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更新日:2018年12月28日

記者会見 平成30年(2018年)12月20日

配布資料

明石市更生支援及び再犯防止等に関する条例の制定を受けて

 

市長

 明石市更生支援及び再犯防止等に関する条例が、本日おかげさまで制定となりました。市長としては、一言で言うと本当に我がまち明石を誇りに思いたい気持ちでいっぱいです。このテーマについては、なかなか一般的には理解の得られにくいテーマかと思いますが、明石の市民は、市民の代表である議会は、この条例をこの間共に検討してまいり、本日こういった形で条例という形でスタートを切れたということについて、市長として明石のまちを誇りに思い、明石市民を本当に誇りに思っているのが率直なところであります。

少しだけお話させていただきますと、このテーマにつきましては色んな意見がございます。それはある意味当然のことであります。ただ私としては、ルール違反した者を「あっち行け」と排除するようなまちではなく、ひとたびルール違反したとしても、「おかえりなさい」とみんなで迎え入れて、支えていく、そしてその後また繰り返すことのないような対応をしていくということの方が、むしろそのまちにとって安全につながるんだと、そのようなやさしいまちというのがむしろ、そういったリスクに対しても持ちこたえられる、強いまちなんだと、やさしいまちは強いまちなんだという思いで、この間さまざまなテーマでまちづくりをしてまいりました。その中のある意味、象徴的な条例だと思っています。

ポイントについては大きく3つです。第2章で連携・協力、すなわちこのテーマに関わる者が手をつなぐんだということであります。裁判所、検察、警察、刑務所、保護観察所など、多くの行政主要機関もありますが、加えて地域の皆様方や福祉関係者や、場合によってはNPOの方々の力も借りながら、みんなで一緒になって連携協力してこのテーマをやっていくということが、まず1つ目の大事なポイントです。

2つ目はこれが一番大事なことですが、まさに地域の共生です。共に暮らしていける、安全な共生社会をつくるというところが大変重要だと思っております。そして何よりも、市民の理解が大変必要なテーマだという理解をしています。今回の条例の目的と理念については少し先にお話させていただきたいんですが、目的はあくまでも安全な共生社会なんです。みんなで一緒に暮らしていける、そんな安全なまちをつくりたいという思いでございます。理念は繰り返しになりますが、誰も排除しない、孤立させない、つまりさまざまな犯罪要素がありますが、やはり地域での孤立というのが大変大きなテーマですから、孤立させることなくしっかり支えていくことによって、むしろ犯罪は減っていくと思っております。

明石市では犯罪被害者支援につきましても、全国初となる立替支援金条例などを制定してきましたが、まさに被害者支援というものは被害があった後だけではなくて、そもそも被害者を生まない、被害者を生まないということは加害者を生まないことが一番良いわけです。では一体誰が加害者になるのか、それは犯罪を繰り返す方が今大変多いので、ひとたび罪を犯した者が繰り返していただかないことが、最も被害者を生まないことにつながる、ある意味このテーマは、被害者支援とも言えると私は思っています。そういった観点で、今日の条例の成立に至ったこと、大変嬉しく思っています。

更生支援担当課長

(資料に基づき説明)

明石市連合まちづくり協議会 安藤会長

明石市連合まちづくり協議会で会長をしております、安藤でございます。私はこれまで、社会を明るくする運動とか、明石市更生支援ネットワーク会議などを通じて、更生保護や更生支援の取り組みに携わってまいったところです。それと大久保小学校区を代表しまして、地域にあります神戸刑務所で視察委員として、受刑者に直接面談の機会もいただいているところです。そしてこのたびの条例制定につきましては、地域活動団体の代表として参加させていただいたところです。この条例の内容につきましては、私の立場から申しますと、地域社会における共生、これが大変意義深いものであると感じているところです。とりわけ、地域社会における広域的活動への参加促進、私はこれだと思っているんです。地域のこのような活動に参加することによって、地域の一員としての自覚と自信が生まれると考えるところです。この条例は、罪に問われた方、罪を償った方すべてが円滑に社会復帰できる、これが根本ではございますが、これを有効的に機能させていくためには、我々地域団体に課せられた役割、この重要性を改めて認識しているところでございます。

