(単位:匹)

年度 防除調査

市民参画

型防除

カメ

引き取り

合計 備考

H23

374

-

-

374

・市内のため池(生息調査) 

H24

744

-

-

744

・市内のため池(試験防除)

H25

2,019

-

145

2,164

・谷八木川及び流域ため池5か所 

H26

2,872

-

79

2,951

・瀬戸川及び流域ため池3か所 

H27

1,548

104

98

1,750

・赤根川及び流域ため池5か所

・市民参画型防除試験実施

・谷八木川、瀬戸川流域効果確認

H28

1,294

335

64

1,693

・瀬戸川、谷八木川、赤根川流域

・市民参画型防除本格実施

・浮島型罠の試運用 

H29

1,029

202

54

1,285

・瀬戸川及び流域のため池23ヶ所(移動調査)

・谷八木川・赤根川・明石川流域(防除)

・市民参画型防除継続実施

 H30

  2,432

 498

  40

2,970

・瀬戸川及び流域のため池23ケ所(移動調査)

・谷八木川及び流域のため池19ケ所(防除)

・明石川流域重要地点(防除)

・市民参画型防除継続実施

R1

1,575

928

81

2,584

・瀬戸川及び流域のため池23ケ所(防除調査)

・谷八木川及び流域のため池19ケ所(防除)

・明石川流域重要地点(防除)

・市民参画型防除継続実施

R2

 411

781

 89

1,281

・瀬戸川及び流域のため池23ケ所(防除調査)

・谷八木川及び流域のため池19ケ所(防除)

・明石川流域重要地点(防除)

・市民参画型防除継続実施

R3

905

549

35

1,489

・瀬戸川及び流域のため池23ケ所(防除調査)

・谷八木川及び流域のため池19ケ所(防除)

・明石川流域重要地点(防除)

・市民参画型防除継続実施

R4

1,258

241

67

1,566

・瀬戸川及び流域のため池23ケ所(防除調査)

・谷八木川及び流域のため池19ケ所(防除)

・明石川流域重要地点(防除)

・市民参画型防除継続実施

合計

16,461

3,638

752

20,851

 

  ※平成28年度、瀬戸川流域では環境省・神戸市との協働防除を実施したが、明石市域での防除分に限る。  

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お問い合わせ

明石市市民生活局環境創造課

兵庫県明石市大久保町松陰1131

電話番号:078-918-5786

ファックス:078-918-5586