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更新日:2018年11月27日

記者会見 平成30年(2018年)9月13日

配布資料

認知症になっても安心して暮らせるまちへ

市長

今日は、認知症のテーマであります。ご案内のとおり明石市はこれまで、一般的な理解としては、子どもを核としたまちづくり、子どもに対してしっかり力を入れている、やさしいまちづくりをしているという認識が広がってきたように理解をしています。子どもたちにやさしいまちというものは、子どもたちだけにやさしいまちではなくて、子どもたちは当然として、お年を召した方、ましてや認知症というような支援の必要な方々に対しては、やさしいまちであるのは当然でありまして、明石は子どもたちだけを大事にしているわけではなく、認知症の方をはじめ、すべての市民に対してやさしいまちづくりを進めている認識であります。これまでもそういう認識でありましたが、このたび改めて、この認知症という重要なテーマについて、明石市として明確にしっかりと、これまで以上に支援をしていくということを打ち出す思いを込めまして、今日この場を設けさせていただいております。

認知症につきましては、より早い段階からの気づき、支援というものが重要だと言われております。ただ、ご本人の尊厳の部分も当然重要でありますので、なかなか悩ましいテーマです。この点につきましては、早い段階で自らの意思でチェックシートをご記入いただくというような動機付け、気づきのきっかけづくりを提供したいと思っています。その時には気持ちばかりの図書券などを交付し、加えてその後の初診にかかる時の自己負担額を基本的には無料にし、さらにMRIにつきましても自己負担原則ゼロの方向で、みなさんからお預かりしている公費で負担させていただくという制度をこのたびスタートします。

加えて、もちろん負担軽減も重要ですが、認知症につきましては幅広く全庁挙げて、全市挙げての理解、支援体制が必要であります。庁内におきましてプロジェクトチームを発足させまして、認知症総合支援策につきまして早急に取りまとめをしていきたいと考えております。

福祉局長

具体的な取り組みとして、まず認知症促進事業の対象ですが、75歳以上の高齢者としております。一般的に75歳を超えると認知症の発症率というのは急に上がると言われています。その点から、今回の導入時には75歳以上の高齢者ということにしております。実施時期は、今月9月25日からです。これも今年度、中核市移行を契機に高齢者福祉を充実しようということで、9月を高齢者福祉月間と定めまして、この月間中にスタートしたいということで25日のスタートになっております。

事業概要でございますが、まず市役所から地域総合支援センター等にチェックシートを配布させていただいて、それを使ってご自身、ご家族と一緒にまずは近況からご記入いただいて、市に送っていただくというような形でスタートいたします。チェックシートにお答えいただいた方全員に、ご協力いただいたということで500円分の図書カードをお配りします。そのチェックシートですが、市で預かって点数化します。一般的に病院等で使われているシートがありますが、一定点数によって認知症の疑いがあるといわれる方には、市から受診勧奨を送らせていただきます。それを持って病院に行っていただいて、初診費用とその次の確定診断という、画像診断等をされた際に初診料2,000円、確定診断が上限5,000円の補助を出すということでございます。また、自動車免許更新時にも75歳以上の方は、公安委員会の方から事前に教習所等でチェックを受けるようにというご案内がいくそうです。それに基づいて公安委員会の手続きの中で、受診が必要だという方には公安委員会から通知があるようですが、それを持って受診される方には最初のチェックシート無しでも初診費用の助成対象とさせていただきます。

次に、これは明石市の大きな特徴だと思いますが、受診費用を補助することだけではなく、むしろその後の生活フォローの方が我々は重要だと思っています。1つの方策としまして、GPSです。現在月額500円でご利用の方には貸し出していますが、1年間無料でお使いいただく、あるいはタクシー券6,000円分のどちらかを選んでいただくということで、次のフォローのきっかけにしようということでございます。当然ご本人のご意向、ご家族のご確認を得たうえで明石市に送っていただいたチェックシートに基づく状況を、地域総合支援センターで共有することで、見守りや声掛けの対象にしていくということに繋げてまいります。

それからこの月間に合わせて、市の保健師による巡回相談ということも実施しています。先ほど市長も申し上げましたが、プロジェクトチーム、これは認知症イコール介護というイメージですが、明石市としては生活支援という位置付けで、介護だけにとらわれない支援をしていきたいという思いもございます。事務局も当然、高年介護室だけではなくて関係部局あるいは福祉局以外のまちづくり担当等にも参画いただいて、チームを立ち上げようと思っております。10月中の立ち上げを検討しております。