法務省今福官房審議官

法務省大臣官房審議官の今福と申します。法務省の立場から、本日の更生支援及び再犯防止等に関する条例の成立という記念すべきこの日にあたりまして、一言申し上げたいと思いますが、罪に問われた者の更生支援、再犯防止の条例は全国初ということで、大変意義深いものと考えております。法務省としましても、もちろん安全、安心に暮らせる社会の実現に向けて取り組むわけですが、それを明石市さんと一緒に進めさせていただけるということで、大変喜ばしいものと考えております。成立にあたりまして、市長様のリーダーシップ、そしてこの条例の制定過程において多数の方が貢献なさったということ、また議会の皆様、そして明石市民の皆様が支えられたからこそこのようなものが出来たということで、皆様に感謝申し上げたいと思います。罪に問われた者の立ち直りというものにつきましては、大変難しいことでありまして、国が指導、支援をしていくだけでは不十分です。罪を犯した人は地域社会にあって、あるいは地域社会に戻って、住んでいる場所で必要な支援を継続して受けられるということが非常に大切なわけでございます。そういう意味からしますと、福祉や医療など住民に身近ないろんなサービスを提供してくださっている基礎自治体、あるいはその関連団体、一般市民の方々のご理解とご協力がなければ、なかなか立ち直りというのは難しいと考えています。

ちょうど2年前になりますが、国で再犯防止推進法が成立いたしました。その中では、国だけではなくて、地方公共団体も再犯防止施策の実施主体と位置付けることなど、再犯防止施策を推進するにあたりまして、地方公共団体の役割というものがこれまで以上に大きくなっている、それを法律に明記したというものであったわけです。明石市においては、法律の制定前から更生支援のための取り組みを、いろんな関係機関ととっていただきながら、明石市長のリーダーシップのもとに力強く進めていただいていたわけでございます。その中で目指すものとして、誰もが安全で安心して暮らせるまちの実現をするんだ、そして誰一人取り残さない共生社会を実現していくんだ、そういう強い思いを持っていろんな具体的な取り組みを推進されてきまして、それぞれ一つひとつが全国の模範となる取り組みだったと私ども承知しております。今回の条例はそういった地道かつ先進的な取り組みの成果のうえに、これをさらに強力に、そして継続的に進めていくためにどうしても必要だったという観点から、成立していただいたものと承知しておりまして、非常に意義深いです。

またそれに加えて、これが全国に先駆けた条例であるということで、本当にこれがモデルケースになりまして、全国に広がっていってくれることを切に切に願っているところでございます。法務省としましても、ちょうど昨年の12月に再犯防止推進計画というものを作成しました。今後、これに基づいて例えば再犯の現状ですとか、推進計画に基づく施策の実施、またさまざまな情報が地方公共団体も必要であろうかと思いますので、出来る限りそういったものについて提供をしながら、地方公共団体の取り組みを何らかの形でも全面的にバックアップさせていただきたいと思っているところでございます。

最後になりますが、本条例が更生支援と再犯防止の取り組みの今後のさらなる充実の大きな起爆剤となりまして、第一にさまざまな生きづらさを抱えた結果、罪に問われた人々がおられて、そしてその人たちの社会復帰のための希望の光になるということを祈りたいと思いますし、同時に明石市民のすべての皆様が犯罪による被害を受けることなく、安心して暮らせる社会の実現に寄与していくものとなるよう、期待をしているところでございます。今回は条例の制定、本当におめでとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いします。

記者

今回条例が成立して来年4月から施行ということで、来年度から条例制定を受けてどのような形で新たな施策とか充実といったところを進めていかれるんですか。

市長

明石市としては、これまで何もしていなくていきなり条例ができてこれからスタートではなくて、すでに2年以上前から具体的な取り組みを進めております。ですのでもうすでに現在進行形で、具体的個別の支援活動などをしております。それが今回条例によって、ある意味しっかりと継続的な実施が担保されたと思いますし、加えてこの条例を契機として市民の理解がさらに進んでいくことにつながると思います。市としましては、条例の制定を踏まえてさらに予算拡充をしながら、しっかりこのテーマをバージョンアップしていきたいと思っております。

