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更新日:2018年12月7日

記者会見 平成30年(2018年)10月30日

配布資料

明石市養育費立替パイロット事業について

 

市長

すでに皆さんご案内かと思いますが、明石市は、子どもを核としたまちづくりという形で、すべての子どもたちをまちのみんなで、子ども一人ひとりに寄り添って本気で応援する、そういったスタンスでこの間市政運営に取り組んでまいったところでございます。そういったことをすることが、まちのためになる、まちの将来につながる、そういった思いからきた経緯でございます。そういった中で、とりわけ日本の場合には、ひとり親家庭につきまして大変厳しい状況にあるということが言われ続けてきております。これにつきましては明石市としては、今お話したように、「すべての子どもたちに」でございますので、当然のことながらすべての子どもたちを対象にし、まちのみんなでという限りは、お金も人もエネルギーも最大限つぎ込んでという思いの中で取り組んでまいりました。今日のテーマにつながります、「子どもの養育支援」につきましても4年前の2014年から実質的には具体化が進んできたところで、4年半ほどこの間取り組みを進めてきた認識でございます。

まずは、4年半前にこういった養育費や面会交流を取り決めましょうというような参考書式を明石市独自で作成し、お配りし始めたわけでございます。この時の思いとしては、やはり離婚の際に取り残されてしまう子どもたちに不利益がいかないように、せめて養育費や面会交流の取り決めを意識してください、取り決めましょうという思いの中でお配りし始めました。このことにつきましては全国初でございましたが、その後法務省が明石市と同様のパンフレットを作られまして、それを全国の自治体に配布されました。2年少し経ってから、明石市のこの取り組みは全国の取り組みになったと理解をしております。その後、2段階目としては2年前の2016年度には明石市として、8月に児童扶養手当の現況届の提出にお越しいただく際に、総合的な相談会などを実施してまいったところでございます。

あわせてその後に、面会交流につきましてもサポート事業をスタートしました。これも全国で初めての試みで、お子さんと、お父さんお母さんとの合意に基づきまして調整をしまして、市の職員が立ち会って、市の公共空間におきまして、子どもと離れて暮らす親御さんとの面会交流につきまして、市の職員が直接的にコーディネートし、サポートする事業をこの間も継続してやってきた経緯があります。そういった中で、さまざまな取り組みをやってきましたが、養育費の問題につきまして、取り決めをしたところで払わない方がおられることは、やはり気になっておりました。統計上は4分の1程度しか支払っていないと言われておりますが、多くの子どもたちが取り決めがあるにも関わらず、親御さんから本来受け取って然るべき養育費を受け取っていない状況が未だに続いています。このことにつきましては、明石市としましては、例えば参考書式を作りまして配った結果、法務省からの報告によると、明石市につきましては他の自治体よりも1割多く取り決めがなされているという報告を受けており、取り決めが向上したことは事実でございますが、大事なのは取り決め率ではありません。子どものもとにちゃんとお金が届くのか、子どものためにちゃんとお金が使われるのかが大事でありまして、そういった意味では、取り決めの参考書式を配ったり、相談止まりではまだまだ不十分であると思います。やはり、子どもの手元にしっかりとお金が届くところまで、明石市としては取り組む必要があるという思いの中でやってきたわけです。そういった中で、イントラストさんとの話の中で、立替制度にまで今回踏み出せる状況になったということでございます。そちらにつきましては、後ほど改めてご説明申し上げたいと思います。

お隣におられる山口先生は、東京におきまして面会交流などにつきましてまさに第一人者でございまして、数多くの子どもたちと向き合ってこられた方でございます。お願いしまして、明石市のアドバイザーにご就任いただき、この間の市の取り組みをまさに支えていただいたわけでございます。山口先生の方からこの間の経過を踏まえましてお話いただければと思います。

山口親子交流支援アドバイザー

今年で3年目で、最初の年は3か月ほどお試しということで始めて、13人の子どもたちと付き合ってきたわけですが、明石という30万人都市の中で数は少ないですが、東京で実施してきたケースのひな型というか縮図のような感じで、あらゆる要素、ニーズを含んだ子どもたち、親御さんたちと出会うことができました。こういう地方の自治体ではございますが、社会に先駆けて面会交流に力を入れてくださって、私共を使ってくださったことに意気に感じて協力してまいりました。これも養育費と相並んで、今後どのような在り方がよいのか探っていけたらと思っております。

