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更新日:2015年8月28日
広報課長 |
市長記者会見を始めます。今日のテーマは、明石市プレミアム付商品券発行事業についてです。最初に市長から資料に基づき説明をいたします。その後、質問をお受けいたしますので、よろしくお願いいたします。 |
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市長 |
今日はありがとうございます。お手元に配布していますが、今回の事業について、少しご説明をさせていただきます。 事業の前提として、今回、2期目のスタートとなりますが、それに先立ち選挙がありました。多くの市民の皆様からさまざまな声をお寄せいただき、そうした市民の皆様の切実な声を踏まえて施策を決めていくのが私の立場だと、強く認識しています。 今回のテーマに関連してあらためてお伝えしたいのは、市民の皆様は生活にご苦労をされているということです。とりわけ、子育て世代や、介護の負担が大変な世帯、障害をお持ちの方々のご苦労について多くの声をお聞かせいただきました。2期目のスタートにあたっては、市民の生活をしっかりと応援するんだということと、子どもに留まらず、高齢者や障害者もしっかりと応援するということをお伝えしてきた認識です。もう一つ大きいのは、人口減少社会と言われていますが、明石の良いところをしっかりと発信をし、多くの方々に選ばれるまちとしてご認識いただきたいというお話もさせていただいたと思います。今回の事業については、このような観点について具体化したものです。 大きな点から話をすると、明石市のプレミアム付商品券発行事業については、消費喚起型と生活支援型に分けられますが、消費喚起型が少し多くなる形ですが、ほぼ半分ずつとなる形で事業を実施します。市民の生活をしっかりと応援する形で制度設計をしたという認識です。とりわけ、生活支援については、他都市の場合、子ども向けの対応をしている自治体は多いですが、高齢者にこういった生活支援をするのは県内では他に実施している自治体はないという認識です。障害をお持ちの方への給付についても、他に例がないと聞いております。いわゆる子育て支援のみならず、高齢者、障害者をしっかりと応援するという点が特徴的だと認識しています。 また、明石市は、この取り組みを商店街と一緒になってやっていきたいと考えており、プレミアム率を50%にした商品券を一緒に発行したいと思っています。 さらにもう一点は、転入者に対する生活支援です。これについては、より多くの方に明石のまちで暮らしていただきたいという思いを込めて、転入者1人につき1万2000円の商品券の給付を今回の制度設計の中に位置付けています。明石の良さを知っていただき、末永く明石に住んでいただきたいと考えているところです。 私からは以上です。 |
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広報課長 |
それでは質問をお受けいたします。 |
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記者 |
生活支援型ですが、県内初ということですが、全国レベルでいくつか例があるかと思いますが、他市・他府県の例をあげていただけますか。 |
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市長 |
兵庫県内ではないと聞いていますが、他府県であるかどうかは確認していません。 |
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記者 |
この券は量販店などでも使えるものですか。 |
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市長 |
どこでも使えます。市民の利便性を重視しました。 商品券には2種類ありまして、まず、地元の商店街をしっかり応援するという要素がありますので、商店街と一緒になって、プレミアム率50%という形で、商店街だけで使えるものを用意する形で地元商店街をしっかりと応援したいと考えています。もう一つは、基本的にどこでも使えるという形で、市民の利便性を重視しながらも、使えるお店は市内ですので、市内経済の活性化につながると考えています。 |
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記者 |
販売は市民に限るのでしょうか。 |
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地域経済活性化担当課長 |
明石市では、広く使っていただきたいので、市民限定にはしていません。 |
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記者 |
他市の例ですが、宝塚市では販売時に混乱が起こり、販売を先着順から抽選に切り替えたということがありましたが、明石市では、このような事態を避けるための措置などは考えていますか。 |
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市長 |
明石市は選挙もありまして、実施時期については他市に比べると少し遅くなりました。その分、他市を参考にすることができまして、今回の宝塚市の事例も参考とさせてもらいました。明石市は宝塚市の半額、5000円で6000円分の商品券が購入できる形にしています。発行部数も違います。そういう意味でも混乱のない実施につなげていけるのではと考えています。 |
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記者 |
今回、消費喚起型と生活支援型が半々ということでしたが、具体的な数字で示していただけますか。 |
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市長 |
消費喚起型と生活支援型の比率が52%と48%です。この点については、明石市より上回っている市もあります。川西市が50%ずつですので、明石市が兵庫県内で最も生活支援型が多い市ではありません。また、姫路市は生活支援が40%程度と聞いています。地域によって工夫していると認識しています。明石市はほぼ半々ですが、半分を上回らない程度で生活支援型を発行するという制度設計を行っています。 |
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記者 |
川西市、姫路市の例ですが、これも生活支援型なんですか。 |
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市長 |
生活支援型にも色々あります。姫路市と川西市は子育て世帯に相当な額を給付すると理解しています。 |
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記者 |
つまり、明石市は、子育てに特化するのではなくて、生活困窮者、生活弱者というのがポイントですね。 |
