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更新日:2021年8月13日

記者会見 2021年(令和3年)8月5日

「市民全員・飲食店サポート事業について」 「優生保護法被害者支援条例の制定について」    

資料 市民全員・飲食店サポート事業の実施について(PDF:431KB)

市長

まず、「市民全員・飲食店サポート事業」についてご説明申し上げたいと思います。簡単に言いますと、コロナ禍が続く中で、市民も生活が本当に大変な状況が続いています。明石市としてしっかりと市民全員をサポートする、そしてその市民全員で、さらに今本当に大変な状況になっている市内の飲食店などの事業者をまちぐるみで応援する、そういった考えに基づく事業であります。ですので、明石市が市民全員をサポートし、その市民全員で飲食店をサポートするという趣旨で、市民全員・飲食店サポート事業という形で呼ばせていただいています。対象者は市民全員、8月1日付の住民票に基づく形で、市民全員を対象にしたいと考えています。

これまで同様の趣旨の事業は3回やってきていますが、これまでは高齢者、障害者という形であったり、一定程度の収入状況に鑑みた対象者という形で限定的な対応でしたが、今回は全員という形を予定しております。お一人について5000円相当分のいわゆる商品券的なサポート券を全員にお渡しする形です。500円券が10枚で5000円という形になります。飲食店をはじめとして、これまでもタクシー、介護タクシーも含めてご利用いただけておりましたので、基本的に従前ご利用いただいた店舗は引き続きご利用いただく形にしたいと考えています。間もなく開かれる臨時市議会に上程し、可決いただければ8月30日から利用可能という形で対応したいと思っています。気持ちとしては、コロナの状況で本当に市民が大変な状況です。加えて飲食店から特に本当に悲鳴が聞こえてまいります。明石市として出来ることを精一杯、スピード感を持ってやっていきたいという思いであります。

財源についてでありますが、明石市は昨年度もさまざまな市独自のコロナ対策をしてまいりましたが、前年度の決算は黒字でありまして、あれほど独自施策をやったにも関わらず、基金を2億円積み増す状況になってきています。加えて今回、5年ぶりの国勢調査の結果が出まして、5年間で1万人以上人口が増えていますので、今年度から国から新たに10億円、さらなる交付金がやってまいります。加えて先だって、ワクチン対策で予算を組んでおりました、ワクチン1回接種について医師に7200円相当額をお渡しする事業についても、のちに国の方が同様のスキームを決められましたので、結果において明石市は5億円使わなくていい形になりましたので、それらを考えますと総額十数億円分が使用可能であるという状況であります。

今回の事業費は約17億円、簡単に言いますと1人5000円×30万人、15億円に加えて、さまざまな事業費もかかりますので、17億円ほどの事業となります。かなり大きな規模でありますが、今こんな大変なときに明石市が貯金を増やしても仕方ありませんから、明石市は人口増でさらに10億円増える、昨年でも2億円増えている、こんなときに明石市の行政が貯金箱のお金を増やす時期ではありません。今は貯金箱を増やすのではなく、貯金を崩してでも市民生活を応援し、その市民がまちぐるみで飲食店などを応援いただくのが、まちにとって望ましいという判断です。

記者

事業の実施時期のところで、利用期限が8月30日からということですが、まん延防止措置が8月31日まであると思いますが、あえてこの時期にこの事業をする意味を教えてください。

市長

本来であれば国や県がもっと早くやるべきことです。それもやらずして、あれはだめ、これはしたらだめ、酒はだめと、だめなことばかり言って、本当に支援がおろそかです。協力金もほとんどまだきていませんので、そういう中で本当に悲鳴が聞こえますので、いつも言っていることですが、市民に近い基礎自治体である明石市として、市民の切実な声を受けて出来るだけ早くという思いです。ただどんなに早くといっても準備が要りますので、8月30日が一番早いスタートかなという前提で今進めています。

記者

コロナの感染がこの時期に落ち着くかどうかははっきりしないと思いますが、そこでどんどん飲食店に行ってという形はどうなんでしょうか。

市長

明石市はこれまで3回やっていますが、特に一番最初などはデリバリー、テイクアウトからスタートしました。なので明石市としては当初から、コロナのいわゆる感染対策と飲食店支援の両立を予定していて、基本的に今回のスキームの中にも当然テイクアウト型、デリバリー型はたくさん入っています。