市長

明石市としましては3年間かけて、これまでやってきた取り組みと、今回新たに養育費の立替パイロット事業を含めて、3年間しっかりと改めて課題を確認、検証し、ご報告申し上げたいと思います。思いとしては、この事業はもちろん国を待つことなく明石は実施しますが、本来国でやるべきことだと本当に思います。他の国はやっているんです。いつまで我が日本社会は、この子どもたちのテーマを放置し続けるのかと本当に強くそう思います。世の中では、子どもの貧困と言われますが、私は子どもの貧困ではなくて、これは政治の貧困だと思います。子どもたちに対する政治が貧困であると同時に、行政も貧困かもしれません。市としては国を待っていられない思いの中で、この間取り組みをしてまいりましたし、本日改めてパイロット事業をスタートする思いです。しかしながら、これは本来国がしっかりと制度化する、他の国はそうでございますので、ぜひこの検証期間の3年間を通して国にもしっかり働きかけて、日本に生まれたことを反故に思わないように、日本で暮らす子どもたちをしっかりと社会全体で支えていく、そんなことにつなげていきたいという思いを持っているところでございます。

続きまして、養育費立替パイロット事業について、私の方から総論を申し上げます。大体皆さんご理解いただいていると思いますが、離婚の際に養育費の取り決めがなされたとします。子どもと一緒に暮らす親御さんのところに、本来一緒に暮らさない親御さんが払うのが養育費でございますが、これが払われていないのが日本の実態であります。このとき、これを放置していたのでは本当に何も前に進みません。そこで今回、保証会社のイントラストさんとご相談した結果、明石市が親御さんから相談をお受けし、申し込みを受け付けます。そして、明石市はイントラストさんに対して初回の保証料(養育費の1か月相当額)をお支払いすると理解をしています。上限は明石市としては5万円とさせていただき、初回の保証料を明石市が負担させていただくスキームでございます。そのうち、もし契約されても払われない場合には、立て替えを保証会社のイントラストさんにしていただきます。その後、立替分を本来払うべき方から回収するというスキームであります。望ましいのは、そもそも不払いが起こらないことが当然一番いいわけです。そして、一旦不払いが起こって立て替え、回収がなされても、少なくとも翌月からはもう一回本来の姿、養育費を当たり前のように払うということが望ましいわけでありまして、明石市としても不払いを望んでいるわけではないんです。本来払うべき養育費を当たり前にちゃんと払っていただきたい、それがなされていない現状に鑑みて、こういった保証スキームの中でしっかりとお支払いいただく、そういったことを応援するようなスキームで考えているというのが私の思いであります。

続いてイントラストさんにお話いただきますが、イントラストさんは一部上場の会社です。保証をしている一部上場企業は2社で、養育費を含める総合保障は唯一の会社でございます。今回お話をいただきまして、この間協議を重ねる中で本日を迎えたと思っております。よろしくお願いします。

イントラスト桑原社長

今少し説明がありましたが、当社は総合保障サービス会社でございます。商材は家賃とか介護、医療、それから養育費を取り扱っております。そういったところの仕組みをご提供している会社でございます。実は養育費に関しましては一番歴史が浅く、今年の2月からスタートしました。年間22万組くらいが離婚するということで統計的に我々認識していますが、そのうちの約6割、13万2,000件が養育費が何らかの形で発生している組み合わせ、お二人だということで認識しています。ところが、そのうちの8割が養育費の不払いが発生しており、これは軽視すべきことではないということで、これまで家賃ですとか医療費の未払い等で取り扱ってきたノウハウをもとに、養育費の分野についても取り扱ってみようというような決意でございます。今年の2月にプレスリリースさせていただいたところ、明石市様と接点を持つことができて、今回このような形でさせていただくことになりました。民間として出来ることに限りはございますが、青少年育成ですとか、女性の社会進出ですとか、如いては生活保護にまで関連してくるような問題について、民間企業として、総合保障サービス会社として出来る限りのことをさせていただいて、社会貢献、皆さんのお役に立てればという決意で今日に至っております。精一杯やらせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。

