飲食店における持ち帰り・宅配食品の衛生管理について
飲食店事業者の皆様へ
持ち帰り(テイクアウト)や宅配(出前)については、店内での喫食に比較して調理してから喫食までの時間が延長することに加えて、気温や湿度の上昇などにより食中毒のリスクがさらに高まります。
つきましては、これまでの一般衛生管理の徹底に加え、次の事項に注意して調理・提供を行うようお願いします。
食中毒予防のポイント
- 持ち帰りや宅配等に適したメニューを選択してください(食中毒予防を意識し、鮮魚介類等の生ものの提供は避けるなど。)。
- 施設設備の規模や調理従事者の人数等に応じた調製数とし、能力オーバーにならないように注意してください。
- 加熱が必要な食品は、中心部が75℃1分以上となるように十分に加熱してください。
- 調理終了後、料理を容器に詰める時間や販売時間も含めて2時間以内には喫食してもらえるように時間の管理を行ってください。
- 調理済みの食品は、食中毒菌の発育至適温度帯(約20℃~50℃)に置かれる時間が極力短くなるよう、適切な温度管理(10℃以下又は65℃以上での保存)を行ってください。(例:小分けによる速やかな放冷、持ち帰り用保冷剤の使用、保冷・保温ボックスによる配達など。)。
- 消費者に対して、口頭やシールの貼付等により速やかに喫食することなどの食中毒予防のための注意喚起をしてください。
- 容器包装に入った食品には、食品表示法に基づく一括表示が必要です(飲食店で注文に応じてその場で容器に盛り付ける場合などは、一部の注意喚起表示を除き、食品表示基準に定められた表示は必要ありません。)。
検食を保存しましょう
「検食」とは、お弁当などの持ち帰り食品や宅配食品を販売された場合に、安全性を検査するために必要な食品のことです。
食中毒及び食中毒の疑い事案等が発生した場合、発生原因を究明するために、使用した食材や、提供した調理済み食品の検査が必要となります。
弁当等を販売される飲食店の方は、次のポイントに留意して検食を保存してください。
- 毎日、弁当等に詰めた調理済食品を、食品の種類ごとに72時間以上冷凍保存しましょう。目安は1種類あたり50g程度です。
- ビニール袋等清潔な容器に入れて、封をして冷凍で保存しましょう。
- 食品の品目、採取年月日、廃棄年月日が明確になるように記録しましょう。
- 検体を廃棄する際は異常の有無を確認しましょう。
消費者の皆様へ
気温が高くなるこれからの季節は食中毒が発生しやすくなります。食中毒菌の多くは、室温で活発に増殖するため、特に食品の取り扱いに注意が必要です。
テイクアウトや宅配弁当などの持ち帰り食品による食中毒を予防するため、次の対策を実行しましょう。
持ち帰り食品による食中毒予防対策
- 持ち帰り食品を購入した後は、寄り道をせずにまっすぐに帰りましょう。
- 持ち帰り食品は保管せず、なるべく早く食べましょう。
- 時間が経ち過ぎた場合は、思い切って捨てましょう。
食中毒予防に関する関連リンク
食中毒予防に関する詳しい情報については、次の関連リンク(外部リンク)をご確認ください。
食品表示に関する関連リンク