権利擁護推進担当課長

社会福祉協議会では、罪に問われた方への支援を具体的に行う業務を行っております。最初は市で直接行っていましたが、今年の10月から契約を結んで社会福祉協議会で同じ業務を行っているところです。「支える」という部分で、例えば万引きをしたとか、認知症でふらっと隣の家に入ってしまった住居侵入であるとか、そういった軽微の罪に問われて警察に捕まって拘留されるといったときに、取り調べを担当している刑事さんや検察官の方から我々社会福祉協議会の方に、「ちょっと気になる被疑者がいる」ということでご連絡をいただきます。そうしますと、社会福祉協議会の社会福祉士、あるいは弁護士職員である私が拘留されている警察署に行って面談いたしまして、確かに障害の傾向があるかなと思われる方については、そこから支援を始めるということを行っております。そこである程度、どういう支援が必要かということが分析できますと、それを検察官の方にお伝えして、わざわざ起訴しなくてもよいということであれば、起訴せずに釈放していただくというような支援を行っております。

このような判決になる前での支援を俗に「入口支援」と申し上げているところです。残念ながら判決に至って刑務所に入るということになってしまいますと、今度は出てくるときにどうするのかということが問題になります。そうしますと、主には明石市内にあります神戸刑務所からのご相談の連絡が多いんですが、刑務所の中におられます社会福祉士の福祉専門官の方から社会福祉協議会の方に、「明石市に帰住予定の方がおられるんだけれども」というご連絡をいただきますと、社会福祉士の職員が出所前に面談をさせていただいて、どんな支援が必要なのかといったことの聞き取りを行います。釈放される前に出来る限りの準備をさせていただいて、帰ってこられるときには住民票が明石市に整っているし、手帳が必要であれば療育手帳の申請もできているし、介護保険の申請が必要であれば申請もやっているし、そういう状態で「おかえりなさい」と迎えられるような支援を行ってきているところです。

市長

こういったことをすでにやっていて、これがさらに条例によってより多くの関係者の理解も得やすくなり、市としてもこれを制度化していく形になろうかと思います。すでにやっていることですが、それをさらに発展させていくイメージです。

簡単な事例でもう一回お伝えしたいのが、分かりやすく言うと、軽度の知的障害をお持ちの方が知的障害の手帳を取ることなく大人になられて、生活が苦しくなって例えば万引きをコンビニでします。盗ったものは100円のおにぎりだとします。100円のおにぎりを盗っても、それを繰り返してすでに刑務所に入っている方も多くて、刑務所に入って出てきてまた100円の万引きをした後どうなるかというと、起訴になると法律上間違いなく刑務所に2年ぐらい行くわけです。100円のおにぎりを盗って2年間刑務所に入れるために、さまざまな司法手続きを経て、刑務所に入れることにどれほどの意義があるかないかの議論はあります。そういったときに今のお話のように、警察に赴いて、本来は知的障害として支援を受けて然るべき人であると気づけば、その段階で関係者と相談して手帳の取得を先にします。そうすると、その方は実は知的障害が大きな理由となっている状況での生活苦であって、あとはその方についてはそういった中で支援につなげていけば、今後は100円おにぎりの万引きをしなくても、地域の理解を得てやってきているということであれば、検察はあえて起訴せずに地域でさまざまな福祉サービスを利用しながら、「もう繰り返さないでくださいね」と言えば、その方も刑務所に行かなくて済みますし、地域においてもまたその方が帰ってきて万引きすることもなくなるわけであります。そういったことを早い段階でやっていくことが1つです。

もう1つは、お年を召した方が孤立して生活苦で、例えば無銭飲食をしてしまって刑務所に入ります。そしてまた出てきて無銭飲食をするという状況があったときに、その方がかなり認知症の始まりであったとします。その場合、刑務所から出てきていきなり行く所もなくなってしまいますので、刑務所にいる段階から認知症であれば要介護認定の手続きをして、要介護の度数が出ればグループホームのような場所におつなぎすることによって、地域でご本人としては生活していけますし、地域もそういった無銭飲食がなくなるというイメージです。そういった形で、行政が核となって関係者の理解を得ながら、早い段階からそして継続して支えることによって、より犯罪を減らすことができる、むしろその方がコストが安いというふうになろうかと思います。