そういう意味においては、感染状況がどうなるかは現時点では定かではありませんので、場合によってはそれが延長される可能性もありますので、そういったときには飲食店に行く方向ではなくて、デリバリーやテイクアウトなどを優先してご利用いただくことを呼びかけたいと思います。ただ利用期間としては現時点で年末までとっていますので、最初にやった昨年の春もそうでしたが、最初はデリバリー型から始めて段階的に対象を広げていった経緯ですので、そういったことも感染状況を見ながら対応したいと思います。

ポイントは感染対策と地域経済支援の両立です。これをいかに両立を図るかがまさに政治的課題ですので、一方のみに偏ると一方のために片方が犠牲になっていいというテーマではなくて、当然感染対策は重要ですが、感染対策の名において飲食店が潰れていいわけではありませんので、そこの両立のテーマだと思います。

記者

感染拡大が止まらない状況ですが、緊急事態宣言に切り替わったとしても予定通り進めるんですか。

市長

進めます。繰り返しますが、この状況は感染対策と生活支援と言っていますが、両立を図るのが政治ですから、片方のために片方を犠牲にすべきではないというのが私の価値判断です。当然両方に目配りしながら対応していく、飲食店に行かないとサポート券が使えないわけではありませんので、テイクアウトやデリバリーで使っていただいたらいいわけです。タクシーなどで使っていただくようなことも想定していますので、まさに両立のために使っていただきたいという趣旨ですので、緊急事態宣言になったとしても進めたいと考えています。

  

(優生保護法被害者支援条例の制定について)

資料 優生保護法被害者支援条例を制定します(PDF:350KB)

資料 明石市優生保護法被害者支援条例(アドバイザー提案)(PDF:290KB)

市長

優生保護法に関してです。一昨日、神戸地裁で判決が出ました。私も傍聴席の最前列で、明石市民のお二方も原告ですので、お二人の真後ろの席で判決を聞きました。愕然としました。本当に障害者に冷たく、国会議員に甘い裁判所だと本当に痛切に感じた次第です。特に昨今国政もひどいですが、裁判所も輪をかけてひどいと、正直そういう印象であって、どこに救いを求めたらいいんだろうかと、やはり政治的な課題が解決できないときに、最後の砦として裁判所が人権保障をすると私もかつて学んだ記憶があります。

にも関わらず、違憲と言っておきながら、20年間経ったので権利行使しなかった者が悪いという趣旨で請求を棄却し敗訴する、こんな理不尽なことが今のこの時代にまかり通っていいはずがないと当然私は思いますので、明らかに今の裁判所は間違っています。いつか将来、これらの判決が恥ずかしい思いをする歴史になると思います。私たちは今、恥ずかしい歴史を生きているというぐらいの思いであります。繰り返しになりますが、明石市としては優生保護法の問題については我がこととして、市ですので法律をつくることは出来ませんので限界がありますが、明石市として出来ることは精一杯やっていくスタンスであります。

そういった中で、大きなポイントは3点です。まず何においても除斥期間。障害をお持ちの方が権利行使出来たわけがありません。それが出来ない状況だったからこその課題でありまして、20年の除斥期間で国家というものを免責する必要性があるわけでないのでありまして、明石市としては20年経過後につきましてもしっかりと支援申し上げたいと思います。

また、現在国の方でも一定の法律が出来ておりますが、大変不十分な法律です。全く救済になっていない法律です。例えば、不妊手術を受けた本人しか支援対象になっていませんので、中絶させられた方については対象外です。また、その配偶者についても対象外です。そういったまさに今の法律の不備につきましても、明石市としてはしっかり対応していきたい、結論的には20年を経過していたとしても、中絶させられた被害者や配偶者も含めてしっかり支援をしていきたいと思います。

そういった中で明石市はすでに制定していた別の条例、すなわち犯罪被害者支援条例を活用して、現に原告のお二方に対して一定の支援を申し上げましたが、当然のことながら金額も少なく十分な状況ではありません。ですので早急に条例を制定して、もう少ししっかりとした支援をしていきたい、ただ金額についてはなかなか悩ましいところがありますので、私としましては犯罪被害者支援条例に定める立替支援金の金額の上限300万円を想定して、300万円の支援金という形で、条例制定に向けて早期に対応していきたいと考えています。