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市長 |
生活弱者という言葉が良いかどうかは分かりませんが、市民の生活を応援するという観点から、子育て世代に加えて、高齢者、障害者に給付をしようと考えています。特に高齢者、障害者については、他に例がないと聞いていますので、明石市の特色だろうと考えています。 とりわけ高齢者は、介護の負担が増えています。介護保険の関係なども含めて、いろいろな方の声を聞かせていただきました。今回については、要介護認定を受けているすべての方を対象としています。要介護度、在宅、施設入所に関係なくすべての方々に対してです。 なお、理念としてお話しますと、給付は本人に行います。本人のために給付したものを、本人が使ったら良いという発想です。もっとも、多子世帯については、子どもが3人以上いるというところです。子どもの人数に着目すると、額が大きくなりますので、そこは世帯に着目した対応を取っていますが、多子世帯以外については子どもだったり、要介護の高齢者だったり、障害をお持ちの子どもという形で、個人に着目しています。 |
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記者 |
今回複数あるなかで、転入者への生活支援というのが目玉の一つとなっています。ただ、これは批判も想定されると思います。転入者を増やすためのバラマキと言われるリスクがある事業だと思うのですが、そのあたりにはどのようにお答えになるのでしょうか。 |
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市長 |
その点についてですが、例えば神戸市でも3000円相当の観光施設を利用できる施策を取っています。神戸市の場合には、4月から9月末までの6か月に転入して来た人を対象に、博物館とか、水族園とかで利用できる3000円相当のチケットを用意していると聞いています。基本的には明石市と同様の趣旨に基づく施策が神戸市でも実施されていると考えています。また、関連する施策としては、赤穂市では、一定の要件はありますが、20万円相当の商品券を給付しています。赤穂市の施策は前々からある施策ですが、今回の制度設計も視野に入れてされたのだと思います。そういう意味では、同様の転入者施策については兵庫県内でも神戸市や赤穂市などで一定の制度設計をしていると理解しています。また、京都府の南丹市でも明石市と同様に1万円相当の商品券を配るという形で聞いています。 このように、人口減少社会の中で、都市間競争の観点から制度設計をしているところがあります。誤解はないかと思いますが、もちろん商品券だけでとは思っていません。これは、総合的な施策の一環です。明石市においては、子どもの医療費を中学3年生まで無料化するとともに、待機児童解消のために保育所整備に力を入れるほか、最近であれば、お子さんのいる世帯に子育て応援のヘルパーを2時間分の提供を行うなど、さまざまな形で暮らしやすいまちづくりをやってきています。そういった中で、今回の施策も位置付くと考えています。今回の施策だけでお越しくださいということではありません。ただ、注目を浴びる施策の一つではありますので、インパクトも含めて、今回の施策によって明石市に関心をお持ちいただき、どこかに引っ越そうと思っている方々については、ぜひ明石を選択いただければありがたいと考えています。そういった方が入って来て、その方々も市内の店舗で使いますので、しっかり市内でお買い物をしていただく習慣がつくということは、悪い話ではありません。これまで神戸に住んでいた方が明石に引っ越した後も神戸で買い物を続けるのではなく、今回の取り組みによって明石でしっかりとお買いものをしていただくようになった方が、明石の経済にとってもプラスです。これは単に「転入者に商品券を渡して終わり」ということではなくて、全体の中に位置付きますし、その効果も将来考えた時に明石の中で大きなプラスになる施策だとご理解願いたいと考えています。 |
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記者 |
転入者についてですが、何か月間か定住していないといけないという条件は付くのでしょうか。 |
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市長 |
詳細はこれからですが、基本的には7~9月に転入してきた転入者に一定程度の定住を要件に、後日給付する形になろうかと思います。今日の時点で言えることは、7~9月の転入者個人に対して1万2000円相当額の商品券を給付する事業であるということです。 |
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記者 |
まだ固まっていないかもしれませんが、商品券の利用可能店舗数はどのくらいの数になるでしょうか。 |
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産業振興部次長 |
これまで3回プレミアム商品券発行事業をやっていますが、1000弱の店舗が参加しています。 |
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記者 |
これは一般販売用の利用可能店舗の数でしょうか。 |
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産業振興部次長 |
一般販売用の利用可能店舗数です。今回は20%のプレミアム率の商品券ということで、さらに店舗が増えてほしいという希望は持っています。 |
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記者 |
これは、募集をかけられるのですか。 |
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産業振興部次長 |
はい。広く公募したいと考えています。 |
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記者 |
商店街の方は、商店街に加入している店ということでしょうか。 |
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産業振興部次長 |
明石市の方に商店街としてお届けをいただいている商店街を対象に、市から声をかけていきたいと考えています。 |
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市長 |
あと、説明が不足しておりましたが、商店街に特化した分につきましては、プレミアム率は50%ですが、50%全てを行政が持つのではなくて、商店街が一定程度持つことを前提に制度設計をします。明石市としては上限30%と考えていますので、少なくとも20%は各商店街が負担してくれるものと考えています。それを一緒にやってくれる商店街とやっていくという考えです。30%については、尼崎市をはじめさまざまな自治体でも、プレミアム率30%として行政が持っているところは多々あります。ただ、明石市としては行政の30%に商店街の20%を加えて、50%プレミアム商品券として、市民にはよりお得感があり、商店街についてもよりやりがいを持ってやっていただきたいと考えています。 |