記者

今回の条例で、支援対象者は罪に問われた者等とあり、これまでより支援の幅が広がった印象を受けますが、例えば20代男性で体も元気で働こうと思えば働けるような人が罪を繰り返した場合も支援対象になるんですか。

市長

そうです。すべての市民ですから、誰も排除しないので、支援対象かと聞かれればイエスです。支援の内容はさまざまだと思います。例えば障害的な要素であれば、行政としても障害福祉サービスにつなぎやすいですし、高齢者の場合でも介護保険の利用などがみえてきます。ただ、就労支援は幅広くできますので、罪に問われた方にしっかり働いていただいて、社会の支え手として納税者として支えていただいた方が有り難いわけですから、そういった観点からも就労支援などは幅広く対応することは可能だと思います。

記者

支援対象としては明石市民ですか。

市長

そうです。基本的にはすべての明石市民を対象としていますが、個別の支援内容はさまざまだと思います。

記者

再犯防止について、再犯率というのは今後どのようにマッチングされていくのか、またこの条例を施行したことによって思ったように再犯を防げなかった場合は、条例をどのようにしていくんでしょうか。

市長

この条例はシンプルなようで実は深いんです。明石市更生支援及び再犯防止等に関する条例で、対象が更生支援という要素と再犯防止です。国が制定されたのは再犯防止推進法でありますので、ご質問のようにまさに再犯を防ぐという観点を主眼にした面が強いです。明石市の場合は、地域と密接に関わる基礎自治体ですので、地域との共生という観点、支え合う、助け合う、困ったときはお互い様、そういったまちづくりの観点が入ってきますので、更生支援、つまりみんなで支え合いましょう的な要素と両方を含む形での条例名となっています。ある意味しっかりみんなで支え合うことによって結果として、まちの安全がより向上していくという観点になっています。そういった観点を前提に、再犯率については法務省とも相談しながら、一定の対応、調査が可能かどうか検討を始めたいと思います。再犯率がどうこうだからといって、条例を廃止すべきとは思っていません。本来、困った時はお互い様、社会復帰に困っている人を放置するよりも支えた方が、かえって社会復帰、つまり社会の支え手になっていただいた方が有り難いわけですから、これはそもそもまちづくりに関しての地域共生のまちづくりとしてやるべきことだと思っていますので、今のご質問に対しては調査の部分とまちづくりは両立するものだと思っています。

今福官房審議官

国のレベルにおいては、いろんな指標を見ていますが、特に一番見ているのは刑務所を出所して2年以内に再犯して刑務所に戻る割合、再入所率と言っていますが、これを私ども毎年チェックして追っています。自治体ごとにどうやって追えるか、もう少しデータを分析して協力してまいりたいと思っています。

市長

少し違うテーマでお話すると、明石市は離婚の時に、養育費や面会交流の取り決めをしてくださいという参考書式を全国で初めて配り始めました。その時に、よくその効果はどうやって検証するのかという質問を受けて、答えに困っていたんですが、その後法務省から明石市については、離婚の時に取り決め率が1割高いという発表をいただきました。つまり明石市がそういった取り組みをした結果、取り決めをする人としない人の割合が明石市だけぐっと上がったというようなことを言っていただいたりもしていますので、今後相談しながら、何か政策効果の検証ができるのであれば検討したいと思います。