もっとも条例制定などというのは丁寧さが必要だというのは重々分かっておりますが、全国の裁判に関わっておられる原告のうち、すでに裁判中に4名が亡くなっておられます。明石市の原告のお二方もほぼ90歳で、90歳近くの被害者に対して1年というのは大変長い年月でありますので、明石市としてはスピード感を持って9月議会に上程をして、可決いただければしっかりと支援をしていきたいと思います。もっとも明石市は条例ですから、除斥期間そのものを撤廃することは出来ません。ですので立法府に対して、除斥期間の撤廃の法改正を明石市としても求めていきたいと思います。

このテーマはご案内の方もおられると思いますが、かつて殺人事件については公訴時効がありました。これも当時は、私も弁護士ですが司法の業界では、そんな公訴時効の撤廃などありえないと多くの司法関係者が言ったものです。しかし、犯罪被害者遺族の本当に悲痛な叫び声を受けて、殺人事件などについては時効は撤廃となり、今は時効はありません。殺人事件については永遠に、被害者は加害者に対して、ある意味刑事的な処罰を望んでいける状況に変わったわけです。それよりもさらに国家が自らした過ち、これは裁判所でも違憲判決が出ているわけですから、賠償請求権を受けている国家が20年経ったからさようならと言って、免責されるなどという理不尽なことを許していいわけがないので、これは立法府である国会において、しっかりと法改正いただきたいと強く願う次第であります。

お手元に少し経緯の資料をお配りしております。簡単にご説明申し上げますが、このテーマにつきましては、本年の6月16日に6月本会議におきまして、市会議員の方から質問があり、市長として条例制定の方向性と支援金支給について答弁申し上げ、6月28日付で犯罪被害者の条例を活用してご夫妻に40万の支援金支給を決定し、現に支給をしております。その後7月1日に、このテーマについてお詳しい第一人者の方々5名に条例制定に向けてのアドバイザーを委嘱し、元々このテーマについて大変知見の深い方々でありますので、5人の間でメールなどで早急に案を作っていただきまして、7月4日には5名連名での、いわゆる条例の骨子というものをスピード感をもってご提出いただいた経緯です。

ですので、ある意味骨格としてはほぼ出来ておりますので、この骨格に本日お伝えした支援金300万円の金額を書き込んだ上で、8月15日からパブリックコメントに付し、9月議会に条例を上程したいと思っております。ゆっくりやっていますと、本当に90歳前後の方々が被害者ですので、やはり1年の月日は短くありませんので、早急にやっていきたいと思っております。

記者

今回の条例の対象となる方は、明石市に今何人位いると想定されていますか。

市長

名前が上がって具体的に私が認識してるのは原告のお二方ですが、当然たくさんおられます。おられるはずですが、そういった方々がまだ手を挙げにくい状況も含めて、条例はお金だけとは違いますので、しっかり情報提供し、支援していくことも盛り込む予定ですので、迷っておられる方に対して、必要な方は匿名性を担保した上で支援していきたいと考えております。このテーマは、今明石市は保健所を持っているんですが、当時明石市は保健所はありません。実際、兵庫県です。情報を持っているのが県です。兵庫県が当時の資料に基づいて丁寧な働きかけをしていかないことには、なかなか気づかれにくいテーマでもありますので、そういう意味では兵庫県に対しても、しっかりとした情報提供、働きかけを求めていきたいと考えております。

記者

小林夫妻に以前40万円支給されていますが、今回の300万円も対象になりますか。

市長

なります。若干の調整はいりますが、当然個人、個人でみますので、明石市としてはお二方であれば、夫に300万円、妻に300万円を想定しています。もっとも市からの税金という意味では主旨は重なりますので、調整としてはおそらく、それぞれに20万円、20万円支給していますので、結論的には条例を可決いただいたら、280万円支給という形もありうると私は考えています。公平性の観点がありますので、その観点からそのような対応になるかと思います。

記者 

条例制定までこれから少し時間がかかると思いますが、その支給は前もって支給していくということですか。

市長

今回は条例に基づいてで、既に明石市がしたものは制定されている犯罪被害者条例の支援金として読み込んだ対応です。もちろん読み込めるという判断で支援していますから、別にそれ自体は自然なことですが、金額的には限界がありましたので、今回は300万円の金額を書き込んで、しっかりと優生保護法の被害者という形を書き込んだ上で対応していきたいと思っています。9月議会ですから、9月の条例制定を目指したいと思っています。