市長

社長さんとも話をする中で、本来の姿は養育費を払わないのが当たり前ではなく、養育費は払うべきものです。ちゃんと親御さんが我が子に対する責任、養育費を払うのが当たり前の文化に変えていきたい、それを当たり前にしたいといった思いの中で、今回官民連携でスタートを切るという思いでございます。

記者

保証期間を1年に限定しているのはどういった意味があるんですか。

市長

イントラストさんは制度をすでにスタートされていますが、必ずしも全国民に周知がされているとは言い難いですし、明石市民とてまだまだ馴染みがあるとは言い難いです。しかし明石市につきましては、やはり市役所というのは市民とも身近で、さまざまな相談の機会もありますので、こういったスキーム、制度をご案内申し上げるには適した立場かと思います。そういう意味では明石市が市民に寄り添って相談を受ける中において、こういった制度におつなぎする、初回の保証料といっても1か月分の養育費も結構大きな額でございます。その保証料を市民にご負担いただくのではなくて、市の方で皆さんからお預かりしている税金の中で、今回は予算組みをさせていただき、市議会からの了解をいただく中で、90万円という枠組みを取っておりました。その枠組みの範囲の中でスタートし、そういう意味では1年間の予算の中の90万円、上限は5万円とさせていただいたので、18人を想定する形でスタートを切るということです。まさにスタートを切ってその中でやりながら、何とか制度の充実化とか、全国展開とか、いろんな形につなげていきたいという思いは持っておりますが、如何せん今日の時点では、スタートを切るという言葉が近いかと思います。

記者

この事業でまずは養育費の確保という大きな意味があって、応募された方は確保できていくと思いますが、それ以外の養育費を払わない人にとって、この事業を始めたことによって、どういった効果が期待できるとかありますか。

市長

そこは期待しています。お金に色は付いていないと人は言いますが、私はそうは思いません。養育費は愛情の色が付いていて然るべきと思います。そういう意味では、お子さんに対して愛情の色が付いた養育費が届く姿というのが本来の姿であります。こういったスキームの中で、当たり前のようにちゃんと養育費を払っていただくことが一番重要です。もしも何らかの事情で払われなかったりした場合もそれで済むわけではなくて、しっかりと回収をしていただく中において、改めてちゃんと払おうという形になって、そのお金がちゃんと子どもの元にいき、子どものために使われる、そのことによって、一緒に暮らしていない親御さんと子どもとの関係も、ある意味そこは親子関係に違いはありませんので、プラスに働くことも私としては期待したいと思います。

記者

離婚する際に、公文書で養育費のやり取りを決めていない夫婦が多いということについて、今回のこの事業というのはこれらの夫婦に対して何らかの影響というか、救済というか、そういった良い影響を与えるとお考えですか。

市長

まさにそう思っています。どうして取り決めないかについては、取り決めたところで払ってもらえない的な要素もあろうかと思います。しかしながら、実際上今の日本の制度であっても、養育費を求める調停というものを家庭裁判所に手続きすることは十分可能です。そうすると最終的には金額が決まりますので、そこが決まってくれば今回のスキームにのってきます。しっかりとした調停調書のある形で養育費の金額が定まれば、払われなければ立て替えが発生していくというスキームになっています。もっとも今回は18人限定ですので、すべての方が手を挙げられても対応できるかどうかは分かりませんが、方向としてはしっかりと養育費を子どものために取り決めるインセンティブになろうかと思います。

記者

90万円の予算組みをされていて、例えば仮にモニターの人が上限の5万円でなかった場合、予算が余ってきますが、その分人数を増やしたりすることは考えておられますか。

市長

この制度を市議会にご説明する中で、市議会の先生からもそういった声をいただいております。今日の時点では、上限5万円が18人であっても大丈夫という説明にさせていただいて、結果において平均が3万円くらいであれば、一定程度予算の枠がありますので、イントラストさんとも相談させていただきますが、柔軟な対応というものも視野には入ってこようと思います。ただ今日の時点では、上限5万円で90万円の予算ですから少なくとも18人という理解です。