記者

全国に先駆けた条例ですが、これが他の自治体にどういった影響を与えると思いますか。

市長

そこは、明石市だけでよいわけではありませんので、日本社会すべてのテーマですから、すべての自治体で取り組みが進むことを強く願っています。よく誤解を招きやすいのが、全国初そのものに意味があるわけではなくて、まさに時代の必要性の中で法律ができて、法律の中でも基礎自治体の役割も期待されているわけです。もちろん条例にも効果はありますが、明石市としてはしっかりと市民の理解を得る意味でも、議会と一緒に制定していく過程も重要ですし、こういった条例の制定を通して関係機関との連携も深められますし、安定的な制度になってきますので、条例という形をとったということです。すべてが条例という形をとらないといけないとは思っていませんが、こういった取り組みは地域の協力なくしては国だけでできるわけではないと思いますので、全国の自治体に広がってほしいと私としては強く思っています。

今福官房審議官

条例という形で一般市民の合意のもとに、自分たちのものとしての条例を作られたということは非常に意義があることだと思います。それが全国初ということについては、どこも初めての分野ですのでどんなふうにして作ったらいいのか、一から議論なさっているような自治体がほとんどです。そんな中でこういうモデルケースを示していただくと、次につながりやすいということでは非常に感謝しているところでございます。

市長

都道府県レベルでは、一定の動きは見られます。各都道府県で計画作りなども広がっていると伺っていますが、都道府県も大事ですが暮らし、生活というものはむしろ市町村の方がより身近でさまざまな行政サービスの提供も可能です。都道府県がやるからといって市町村はしなくてよいテーマではなく、むしろ市町村が地域と一緒に取り組むべきテーマだと思っています。もう1つは、計画も大事ですが、計画というのは行政主導で行政の方で対応することが可能です。ただ条例というものは、議会の賛成なくしては制定できませんので、まさに市民の代表である議会の理解を得ながら、まち一丸としての取り組みという意味においては、条例は意義深いと私は思っています。

記者

説明の中に、高齢者とか障害を抱えている方とか福祉的なサービスの具体例があるというお話でしたが、条例の中身を見ると就労とか住居とか多岐にわたっていて、これらもすでに行われていることなんでしょうか。

更生支援担当課長

就労につきまして、支援の一環として行っている部分が大きいところを占めています。例えば一般の就労を目指すような人であれば、保護観察所やハローワークなどの関係機関と連携しながら、そういった就労を目指していく、そこにつなげていくということは現在も行っているところでございます。また、福祉的な就労が必要な方については、福祉サービスの一環になりますが、日中の作業所の調整を行ったりといったことも行っているところでございます。また、本人に対する支援のみならず、例えば受け入れる側の企業さんですが、協力雇用主という事業者の方もいらっしゃいまして、そのような方に対して本市としましても、入札制度の優遇措置であったり、何かしら協力雇用主になることについてインセンティブを持っていただくような形での対応をしています。こちらにつきましては福祉的な面だけではなくて、一般の方も含めてそういった事業所が増えるということは一つあり得るかなと思います。

市長

あと神戸刑務所が地元のハローワークと組んで、ハローワークの職員が神戸刑務所内に原則常駐して、出所した後の仕事、就労支援をモデル事業として取り組んでいただいているところです。明石市がキーになるテーマもありますし、明石市が直接でなくても、それぞれ関係機関同士でやっているテーマもあります。例えば、関係機関同士のテーマでは、神戸刑務所と近くの社会福祉法人が連携して、高齢者に対する介護のあり方の研修もスタートしておりますので、そのあたりがさらに条例制定によって、よりしっかりと制度化されていくことになろうかと思います。

記者

入札制度優遇などのインセンティブというのはもうすでに与えられているんですか。

更生支援担当課長

はい、今年の7月1日から行っているところでございます。

記者

この制度の対象になるのは明石市民ということで、入口支援であればもちろん明石市の方だと思いますが、刑務所に入って住所不定になっているような方は、「明石市に行きたい」と言っている人が対象なんですか。

市長

基本的には刑務所に入った時に、帰住先と言いますけど、どこに帰るかというのを確認しています。大体帰住先というのは、ご親族であったりご縁がある所で、その受け皿となる方と調整をしながら社会復帰の準備をしていくシステムになっていますから、どこでも好きなところへどうぞ的な対応はされておられないはずです。基本的に明石にお住まいであったか、明石にご縁の深い何かがある方が対象かと思っております。