記者

金額以外の条例の中身ですが、条例項目案1~8のことですか。

市長

そうです。ですから条例項目案という形で、7月4日に資料をアドバイザーからいただいており、その後も密に連絡を取り合って、事務方として要綱を作っています。手元にはほぼ条例はできていますので、実際上は8月15日からパブリックコメントで条例案をホームページなどに掲載して、いろんなご意見を賜りたいと思っております。特に明石市の場合は犯罪被害者条例とか、様々な子ども総合支援条例もそうですが、総合支援条例を数多く作ってきておりますので、それを今回の優生保護法に、より即した形で対応している関係です。一定程度この間、時間がありましたのでほぼ出来上がっています。

記者

市として除斥期間を撤廃するように国に求めていくとのことですが、この問題に限ってやるのか、除斥期間が20年で消える他の権利などとのバランスをどうとるのか、かなり難しい議論だと思いますが、それはどうされるつもりなのか。また、具体的に国に要請というのはどなたにという形でやるんですか。

市長

それはそんなに難しいこととは考えていません、出来ることだと思います。まず具体的に例えば急ぎの動きとしては、今度8月11日に国会の院内集会で国会議員にお集まりいただいてご説明申し上げます。この時も私の方から、今お伝えしていることを説明申し上げます。国会議員の中には、すでに優生保護法に関するいわゆる議員連盟があります。会長が自民党の尾辻元厚労大臣、事務局長が福島瑞穂参議院議員です。この方々とも連絡を取り合い、特に全国弁護団が中心となってこの院内集会を企画し、私も参加します。オンラインになろうかと思いますが参加いたしますので、こういった機運を高めることは予定しております。

なおリアリティの意味において1つ事例を挙げますが、明石市が働きかけて法律改正をした具体的な実績があります。具体的には成年後見を活用したときに、いわゆる公務員を失職するというテーマについて、明石市では条例を作り、成年後見を利用しても公務員を受けることも、公務員の方がクビになることもないという条例を作りました。作った後総務省から抗議の電話があり、法律に反するような条例を作るなと言われましたが、その後明石市の方から働きかけて、同様に院内集会を開いていただき、その翌年に国会が法改正をして、今は成年後見を利用しても公務員になれますし、公務員をクビになることもありません。

当初明石市が条例を作った時は総務省は大変お怒りでしたが、1年後に国会議員中心の議員立法で法改正がされましたので、明石市が正しいことが1年後に証明されたという経緯もあります。あの時も私が提案をし、国会で法律を変えようと思って動き、現に実現をしてきました。その部分については今回も同様で、こんな理不尽な20年で権利が消えるなんてテーマであるわけではなくて、もっとメディアも厳しくご意見を書いていただかないと、こんな無茶苦茶なことを放置したらいかんのであって、違憲判決を取って弁護士が喜んでも仕方がありません。被害者が浮かばれないわけですから、被害者救済と言うのであれば、違憲判決だったら救済するのは当たり前であって、それを20年経ったからあなたは悪いです、あなたが言わなかったからと言えるわけがありません。

特に明石市のお二方というのは、この2、3年の動きの中で初めて気付いたわけでありまして、ちなみに小林夫妻は最初私に相談がありまして、私の方から弁護団を紹介した経緯があります。もしかしてそうかもという相談を受けて、私としてもだったらということで、明石市の方で相談対応して弁護団をご紹介して、原告として裁判を決意された経緯があります。小林夫妻に何の落ち度があるのかと思いますので、除斥期間なんていうもので敗訴のまま終わって良いテーマだとは思いません。お二人とも90近い年齢で、やはり関わってきた人間として思いが強いですので、除斥期間の撤廃も早急に必要だと思っています。