記者

今の時期に打ち出すことに唐突感を感じるんですが、なぜ今の時期なんですか。

市長

9月が高齢者福祉月間で、敬老の日の直前であります。この事業は本年度予算で、すでに議会にお諮りしておりましたので、その後詳細についてこの間検討してきました。これは2年前から考えていたんですが、準備をして本年度予算をこの3月議会で通していただくあたりから、9月実施を視野に入れて詳細設計をして今日に至ったということで結構かと思います。あとは敬老会は、明石は各地で実施されていますし、ちょうどこの時期が地域全体がご高齢の方に対して関心を持ち、いろんな話が出る時期でもあります。やはりこのテーマにつきましてはまち全体で大事なテーマとして位置付けしてまいりますので、この9月がふさわしいという判断をしています。

記者

国内全体もそうですし、明石市に限らずどこも喫緊の課題だと思うんですが、市民からそういった声も寄せられていたんですか。高齢者に対する補助はいろいろあると思いますが、認知症に絞っているのは何か理由はあるんですか。

市長

そこは明らかに声は多いです。実際市民からの認知症についてのご苦労は、基本的にはそのご家族の方から多く寄せられています。地域の方からもちょっと困ったとか、どうしたらいいかという相談も多いテーマでありまして、やはり高齢化の進展とともに認知症に対する認識も広がってきております。そういう意味では、明らかに認知症に対する総合支援の必要性というものは、市長からしても高まっているということは認識しておりました。そういった中で、明石市としてもこのテーマをこれまで以上にさらにしっかりペースアップしてやっていくという思いです。

記者

認知症の方々、疑いのある方も含めて、どうしても自分が認知症だと思いたくないという気持ちもある中で、病院に行かないというケースもあるみたいです。また、他の自治体ですと、受診費用の補助をしていても受診率が低かったりするところもあるみたいです。そうした中で、市民の方にどのようにこの事業を捉えていただきたいと思われますか。

市長

明石市としては受診をした後のフォロー、それを含めた時間軸で言うと、より早くから継続的な支援ですし、支援のあり方としては総合的な支援という形です。認知症は重要なテーマですが、特に重要なのは早期の対応です。認知症については、ご本人の尊厳の問題は大変重要なテーマですから、自分から進んで受診しようといった風にはなりにくいテーマだと認識しています。やはり周囲のご家族とかが、自然な形でお声がけをする動機づけにつなげていくテーマです。そういう意味では、今回につきましてもチェックシートにご記入いただければ500円分の図書カードという形をとっていますが、早期の気づきにつなげていただくための1つの知恵であります。「これ書いたら図書カードもらって孫に本を買ってあげたらええやん」という会話の中で、「じゃあ書こうか」といってチェックシートを書いていただくような風景などを思い浮かべていただくとよいと思います。家族の中で「あんたぼけ始めたんちゃうの、病院行かな」と言ったら余計に腹立って行きませんから、そうではなくて自然な形で気づきにつなげていただくということが重要だと思っています。加えて、負担の問題もありまして、病院に行ったらお金がかかるという言い訳として、行かない理由付けにされている面もあるかもしれません。ここは公費で全額基本的には持ちますので、お金がかからない形によって敷居を下げて、認知症であるという確定診断までつなげたいと思っています。ただその時に、つないだ後で放置するのではなくて、つないだ後ご本人の了解に基づいて情報を共有化し、地域の見守り活動とか専門性の高い者がフォローしていくことにつなげていくことが大切です。認知症だからといってそれで人生が終わるわけではありません。認知症とお付き合いしながら引き続き地域において楽しい人生をお過ごしいただくというコンセプトですから、認知症だからすごく人生が変わってしまうという発想ではなくて、認知症とお付き合いいただきながら地域みんなで支援していくという発想で、明石のまちとしてはやっていきたいと強く思っています。そういう意味では今回の施策につきましては、いわゆる負担軽減も分かりやすい施策ではありますけど、明石としては早くからというのと、引き続きしっかり地域で見守っていくというのとセットで考えたいと思っています。