記者

今日議会の討論でもありましたが、氏名の公表などの点で不安が残るというような討論の際に、情報の流出やご家族の不利になるようなことがあるのではないかというような話がありましたが、それについてはどういった施策を念頭に討論が行われたのか、そしてそれに対してはどんな対応を考えられているんですか。

市長

それについては、2年以上前からご説明してきた経緯があると認識しているんですが、プライバシーは最も重要なテーマですから、念には念で当該本人やご家族のプライバシーや生活の平穏について配慮するのは大前提だと思っています。その中で、地域での理解を得る意味で当事者やご家族の了解の下で、一定程度の範囲内で必要な支援の情報をお伝えしていきます。分かりやすく言うと、例えばコンビニとかで万引きした方を、コンビニの店長もある意味分かっているわけです。その段階で情報共有する中で、ちょっと気を遣ってもらって、「お金を払わないとだめですよ」という形をとることによって、罪に問われる前段階で調整できたりもするでしょうし、その時に例えば社会福祉機関に入っている者であれば、すぐに連絡していただければ、担当者が飛んできて代金を払ってお戻りいただくことも可能になってきます。そういった、一定程度の情報の共有化というイメージですので、懸念されるような情報漏えい的な事があるわけがないと理解をしています。

理事(更生支援担当)

支援を行ううえで、市役所の中だけではできませんので、いろんな関係機関と連携協力しながら支援をやっていくわけですが、条例の第2章第7条2項、3項に記載している支援を行っていくうえにおいて、どうしても連携協力しないといけない関係機関に対しては、必要な情報を提供するというところになろうかと思います。あと、第4章の地域社会における共生です。基本的な姿勢としては、地域がおかえりなさいと受け入れる、そういう姿勢を持ってやっていこうという中で、具体的な地域の支援として、見守りであったり、地域活動への参加促進があるわけですが、やみくもにすべての支援対象者について、すべての市民に対して、こういう人の支援を今から地域でやりますというわけではなくて、必要最低限の支援に協力していただく関係者の人に対して、必要な情報を提供するということです。しかも、第1章第3条第2項で、基本的には支援は本人の意思を尊重してやることになっていますので、ご本人が望まない支援は無理強いはしません。あと個々の関係機関に提供する情報も、明石市には明石市個人情報保護条例という規定がありますので、懸念されるような個人情報が漏れていくというような事態はないと思っております。

記者

全国初の条例ということですが、これは全国的な問題だと思いますが、その中で明石市がやる意味といいますか、関係機関が多いということは言われましたが、それ以外に明石市にはこういう条例が必要な何か特性というか、そういうものはあるんですか。

市長

そういう意味では、1つは明石市は関係機関、刑務所、検察、警察もありますし、非常に連携のしやすい状況にあると思います。もう1つは、まちづくりの理念にあると思います。明石は共に生きる、共生のまちづくりを進めてきて、子ども、障害のある方、お年を召した方も犯罪に遭った被害者も含めて、みんなで支えていく、まさに共に支え合うまちづくりを進めていく中で、罪を犯したからといって支援をしないのではなくて、当然、本来支援すべきテーマは支援すべきであって、それを確認したような条例だと思っています。

よく誤解がありますが、何か明石市だけが他の町とは違った特別な何かをするわけではなくて、本来例えば知的障害の方が手帳の取得をするのに、市役所の窓口で手続きしやすくするのは当たり前なんです。もしそれが来にくい方であれば、家庭訪問してそういった障害サービス手続きについて支援をするのは当たり前なんです。それがたまたま、その場でそういった手続きを経ることなく大人になり、例えば万引きによって警察の取り調べの中で、どうやらこの人は恐らく知的障害であろうということが分かった時に、万引きをした人だからといって何もしないのかというとそうではありません。そのことによって気づきのきっかけになったわけですから、行政が本来市役所に来ていただいて手続きすることを情報提供し、実際そこでやれば手続きをしながら福祉サービスにつなげていけるわけです。よく誤解がありますが、明石市だけがこういうことをすると、何か特別な仕事がたくさん増えるとか、予算がびっくりするほどいるということではなくて、本来業務を基本的にはやるのがベースになると思うんです。そういう意味では今のご質問に対しては、明石市がやろうとしていることは、本来行政として関係機関と連携して、すべての市民に対応して然るべきことを改めて確認してやっていこうというようなニュアンスです。