記者

旧優生保護法の支給に関しての除斥期間の撤廃は、どのような方法がありますか。

市長

そこは色々な方法があります。既にご案内と思いますが、除斥期間といってもいろいろなテーマがあります。今回のテーマは不法行為という損害賠償の期間です。これは実は法改正されていて、もう今は除斥期間はないんです。今は除斥期間というのは、時効に変わっているんです。現にこのテーマについては、国も除斥期間はよくないよねという形で法改正がなされているんですが、この部分は過去の法改正の前の部分なので、そこは適用されているわけです。だから国家としても、不法行為の除斥期間が理不尽であることは、それを前提に法改正までしているにも関わらず、このテーマについて救済していないという状況になります。

ただ裁判所についても厳しく言っていますが、どうしても日本の裁判所というのは最高裁に気を使うので、最高裁がかなり厳格に除斥期間を解釈してしまっているので、地裁レベルで最高裁の言っていることに対して反旗を翻すような形になる面がありますので、私はやったらいいと思います。私はそれはもう被害者救済ですし、時が変わっているんですから、当然ちゃんと解釈したら良いと思いますが、なかなかその辺り躊躇なさる裁判官が多いだろうと察しますが、それはもう法律を変えれば済むことですから、立法的な解決が早いと思います。

記者

ということは、旧優生保護法の救済に関する除斥期間というのが、今回撤廃するべきところということですか。

市長

1つは優生保護法についてだけするのか、国家が立法当事者の時の除斥期間にするという手もあります。つまり時効とか除斥期間というのは法的安定性のテーマなので、全部を否定するわけではありません。例えば疑われているものが、損害賠償をされそうになるものが、本当は悪いか悪くないか分からない状況のまま長期間不安定な状況だといつまでも不安ですから、一定期間をもって損害賠償を請求するならしてくださいと、されないと仮にお金払う人もいくら払っていいか分からないし、いつまでも不安な状況に置かれるので、どこかで区切りをつけるということ自体は一定程度合理性はあります。

それは民民の問題なんです。国民と国民のテーマであれば理解はできますが、今回のテーマは国家ですから。国家をそんなに早くホッとさせる必要があるわけではなく、国家自らの落ち度のある賠償のテーマを、時間が経ったから国家を免責する理由があるとは思いませんので、私としては国家賠償について、除斥期間について撤廃するというのが筋だと思っている立場です。これは学者によっていろいろ議論があろうかと思います。そもそも除斥期間はいらないという議論があって然るべきだと思います。その議論も現にあります。

私としては国家が、時間切れを理由に逃げ得になるのは、それは国家のやることではない、国家としてはどこまでも責任を追い続けると、それこそ明石市からすると2つの大きな事故を受けてのまちであって、それはどこかの時間で、まさに今年20年目と言われますが、 20年経ったから明石市が今後安全対策を怠っていいわけがないのは当たり前であって、さらに行政というものに、この手のテーマに終わりはないと思います。そこはもう私の中では重なり合っていて、こんなテーマで国家が20年経ったから免責されるなんていうことを放置することは、社会通念上、そこは理不尽だと思います。

記者

国家賠償に基づく救済措置については、除斥を撤廃すべきだということですか。

市長

立法化すれば簡単にできることです。国会議員が頑張ることです。難しいことは全然ありません、簡単です。国家賠償について、除斥期間についてはこれを適用しないと、短い法律を作るだけでいけますから。

記者

300万円ですが、犯罪被害者の支援金に準ずるということですが、明石市として初めて立ち上げるものなので金額の基準がなかなか難しいと思いますが、なぜ300万円という理由はありますか。

市長

お金の金額は難しいです、これも両面あると思います。そもそも的に、救済という言葉を使いますが、今回の優生についての救済なんてものは実際ないわけです。子供を持てない人生を送り、現に中絶の場合は、ある意味子供を失った悲しみも含めてですから、それが回復できるわけではありません。ただせめてもの、金銭的な支給というものが残された道ですので、そこはやっぱりできるだけ多い金額がいいと思います。しかし、明石市としては税金を活用するテーマですし、市民の理解も要りますので、そういう意味では、すでに犯罪被害者のテーマについては300万円でご理解いただいて条例を変えてきていますので、まずは300万円の数字で議会とご相談を申し上げたいと思います。

記者

名目としては救済金としての300万円ということになるんですか。

市長

基本的には明石市の場合は、支援金的なものになるということです。犯罪被害者の場合は裁判の判決が確定しての立替ですが、今回は判決が賠償金を除斥で切っていますから、厳密に言うと犯罪被害者の立替金そのものではありませんが、準ずる形で対応したいと思います。

