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更新日:2020年4月1日

明石の遺跡

5. 藤江別所遺跡

 

所在地

明石市藤江字別所
時代 縄文時代
概要

この遺跡は藤江川の河口から約300mさかのぼった、標高約1~2mと比較的低地に位置しています。このあたりまでは、海が入り込んでいたものと考えられています。

 

平成5(1993)年に明石市教育委員会が行った発掘調査では、弥生時代後期の溝と、同時代から江戸時代初めまで長期間にわたって使用されていた水の湧き出る井戸(泉)が見つかりました。

この井戸の埋土の下部からは弥生時代後期の甕、高杯(たかつき)数個がほぼ完全な形で出土しました。その上層部からは、古墳時代の土器とともに車輪石(しゃりんせき)(石で作った腕輪)、小型の銅鏡9面、滑石製勾玉(かっせきせいまがたま)、銅鏃(どうぞく)、桃の核(種)などが、そして、さらに上層からは中世の五輪塔をかたどった卒塔婆(そとば)、転読札(てんどくふだ)と呼ばれる経木(きょうぎ)類などの遺物が出土しました。車輪石とは古墳時代に石で作った腕飾りの一つで、これまで古墳から出土することが多く、井戸内から出土した例は今回が初めてとなりました。

 

この調査地周辺は「鉄船の森」と呼ばれていて、かつて鉄を積んだ船がここに沈められたため、鉄分を多く含んだ水が湧き出していたという伝承が残されています。今回見つかった井戸も水が湧き出す地点につくられたもので、車輪石や小型銅鏡などの特殊な遺物が数多く出土することから、弥生時代頃から江戸時代に至るまで水を神聖視、祭祀の行われる場として使われていたことが想像できます。

                        参考文献

 

「'94年特別企画 発掘された明石の歴史展-藤江別所遺跡-」(明石市立文化博物館 1994)

「藤江別所遺跡」(明石市教育委員会 1996)

「'00年特別企画 発掘された明石の歴史展-器と道具-」(明石市立文化博物館 2000)

 

藤江別所遺跡(銅鏡)

銅鏡

藤江別所遺跡(車輪石)

車輪石

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