記者

今予算の話がありましたが、今回の条例、施策に関する予算はどれくらいですか。

更生支援担当課長

平成30年度は補正予算後の金額になりますが、一般予算としまして819万6千円です。こちらの予算につきましては、関係機関との連携の構築であったり、市民啓発のための市民向けイベントの経費、また、社会福祉協議会に委託しているコーディネート事業の経費という形になっています。

市長

予算というのは市民啓発とか、関係機関とつながっていく会議などにお金がかかりますから、そのあたりをバージョンアップしていくイメージです。具体的な支援は行政の本来業務ですから、そこを過度に増やすわけではないというイメージです。

記者

地域と一緒になって実効性をという話がありましたが、地域といっても広くて、福祉施設等なら分かりますが、まちづくり協議会なのか、自治会なのか、具体的に運用の詳細を今どれほど詰められているんでしょうか。もう1つは、私も自治会関係者の方、民生委員さん、保護司さんにお話を聞きましたが、理念としては賛成だが正直分からないことが多い。どういう人が来るのか、誰がどういう対応をするのか、守秘義務はどうなるのか、どう運用するのか、支援をしてあげたいけど地域から反対の声があがった場合に自分が板挟みになってしまわないかとか、そんな不安があるとのことでした。そのような誤解の解消など、どう取り組まれていくのか教えていただけますか。

市長

なかなかイメージが湧きにくいテーマかと思います。しっかりと具体的なイメージが湧く形での広報にさらに努めていく必要があると思います。基本的には明石市内に住んでいる方が、地域で暮らしている中で万引き、無銭飲食で捕まった時のイメージで、その方が警察に捕まったあと、刑務所に行くかもしれませんが、戻って来るときの支援のイメージですので、いきなり知らないところからモンスターが来るような話ではないという理解をしています。ただどうしても、重大犯罪のイメージが先走ってしまいますので、基本的には明石にお住まいの方がルール違反をした後も、しっかりとルール違反を繰り返さないように周りの理解を得ながら支援をしていく、そしてルール違反を繰り返さないでいていただくような方向をたどっていくイメージで考えています。具体的には、明石市はこの4月から、地域総合支援センターという形で6か所立ちあげていますが、そこも高齢者、障害者、子どものみならず、更生支援のテーマで保護司さんが、そういった支援をする方について面談をする場所にも使う形をとっています。そういったところから具体的なイメージの湧く形を増やしていきたいとは思っています。

記者

なかなか線引きが難しいと思いますが、先ほどモンスターという言い方をされました。重大な犯罪者が入ってくるわけではないと言いながらも、明石市民であればどなたでも支援が必要であればということで、受け取る方としては、ひょっとしたら殺人を犯したような人が隣に支援で入って来たとしたら、心情として心配になるようなことはあると思います。どこで線引きをするのかという運用はすごく肝だと思うんですが、運用が今決まっていないとなれば不安になってもしょうがないと思いますが、それに関してはいかがでしょうか。

市長

私の理解としては、個別のケースに応じて対応していくのが一番良いと思っています。今のところはどうしても高齢者とか、知的障害の方に個別で支援をしています。障害がない方はどうなのかといった時には、就労支援などに踏み出そうとしています。そういった中で、テーマテーマに応じて、やらざるを得ないと思います。薬物とか性犯罪とかいろいろなテーマがございますので、いきなり明石市がすべてをやれるわけでもありませんので、ただやれることを増やしていくイメージです。あくまでもその人、その人を見ながら対応していくのであって、殺人といってもいろんな事情があります。社会に帰ってくる人をどのようにみんなで支えていくのか、大事に一緒にやっていくのかというテーマだと思いますので、個別ケースによると思います。ですから、あんまり罪名だけでシンプルに切れるほど簡単でないが故に悩ましいテーマです。一人ひとりのケースに応じた対応を総合的に現実的に対応していくというふうに私は理解しています。

 

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