記者

支援金としての300万円ですか。

市長

はい。あとは国の支給は不十分とは言いながら320万円ですので。ただ国については繰り返し言いますが、不妊手術限定、手術を受けた本人限定なので中絶の方は含まれませんし、夫婦で子供が出来なかったのに、片方だけですから。配偶者は含まれないというそこの問題がありますから、明石市は同じような金額の300万円でも、配偶者も含みますし中絶も含みます、明らかな法の不備ですから。中途半端な救済法を作って、それこそ一体何を考えて作ったのかと思います。救済する気があったのかと思います。

そういう意味では、大変不十分な不備な法律をある意味穴埋めする意味で、配偶者含む、そして中絶含む、加えて20年のテーマについても救っていくという形での3点が明石市の条例のポイントで、そのメッセージができるだけ広がっていただいて、他の自治体に広がることを期待しますし、明石市としては国がちゃんと動いて立法化することを強く願う立場です。

記者

本来国がやるべきところの穴埋めという趣旨なので、国に準ずる320万円に近しい数字になるということですか。

市長

おっしゃる通りです。

記者

配偶者も対象にという話の中で、被害が発生したときに配偶者関係にあった方ということですか。

市長

私の理解はそうです。現に私も当事者からも、今回の原告の方からも聞いていますが、子供を産めない体にさせられてしまったことによって離婚のテーマとか、議論になってる方も現におられます。その時点で子供を産む予定が、理不尽に子供を産めない体にさせられたことによって失った夫婦の方も現におられますから、その時点において被害者は手術を受けた方はそうですが、その時の配偶者も自ら子供とともに生きていこうという人生を奪われたわけですから、被害者として位置付けるべきだと思います。

記者

被害から何十年後かに結婚されてその配偶者になった方という方についても、不妊の影響を受けるのかと思いますが、そういう場合はどうなりますか。

市長

そこはすいません、検討します。私の理解は手術時を念頭においております。ご質問いただいたので、そのテーマについてどう対応するか、金額を変える方法とか色々あろうかと思いますので検討します。

記者

犯罪被害者条例にあるような生活支援や経済的支援も参考にして、条例に盛り込んでいくこともありますか。

市長

資料にも記載していますが、広く相談窓口を設置して、被害調査や様々なテーマに取り組むという方向をいただいています。当然明石市としては、総合的支援のあらゆることをやっていますから、このテーマも行っていくと思っています。このテーマで特に重要なのはお金の問題もですが、やっぱり本当に手をあげにくい状況の方々に対して手を差し伸べていく、匿名性ですね、今回の原告の方も何人も匿名なんです。名前を名乗ると周りに迷惑が及ぶというテーマ、名前を出せないこと自体が、ある意味現在進行形のテーマであることを物語っていると私思います。そうは言っても、名前を伏せてほしいというニーズは強いですから、それをちゃんと踏まえた対応が必要だと思います。そのために安心感が要りますから、ちゃんと話をしても秘密を守られるという安心感がなくては手続きに乗りませんので、そういった体制を作りたいと思います。

記者

犯罪被害者支援条例を活用する理由のところで、優生保護法で手術を受けた人とその配偶者というのは、子どもを持てなくなってしまった被害者だというような位置付け、つまり被害者的な部分もあるということですか。犯罪被害者とは言えないかもしれないけども、ある意味国による一定の措置によって生まれてしまった被害者という点で、条例を利用できるというイメージですか。

市長

すでに明石市は、犯罪被害者条例を活用して支援金40万円の支給を決めていました。先ほど申し上げたように、その被害者の概念に当たるということで対応しています。これは説明した方がいいと思いますが、法律は犯罪被害者等基本法です。犯罪被害者等基本法は2004年に国会で成立しました、議員立法です。提出者は私がその1人です。犯罪被害者等基本法については議員立法で、私が当時の野党の責任者として、今の上川陽子法務大臣と2人で最後条文を書きました。

その時に最後意識したのは、犯罪被害者等の定義です。あの時私が最後に書き加えたのは条文を広げました。犯罪被害者等は2つ等で、犯罪等と被害者等です。後ろの被害者等は遺族が被害者かという議論がありますが、そこが等に入るということです。犯罪等は、厳密な犯罪ではなく、刑法上の犯罪以外を含めようと、広く被害者を救う観点から概念として広く作ろうという形で、最後に等を書き加えました。

