明石市手話言語等コミュニケーション施策推進協議会アンケート結果                               2022年1月実施                                          1 2015年(平成27年)4月に明石市手話言語等障害者コミュニケーション条例が施行されましたが、その効果をどのように感じていますか。該当するものに○をつけ、その理由も書いてください。 @ 条例施行前より良くなった 11人 A 条例施行前と変わらない なし B どちらともいえない 3人 【良くなったと思う理由】 ・広報あかしでのパブリックコメントに手話動画での意見が取り入れられるようになった。 ・明石市手話チャンネルの開設があり、広報の紙のみでなく手話にて情報が得られるようになった。しかし高齢者にとっては見る事ができないため情報提供の工夫が必要と考える。 ・意思疎通支援者派遣について、聞こえない人だけではなく、聞こえる人からも申請できるようになった。 ・イベントでも要約筆記がつくものが多くなり、市民への周知の機会が増えた。誰でも派遣を申請することができるようになったのは、他市と比べても前進していると感じる。 ・筆談ボードを置いている店が増えたような気がします。 ・障害者に対する考え方が前向きになった人が増えた。手話でのコミュニケーションをよく見かける。障害者自身は、生活がしやすくなったか不安の部分もある。 ・学校現場で手話体験の学習が広がったり、まちづくりの取り組みの中で障害の疑似体験研修などの機会が増えてきている。人口増加が続いているのも、様々な取り組みが実を結んでいることの表れだと感じる。 ・障害を持つ人に対して、理解しようとする場面が増えたと思う。「お手伝いしましょうか」などの声かけがしやすくなった。 ・明石駅周辺を1人で白状を使用しながら歩いている時、自分の歩いている方向が分からなくなり、立ち止まっている時など、誰かが「大丈夫ですか?お手伝いしましょうか」とお声かけを日々沢山してもらって助かっています。特に、小学生から若い世代の人にお声かけしてもらい、明石市は障害者に対しての向き合い方が、とても良い方向に進んでいると実感しています。 ・駅のエレベーターの設置、買い物用カートのルーペ。特に昨年の山陽電車の「知的障害理解を」のポスターは、精神障害者の行動を理解するのにも役立ちます。 ・本条例は明石市の一連の福祉施策のスタートともいえる、泉市長のポリシーが明確に発信されたものであったと思います。この条例のみでなくその後の様々な施策と相まってよくなったと思う。                                                                    【どちらともいえない理由】 ・4年前と比べて「良くなった」と明言できる状況が見えていない。勉強不足でしたらすみません。 ・設備とかは少しずつ良くなってきていると思いますが、例えば車いすの人に暴行したりする人がいることが±0となってしまいます。(人間のやさしさ変化求める) ・何らかの変化が起こっているのかもしれませんが、私の生活範囲の中では改めて感じるような効果というのは実感できません。                                 2 現在、コミュニケーションに関することで市の施策や市民、事業者等の課題と感じていることはありますか。該当するものに○をつけ、課題があると感じている場合は内容も書いてください。       @ 課題がある 11人 A 課題はない なし B どちらとも言えない 4人 【課題の内容、意見】 ・聴覚障害者の地域社会内の居場所作り。手話サークルが近いが、市の東部にしかない。 ・スーパーなどで耳の遠いお年寄りなどがレジの係の人から何回も聞いている風景を見て、何か良い対策がないかと思います。 ・野外で要約筆記(全体投影)を実施する際にスクリーンが使用できない。また、緊急時に病院を受診したいときの要約筆記派遣申請が間に合わない。 ・JR・山陽電社の無人駅の改札口のスピーカーが何を言っているのか分からない。(切符の割引ができない)アニメ映画の字幕がない。24時間の手話通訳派遣がない。 ・条例がどのくらい周知され、どの程度進んでいるかわからない。コロナ禍で欲しい情報・必要な情報など受け取ることが困難な時の対処方法等。 ・耳マークが貼ってある店も増えたが、実際に対応ができているのだろうかと思うことがある。筆談ボードがすぐに出せないところもあるようだ。難聴者の方が要約筆記の派遣申請をするハードルがまだ高いように感じられる。特に緊急時については検討の余地がまだあると思う。 ・精神障害者は知能とは関係ない。気分の安定さえあれば健常者である。ただ、安定するために本人の意思、関わる社会の人々、家族、お薬が合っていることが必要である。 ・障害者雇用の分野では、障害者雇用率引き上げに伴う雇用数は増加しているが、雇用受け入れにあたって、個別に配慮が細かくなされているという実感は持てていない。 ・条例を何度も聞き、感じたことですが、条例の中で、視覚障害者や知的障害者等その他の障害者も含めてもう少し具体的に、条文で明言化できることはあるのではないかと思います。ただし内容によれば、予算措置が必要になるので慎重にお伝えしたいと思います。 ・本条例のタイトルや内容にはやや抵抗を感じる。コミュニケーションを取りにくい、取りづらい人たちのためにどうするのかをより大きな視点での取り組みとして反映させるように、施行後時間もたってきたので再度内容の検討等も必要と思う。 【どちらともいえない理由】 ・市民が一番目にする市政だよりで取り上げられるのは子どもに対する施策がほとんどなので、もう少し別の目線も持ち、コミュニケーションについて毎月考えられるようなコーナーを作ってみるとか。 ・おそらく課題となることは、明石手話言語等コミュニケーション条例に関する取組等が、一般の市民にさらに幅広く理解されていくことだと思います。 3 あなたが所属する団体や組織で、コミュニケーションや合理的配慮に関することで、啓発等の取り組みを地域の中で行っていますか?該当しているものに○をつけ、取り組みをしている場合は内容も書いてください。    @ 取り組みをしている 8人 A 具体的な取り組みはしていない 7人 【取組み内容】 ・手話通訳者の社会的地位の向上を目指す取り組み。 ・どの聴覚障害者(中途失聴・難聴者)にも聞こえの保障を考えている。 ・啓発の取り組みではないが、マスク生活が長期化する中で、フェイスシールドやマウスシールドを常備し、聴覚障害の方への対応として、口元がよく見えるようにしている。 ・ボランティアで所属しているところのイベントでは、要約筆記のスクリーンを設置させてもらう。また、コロナにより実施できてはいないが、要約筆記啓発のための体験教室等も企画している。 ・地域での交流会に参加・研修会開催等。日々の生活で地域の方々とコミュニケーションを取りながら周りに関心を向けるように心がけることも大切と考える。 ・視覚障害者の就労相談をしている。他の障害者団体との交流をしている。研修会をしている。令和3年度では、明石市内小学校5校や市内高校1校に、障害当事者として福祉学習の講演に行かせていただいています。高校の場合は、アイマスク体験もしてもらっています。 ・すべての人に適応できるSST(社会生活技能訓練)を専門家から学んでいる。 ・育成会では知的障害の疑似体験をしてもらう「まねっこ隊」活動を行っている。神戸学院大学の学生さんや地域のまち協、交通機関従事者などに体験を広めています。もちろん明石市職員にも、しかしコロナ下で中断しているのが残念です。またこの活動は全国の育成会でも取り組みを進めています。 4 今後、コミュニケーションに関することで「こんな取り組みをしたい」、「こんなことが実現できれば良い」と思うことがあれば、自由に書いてください。 ・義務教育中に手話を学ぶ機会を作る。 ・手話体験学習を全地域に拡大し開催する。特に病院や・公的機関などの職員を対象に開催する。4年生の福祉学習のみにとどまらず、中学校・高校などでも開催できればと考える。 ・聴覚障害者の地域社会における居場所作り。 ・自分で独学して手話を少しでも理解できるようになれば、最高だと思います。 ・無人駅のところは、モニターを置いて字幕などがあれば、高齢者などにも使える。小型バスの運行を増やせば、人付き合いや外出が増えて楽しくなる。アニメ映画に字幕があれば、会話が増える。24時間手話通訳派遣がほしい。 ・緊急時にすぐ要約筆記者が行けるような制度作りが必要だと思う。市の職員の方、講座の講師、会議の進行係の方が、難聴者・要約筆記者のいる場面での対応や話し方について考える機会があれば…と思います。 ・コミュニケーションは基本的なことで個々の取り組みとして積極的に周りに目を向けていきたい。最近、殺伐とした社会の中でコミュニケーションが取れていれば色々な事件も少なくなると考える。誰かに話ができるといいなーと考える。 ・音声訳ボランティアとして、明石市の視覚障がい者の方へ本や雑誌等をCDにしてお送りしていますが、一部の障がい者の方へしかお送りできていないようなので、市内の視覚障がい者の方へ私たちのような活動を知ってもらいたいと思っています。 ・前回も今回同様に、アンケートを取り協議会を開催され4年が過ぎました。その後、社会情勢も変化しており、障害者当事者の思いや希望も変化していると思います。今後、条例の検証も必要かと思います。よって、それぞれの各障害者団体と条例についてヒヤリングを希望します。 ・人に危害を加えない条件さえクリアすれば、当たり前に受け容れられる社会を実現するために「おおごえ」「うろうろ」「ぶつぶつ」「いつもの場所」「あつめる」という行動の理解を学校を含めた社会で啓発することが必要だと思います。 ・コミュニケーション能力そのものに欠ける知的障がい者の、社会参加をするための支援はどのようになされるのか、サポートすることがなかなか困難な事例が多く考えていくべきと思う。 ・コロナ禍におけるコミュニケーション等への支援に対する当事者の方々の考え等を知れる機会があるとよいかと思います。