記者

データ的なことを伺いたいんですが、75歳以上の高齢者の方は明石に何人くらいいらっしゃるんですか。

福祉局長

4月1日現在ですが、3万7535人です。

記者

当年度予算で、どれくらいの予算規模でされているんでしょうか。

福祉局長

予算計上額は、1350万円です。何人の方が来てくれるかなかなか想定しにくかったんですが、2000人の方を想定した予算をとっています。

記者

2000人分のチェックシートの導入ですか。

福祉局長

2000人のチェックシートを持っていただいて、受診をされる分です。

記者

受診後のフォローのところでタクシー券の交付とありますが、お出かけする際とか通院とかの利用ですか。

福祉局長

それだけに限らないですが、多分その後も通院されるでしょうということでのフォローです。

市長

認知症の場合には一般論になりますが、運転が困難になるケースも多いですから、認知症の確定診断があれば運転免許証の返納につながる可能性が十分あり得ると思います。そうすると、免許を返したから出かけられないというテーマになりますので、その分をタクシーチケットを交付して、外出するときには、自分で運転せずにタクシーで行ってくれないですかというあたりにつながると思っています。尊厳のある本人というテーマがありますので、きれい事ではないという中で、かなり制度につきましては分かりやすく、「図書カード」とか、「負担ない」とか、「その後も大丈夫」とかいうような中で制度設計していった経緯があります。そういう意味ではリアリティのある施策を打たないと、ふわっとした施策ではこのテーマと向き合うのは難しいのかなとは正直思います。

記者

データの補足で伺いますが、先ほど出た2000人というのはチェックシートの人数ということでいいのか、初期費用の部分を2000人と想定しているのか、どこまでの想定の2000人でしょうか。

福祉局長

一連の1セットといいますか、受診までを終わられた方を想定しています。

記者

最大7000円と、その後の診断後の見守りのタクシー券も含めてのすべてで2000人ということですか。

福祉局長

そうですね。

記者

75歳以上の何割が認知症もしくは、認知症の疑いがあるというデータがあると思うんですが。

福祉局長

国は年齢別に有病率というのを推計されています。それによると、75歳以上の明石市民の方が認知症の有病者であろうという推測値は、約1万人です。これは単純に数をあてはめているだけですが。

記者

大体25%とかそんな数値でしたか。

福祉局長

年齢によって違います。75歳以上になると大体25%くらいです。

記者

早期発見につながるということは分かるんですが、一方で効果ですが、早期発見することでどんなふうに生活の質の部分が上がるのか、もしくは例えば医療費の部分で市の財政負担が下がるとか、もう少し具体例があれば教えていただけますか。

福祉局長

市の財政負担に及ぼす効果までは研究をしていませんが、早く確認をすることでその高齢者の方のお住まいでの生活の見通しが立てやすくなると思います。治療も早くかかれば進行も遅らせるということも言われていますので、今回の措置はご本人がその地域で少しでも長くご家族と一緒にいていただきたいという趣旨です。

市長

私のイメージとしては、早く気づいた方が、まず何においても本人においてもその状況を早期に受け止めて、その中でやっていった方が本人にとって尊厳ある人生をより送りやすいと思っています。ご家族やまわりの方についても、それを認識してお付き合いできれば、無用なトラブルも減ることになると思います。やはり早く気づいた方が、それが分からないままだとご本人もしんどいですし、まわりもトラブルになるというのをよく見ていますので、早く気づいた方が本人にも家族にもいいと思います。まちにとってもその方が、医療費の削減効果は大きいと思いますし、介護費用についての支出も減るという傾向にあるとは当然思っております。トータルコストとしても早期の段階で市が公費をそこに重点的に投入することは、お金がもったいないではなく、むしろその方がトータルコストとしてもコストバランスとしても良いと私は思っています。ただ詳細を裏付けるほどの資料を今現時点で持ち合わせているわけではありませんが、思いとしてはそうです。これはお金の使い道として、早い段階で認知症の気づきにつなげるところに重点的に予算を投入するところが、コストにおいてもバランスのとれた施策であると思っています。

私もいろいろ調べたり勉強したりする中で、認知症については早く気づくと、昔に比べ進行を遅らせることができるようになってきたと思っています。私も弁護士時代からこの認知症のテーマとのお付き合いはありましたが、最近は大きく変わっていて早く気づくと、進行を遅らせる程度までは来たと思っています。ただ、完全に治すとかなくなるとかはありませんが、進行を遅らせることは可能だと思っておりますので、やはり早く気づくことだと思います。