私は参議院で提出者で答弁しましたが、例えば事例としてはDVのストーカーのつきまとい行為、これは刑法上は犯罪ではないんです。でもやはり被害者だと思います。例えば面前DV、お父さんがお母さんを殴っているのをずっと見せられる子供、これはこの子供にとっての刑事犯罪に当たりませんが、子供の心のケアが必要ですから、そういった事例を念頭に置きながら、できるだけ概念、被害者救済の観点から広くとるべきだという形で法律化した経緯があります。

そういう意味では、犯罪被害者等については被害者救済の観点から、できるだけ救う方向で解釈して然るべきというのが法の趣旨だったはずです。なので私もそれを受けて明石市で犯罪被害者の条例を作りましたので、その等については優生も含まれるという形で理解が十分できると思います。

記者

犯罪被害者に支給すると条文を見ると出ていますが、同時に犯罪被害者が亡くなった場合にと書いてあります。つまり犯罪被害者が亡くなった場合、その遺族である広い意味での犯罪被害者にお金を支給するという意味合いでいいんですか。

市長

今回40万円支給は中絶手術で子を失った両親として支給しています。ですから遺族です。お腹の中に身ごもっている子供を理不尽に、死に追いやられた本人は母であり夫は父ですから、いわゆる遺族の父母に対しての支援金支給ですから、簡単にいうと遺族への支給という形で位置づけて40万円支給しました。

そこは解釈として成り立つということで支給しましたが、やはりそういう意味で言うと、もっとしっかりとちゃんと明文化した方がいいので、そういった犯罪被害者条例を活用した支援金ではなくて、優生保護法をちゃんと位置付けた、被害者としての支給が望ましいというのが当初から思っておりました。急ぎだったものですからある意味許された解釈だと思いますが、そういった解釈で40万円支給した経緯ですので金額も少ないですし、解釈も必ずしも一義的明確的とも言い難いので、しっかりと位置付けた条例にして金額も増やしたいということであります。

後は除斥期間についてもしっかりと問題提起をしていく立場かと思っているので、そこは条例化を通して、除斥期間というものが間違っているということは、明石市の条例を通してメッセージ性を出していきたいと思っています。

記者

犯罪被害者条例で支給する立替金を出す対象というのは、基本的には遺族でいいんですか。

市長

立て替えは遺族に限りません。本人は後遺症もありますし、明石市の立替金の場合は性被害も含んでいますから、遺族とは限りません。一定の類型に当てはまる方で、判決を得たのに十分な支給、損害賠償を得られてない方を対象に、市が一旦300万円を上限に立て替えるというスキームです。

記者

300万円の上限を出すとき、死亡した場合と書いてあったんですが、その場合は遺族ということでいいんですか。

市長

最初の法律は死亡だったんですが、改正改正で今は性被害も含んでいますので遺族限定ではなくなっています。かなり被害者の対象が広がっています。ただ今回はそちら側ではなくて、新たに優生保護についての条例を作って一義的明確に支給していきたいという趣旨です。

記者

中絶も対象ということなんですが、まず中絶手術を受けた本人と、中絶を受けてなくてもその配偶者も支給対象になるということでいいんですか。

市長

不妊は両方おられます。今回の原告も、女性側の不妊手術と男性側の不妊手術がおられますので、両方あります。ですから分かりやすく言うと、今不妊手術限定なんです。不妊手術を受けた方が限定ですが、本来は中絶手術も含んでいたということで広げるべきだと、次に不妊も中絶も配偶者もちゃんと被害者として位置付けるべきだという論点になります。最後に20年で終わりではなくて、20年を超えても請求を認めるべきだという、分かりやすく言うとその3つが論点になります。

記者

その配偶者は必ずしも手術を受けてなくてもいいわけですね。

市長

そうです。手術を受けた夫婦の片方という想定です。

記者

受けていないにしても、それも300万円の対象になるということですね。

市長

という認識です。ですから中絶の場合は、生まれてくる予定だった子供をある意味死に追いやられた夫婦です。不妊の場合は、子供を持てない人生を送らざるを得なくなった夫婦ですから、共に優生保護法の被害者と言って然るべきだと考えています。

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