記者

明石市の養育費の受け取り率、ひとり親世帯の数を教えていただけますか。

市民相談室長

明石市のひとり親世帯は、約2500世帯となっています。この中でどのくらいの方が正確に取り決めをされているのか、また受け取りをされているのかといったところは数字が出にくいところであります。

記者

この仕組み自体は、明石市以外でも導入されているんですか。

イントラスト桑原社長

現在は明石市さんとのやり取りだけでございます。

記者

立替金額が60万円に到達すると終了ということですが、場合によっては1年目で終了する可能性もあるんですか。

イントラスト桑原社長

あります。

記者

その後ですが、立替分を催促し続けるんですか。

イントラスト桑原社長

とりあえず12か月経ちますと、その段階で当社の立て替えは一旦終了します。その段階で終了というのもなんなので、それからも滞納する可能性があるので、その方のご意向にもよりますが、弁護士の先生に依頼をして旦那さんにもし収入があるのであれば、給与差し押さえまでお手伝いさせていただくというスキームです。

市長

ここは大事なポイントなので改めて誤解のないようにお願いしたいんですが、イントラストさんとしては別に立て替えをしたいわけではなくて、ちゃんと払うスキームであり、もしもの場合でも早期に対応いただけて、結果本来の姿に戻すということだと理解をしています。ただ、そうはいっても限界はありますので、それが1年相当額という理解をしています。

記者

法的な債権をもって回収していくとのことですが、相手方が逃げたり隠れたりして回収不能になった場合は、会社が負担するんですか。

イントラスト桑原社長

それは最終的には我々の貸倒引当金で処理します。それは当社の損になるわけです。

記者

それがいくらぐらいになるかは、もちろん目算はあるでしょうけど、そういうところまで見越してされるということですね。

イントラスト桑原社長

他の制度も持っていますので、ある程度の回収率の予測はついています。ただ今回2月からで初めての試みですので、結果的にこのくらいは間違いなく回収できますというのは公言できないんですが、過去のいろんな回収作業の中で培ったノウハウからするならば、少なくともこの制度を維持していけるだろうという考えで提供させていただいています。

記者

今年の2月から制度を導入されて、現時点でどのくらいの方が契約されているんですか。

イントラスト桑原社長

契約そのものはまだ少ないです。2月から始めていろいろインターネットに出したり、弁護士の先生や司法書士の先生とコラボレーションしながら、ご紹介いただきながらなので、正直申し上げて当社で今お引き受けしている件数は2件です。

記者

その場合も保証料は1か月分ですか。

イントラスト桑原社長

そうです。この制度と同じです。

市長

ぜひお伝えしておきたいのは、明石市としては相談を受け付けて、おつなぎし、初回の保証料を払う、加えてモニター事業という形で、その後どうなっていったかをしっかり行政としても共に対応していきたい、そういった中でお金以外の面も当然ございます。それこそ面会交流がどうなったかとか、そのお金がどのように活用されたかとか、さまざまな要因も効果もあろうかと思います。そういったことを3年間かけながら、こういったスキームによってどういった変化があったのか、どれほどの効果があるのかないのか、そういったあたりをしっかり検証していくことも含めて、明石市としては考えているというご理解をいただきたいと思います。

記者

対象を債務名義を有するもの、もしくは作成するものと絞られていますが、家庭によってはご負担かとも思いますが、条件を付けられているのはどういった理由があるんですか。

イントラスト桑原社長

まず保証の仕組みとしまして、AさんとBさんの間で何らかの契約がないと連帯保証という立場で入れません。したがってこれを原契約と呼んでいますが、ここの契約が結ばれているのであれば我々は付従性に基づいて連帯保証に入りますので、原契約が切れてしまうと保証も自動的に切れてしまうという仕組みになっています。その原契約を公正証書等で結んでいただけると非常に明確であるということなんですが、ここの原契約がまず大事であるということと、債務名義が取れているのであればすぐに給与差押えですとか、もしあるのであれば不動産差押えですとか、そういった手段につなげていけるということです。