記者

診察の上限2000円と5000円ですが、これは自己負担の1割とかそういうことですか。

福祉局長

基本的には初診料は、1割負担の方で2000円あれば足りるだろうと、ご高齢の方でも所得によって3割の方もいらっしゃいますので、少し超えるかもしれませんが、一般的にはまずカバーできるということです。また、特定診断の画像診断ですが、これも一般的に調べると、1割負担の方で2000円から3000円くらいで収まると聞いていますので、いろいろ種類はありますがある程度はカバーできると思っています。

市長

基本的な明石市のまちづくりの施策的に言うと、現物給付です。すなわち、負担を軽減する方向です。ですから今言ったように、2000円、5000円も負担が軽減されるというテーマです。最も図書カードについては、ある意味現金給付に準ずる要素がありますが、これについても現金という発想ではなくて、明石の場合は本のまちづくりという形で、すべての市民が「いつでも、どこでも、手を伸ばせば本に届くまち」ということでやっていますから、まちづくりとの整合性も考えて、図書カードという形を置き替えています。これも75歳以上という限定がありますので、75歳以上になってくると、一定程度認知症の可能性は高まっていますので、結果において全然チェックシート上問題のない方であっても、確認していただく意味はありますので、そういう意味では極端な不正が行われるとは思っていません。

記者

確定診断まで費用を助成されるというのは結構珍しいと思うんですが、このあたりコメントがあればいただけますか。

市長

厚生労働省に確認しましたが、確定診断まで公的助成するのはこれまでに例はないと回答を得ていますので、恐らく全国初だろうと思います。ただ、いずれ広がってくると思います。私としては負担軽減をしていかないと、お金がネックでやめておこうというのは望ましくないと思いますので、その費用についてはすでに皆さんからお預かりしている税金、公費をもってその負担部分をゼロにするという施策はすでに明石の場合は、子ども施策を中心にやってきたわけですから、これを高齢者分野においても自己負担の軽減を図るというコンセプトの一環だと理解しています。

記者

最初のかかりつけ医の問診だけではなくて、画像診断、確定まで助成するというのはやはり強い思い入れがあるということですか。

市長

それはそうです。そこで止まる方もおられます。認知症だと気づかれかけたときに、当の本人からするとそうではないという心理も相当働きます。なかなか自分が認知症であるということは人は単純に全員が認めるわけではないと思います。逆にそれが明らかであれば、まわりにも明らかですし、受け止めていくんですが、悩ましいのはボーダーというか、早い段階は本人としては自分がそんなはずはないという気持ちが強い方も多いです。そこを画像上の診断をすると明らかに色が違いますから、客観的に自分の状況を認識することにつながると思います。そこで終わりではなく、それが始まりであって、確定診断をした時がある意味スタートで、地域みんなで、まちのみんなで、引き続きそれとお付き合いしながら、地域で楽しくお暮らしいただくコンセプトがないと、それが不幸の始まりだとは思っていません。それがある意味、気づきのきっかけですから、私としては確定診断はいると強く思っています。そこまでいくと、要介護認定にもつながりやすくなりますので、そうするとさまざまな福祉サービスにも当然つながってまいります。   

記者

確定診断までの助成は全国初とのことですが、初期診断までだと県内または県外の他市町で例があるのか教えてください。

福祉局長

県内では初めてです。全国では厚生労働省に聞き取りをした範囲では、埼玉県が初期の簡易検査についての費用を最大2000円助成という制度を持っていて、埼玉県の63市中14の自治体でその制度を使って実施されていると聞いています。ただこれは、75歳とかいうことではなくて70歳で、市によっては65歳以上で奇数年齢とかさまざまですが、兵庫県では明石がするのは初めてですし、全国的には画像診断までするのは初めてということです。

市長

逆に意外でしたね。私自身も2年前くらいに公的助成をと思って、内部で検討をお願いした経緯があって、制度設計を進めないといけないという中で今日に至ったというのが正直なところです。そのときの感覚としては、当然どこかやっているだろうと思っていましたので、今回も全国初をねらったわけではないんです。認知症についてお金はかかりませんから確定診断までぜひというあたりは、市民に発信していく必要があるので、記者会見に臨むに際し確認をお願いしたら、結論を言うと本当にどこもやっていなかったと気づいたぐらいです。逆にこれだけ認知症について数年前からいわれながら、まだある意味公的助成に踏み込んでいなかったというのは、私からするとこれから一気に広がっていくだろうとは正直思っています。

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