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記者 |
約1000店舗のうち、商店街に登録している店舗は何店舗くらいでしょうか。 |
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産業振興部次長 |
おおよその数字になりますが、市に届け出のある商店街が28あります。そこの店舗数をすべて合わせると、500弱の店舗数だと思います。 |
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記者 |
販売は1人1冊ですか。 |
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産業振興部次長 |
1人6冊です。 |
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市長 |
販売場所については、市の公共施設や郵便局などでの販売を予定しています。商店街での販売は予定していません。売るところと使うところは分けています。不正防止です。 |
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記者 |
使用期間は12月末までということですが、転入者の3000人の根拠は。これまでの経験上でしょうか。 |
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シティセールス担当課長 |
7~9月の3か月で、昨年までの3年間の平均の転入者数が約2200~2300人程度となっています。3か月間で、3000人を目標にしようと考えています。 |
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市長 |
今回の施策で3割増やします。例年の平均値より3割多い人を呼び込むということです。必ず3000人を突破します。そこは今回の、プレミアム付商品券だけではありません。さまざまな施策とコラボしながら、明石市としてはぜひお越しくださいということです。 私が言いたいのは、明石はもともと良いまちです。もともと施策においても明石は良さがありますし、一定程度評価をいただける施策をやってきたという認識もあります。そこをしっかりと知っていただき、明石市に関心を持っていただき、しっかりとご理解をいただければ、選んでいただけるものと強く認識しています。現に明石市では、減少していた人口が過去2年間で増加しています。具体的には、周辺地域から昨年は全て転入超過に転じています。その力はあると考えています。しっかり事実を伝えれば、多くの方々にご理解いただけると思っています。 |
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記者 |
引っ越すとなると、さまざまな施策の中から選ぶことになりますが、さあ9月までに引っ越そうか、さてどこにしようかという人が、どれくらいいるのかというところから、しかも物件との兼ね合いもある中で、購入するとなるとこれから3か月でと、買うまでは少し時間がかかります。逆に、言葉は悪いかもしれませんが、賃貸でというか、そんなに所得がない方でというか、そういう方々が入ってくるという懸念もあると考えますが、そのあたりはどのように捉えていますでしょうか。 |
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市長 |
まず、明石に引っ越そうという方が、この時期に明石に引っ越していただけるという要素があります。次に、この時期に引っ越そうと思っている中で、お近くの人、悩んでいる方については、今回の総合的な施策が明石へのインセンティブが働く両方の要素があると思います。いつの日か明石へと思っている方が、この時期に来てくれる。周辺で迷っている方が明石に来るという両方の要素があると思います。 |
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記者 |
例えばですが、下宿の学生が住民票だけ移すということができるという可能性はどうでしょうか。 |
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シティセールス担当課長 |
そこは、転入時に直接お渡しするわけではありません。あくまで居住確認をさせていただいた上で、後でお送りをさせていただきますので、届かないために返送されてくるということはあると思っています。 |
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記者 |
実家があるので届くのかなと思いますが。 |
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市長 |
そこは、出来るだけ不正と言いますか、そういう悪用を防ぐ努力はしていく必要があります。だからと言って、施策を遠慮するということではないと考えています。 ここは、ぜひご理解いただきたいのですが、今日は商品券についての説明ですので、その内容に基づいて説明をしておりますが、これに留まることはなく、シティセールスとして明石市としては、選ばれるまちになるよう、総合的なさまざまなキャンペーンを予定していますので、その中の一つという理解でと考えています。 ただ、人口減少社会の中で、人口を増やすというのはとても大変だと思います。これを建前で綺麗ごとでやるというのではなく、本気でやろうということです。誤解がないように言いますと、短期的には社会増、いわゆる転入増のための施策は有効です。ただ、中長期的にはそれがいつまでも続くわけではありませんし、それは、お住まいの方が2人目、3人目が産みやすい環境の整備などが重要になってくるわけですので、総合的な観点が必要です。ただ、短期的にはこういった施策もやりながら、バランスも取りながらやっていくというのも選択肢の一つだと前から考えていましたので、今回につきましてはあらためて、これを契機にキャンペーンを展開していきたいと思っています。 |
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記者 |
国とのやり取りですが、財源は自主財源になるのでしょうか。 |
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市長 |
いいえ。国の緊急経済対策に伴う交付金の枠です。県を通して、3億5000万円の交付金が出ていますので、その中で対応したいと考えています。 |
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広報課長 |
これで会見を終わります。 |
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