市長

単に個人的な手書きのような紙では、強制執行がすぐに出来るわけではありませんので、簡単に言うと強制執行まで出来る公的文書を要件にしています。それは実はそう難しいことではなくて、例えば家庭裁判所に調停の申し込みをすれば最終的には決められるべきものですから、若干の手間は当然ありますけれども大きな費用なくして養育費の公的文書を作ることは可能だと理解をしています。公正証書の場合は、極端な話、離婚された方同士が連絡をとって次の日に行って作ることは不可能ではありません。ただ明石市としては、単に養育費の金額だけに関心があるわけではなくて、子どもについて2人でよく話し合っていただいて、場合によっては養育費以外の面会交流であるとか、さまざまなことも関係しますので、しっかりと話し合っていただきたいと思っています。そういう意味では、公正証書ではなくて、典型的なのは家庭裁判所の調停に付していただいて、その中で総合的な話し合いをしていただきながら、また裁判所に入っていただく形によって、養育費の金額もお二方だけで自動的に決めた金額ではなくて、やはり一定の合理性のある金額に決めていただく必要もございます。そういった観点でこれから新たに作成される方につきましては、公正証書ではなくて家庭裁判所の調停を前提としています。そこへのおつなぎも明石市の職員の方で、調停の仕方とか手続き支援もさせていただきますし、その後のフォローもさせていただきたいと思っています。

繰り返しになりますが、明石市としては養育費はとても大事ですが、養育費だけ確保できればよいではなくて、子どもに対する総合的支援、その観点で考えていますので、その中の柱としての養育費なので、そのような仕様にしています。

記者

6割ほどで養育費の支払いの取り決めが発生し、その中で8割くらいに未払いがあるということで、その人をどう助けるかという制度だと思いますが、そもそも8割が未払いというところにも根本原因があるかと思いますが、行政としてそういうところへの今後の対策はお考えですか。

市長

これは明石市として当然頑張りますが、明石市だけで足りるテーマではありません。他の国では立替制度と言われるものは、ドイツ、フランス、スウェーデンで国家として当たり前にしておられます。アメリカやイギリスなども、いわゆる給与天引きを入れておられます。アメリカでは養育費を払わなかった場合には、免許の停止がなされる州もございます。イギリスでは収監、身柄を拘束されるというところもあり、韓国でも最近天引きができるようになったと聞いているところであります。日本は大変珍しい国で、日本以外の諸外国は養育費は当然払うべきものであり、養育費が払われない事態を防ぐために立替制度や強制徴収や罰則など、さまざまな方法でやっておられますので、私としては、これは日本社会全体としてぜひ取り組んでいただきたいと強く思っています。繰り返し言いますが、国を待っていたのでは明石の子どもたちは救えませんので、明石市長としては、せめて明石だけでもまず始めようという形で今回スタートするとご理解いただきたいと思います。

記者

給与差押えの手伝いをするという話がありましたが、立替額が60万円に達する前に、例えば希望者がもう弁護士に入ってもらってということになれば、それは対応できるんですか。

イントラスト桑原社長

対応できます。ただ、原則12か月立て替えてから養育費の差押えをさせていただく予定です。

記者

例えばシングルマザーの方の場合、元旦那さんが失業しているような場合は、そもそも払えないという状況が生まれる可能性があると思うんですが、モニターを選ぶ段階でその旦那さんの就業状況も選考対象になったりするんですか。

市長

私の理解としては、イントラストさんの方では審査という手続きが入っているという理解をしています。ただ、明石市につきましては今回ご相談の上で、そういった審査を経ずして明石市の方でご紹介申し上げて、このスキームでスタートしますので、実際上客観的にほぼ払えない方であったとしても、債務名義をすでに取っておられる方であれば、この手続きにのっていく、つまりイントラストさんが最終的に被る可能性のリスクは負っていただくという理解をしているところです。ただそういうことをやりながら、分かりやすく言うとすべて被りきれるわけはないわけですから、このスキームがどの程度どうなるかという部分は、まさに検証の対象になってくると思います。ただ、あまりにも審査を厳格にして、絶対払う人とか、絶対取り逸れない人であれば、そもそもこのスキームを使わなくてもよいのかもしれませんので、その辺がまさに今後の検証の対象になってこようかと思っています。ただ、今回の明石市につきましては審査なしで対応させていただきます。

イントラスト桑原社長

当社は別の商材も持っているんですが、それらも含め過去に60万件くらい審査をしています。その審査ノウハウがありますので、それを横展開すれば養育費についてもそれなりの結果は出るんですが、今回は明石市さんとやらせていただくので、少し変則的なスキームで提供しています。これはこれで検証していって将来的なことにつなげていければと考えています。

記者

今回の明石市の1年間の事業としては、公平に抽選するということですね。

市長

そうです。基本的な厳格な審査ではなく、市民については同じ対応をしていく、それも明石市の方からお願いさせていただいて、イントラストさんにかなりご理解いただいた対応であります。あまり厳格な審査ですと明石市の方が相談を受け付け申し込んでも、審査の中でご利用できないとなる可能性がありますので、明石市としては今回につきましては、お願い申し上げて審査を経ずして明石市にお任せいただくという形をとらせていただいております。

記者

離婚して養育費が受け取れないときの1つの理由として、DVが原因で別れた人たちは2人の間で話合いがなかなかできずに、養育費が結局滞ってしまうということがあると思います。今回このように第三者的な会社が入ることで、良い面として最初に2人が話さなくてよいということが想像されますが、そういった点も利点としてあるんでしょうか。

イントラスト桑原社長

全くおっしゃる通りで、先ほど22万組のうちの60%が養育費に関連する13万人、そのうちの8割が払われていないというお話をしたんですが、払われていない中においても、元ご主人のところに「お金が入っていないから払ってよ」と言うことが嫌で、口も聞きたくない、顔も見たくない、もしくは子どもの顔を見せてというような話に発展することが嫌なので、分かりやすく言えば、泣き寝入りになっている状態のものも結構あると思います。そこを第三者である我々のような、督促・回収のプロフェッショナルが法的に基づいて、きっちりとレギュラーに未入金案内をしていくことによって、それが正常化されるというケースは多分にあると思います。ですから、放置されているので80%が払われていないんですが、適切な督促回収、未入金案内をすると、大幅に減ってくると思いますので、それは最終的には支払いの正常化というところまで持ち込んでいければ、制度としては精度の高いものになるのではないかと考えています。

記者

今後の展望をお聞きします。まずは検証していかないといけないと思うんですが、今回は試験的な制度ということなので、拡充するとしたら定員を増やしたり、上限を上げたりいろいろあると思いますが、今後どのようにしていきたいかもう少しお話いただけますか。

市長

今回明石市としては、イントラストさんにご相談申し上げた中で、スタートを切るという本当に言葉どおりのところです。いつまでも子どもたちに対する放置、ネグレクト、今の日本の子どもたちをネグレクトしているのは、親だけでなく行政、社会、政治がネグレクトしているぐらいに思ってきました。ですから、少なくともこのテーマについていつまでも放置しない、このテーマについてしっかり世に問い、このスキームがどうなるかも含めてしっかりとスタートを切りながらやっていきたいという思いです。そういう意味では試行錯誤かもしれませんが、明らかに日本の子どもたちの貧困や虐待の状況は放置し難いとかねてから思っていました。特にひとり親家庭における生活困窮のテーマというものは、まさに養育費が大変多分に関わっております。然るに日本以外のほとんどの国では、養育費というものは本来払って当然な文化です。日本ぐらいです、養育費がもらえなくて仕方がないなどという文化は。私はその文化を変えていきたい。養育費は本来払うべきものであり、しかも養育費はお金だけではなくて、そのことに伴ってさまざまな親子関係がプラスに働く面もあると思いますので、これについては今回スタートを切りたいと思います。今のご質問の今後どうなるかについては、明石市としてもイントラストさんと相談しながら、今後の状況を検証しながら対応を決めていきます。

加えてもう1つ、ぜひ国の方で議論を始めていただきまして、他の国を参考にしていただきながら、日本社会全体としての制度をしっかりと確立していただきたいと本当に強く願っています。明石の子どもたちだけ救われていいわけではないと思いますので。私の方からみなさんに声を大にしてお願いしたいと思っていることでございます。

 

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