資料1 (仮称)あかしインクルーシブ条例制定に向けた施策展開 (1) 「インクルーシブ」という言葉の意味やイメージを幅広く市民に周知する取組 @教職員初任者研修の実施(8/9(金))  今年度採用された新任教職員や明石市に異動してきた教職員合計45名に対して、丸1日のカリキュラムで研修を実施しました。午前は「インクルーシブ教育」に関する導入の講義やユニバーサルマナー研修を、午後は視覚障害のある方、車いすユーザーを講師にお招きし、少人数のグループごとに街歩きをしてコミュニケーションを取りながら、障害理解を深める研修を実施しました。委員の飯塚理能さん、石井美弥子さんにもご協力いただきました。  街歩きやコミュニケーションを通じて、受講された先生方からも非常に多くの気づきを得ることができたと感想をいただくことができました。    学校の先生は、児童や保護者だけでなく多くの人に様々なことを伝えることのできる立場、存在です。自身の理解はもちろんのこと「研修で得たことを児童のみんなに伝えていってほしい。」と強くお伝えしました。   ≪街歩きの様子の写真≫ Aあかしユニバーサル交流会&フォーラムの開催(8/25(日))  「インクルーシブ(みんないっしょに)」をキーワードにして、パラスポーツ、車いす体験などの市民参加型交流イベントと「暮らしやすいまち」をみんなで考える市民フォーラムを開催しました。  市民フォーラムでは、藤井座長の基調講演の後、委員6名、オブザーバー2名のパネリストと教育、防災など様々なテーマについてパネルディスカッションをしました。   ≪交流会の様子≫  【耳の聞こえないピエロとパントマイムの写真】【ゴールボール体験の写真】【車いす周遊体験の写真】   ≪フォーラムの様子の写真≫ B地域での出前講座の実施(9/21(土)西明石地区、9/27(金)魚住地区)  出前講座を2回実施し、「インクルーシブ」についてお話しました。特に西明石地区では、条例検討会の傍聴者からの要望で『インクルーシブって何?みんなで一緒に考えよう』とインクルーシブをテーマにした講座を実施し、車いすユーザーの職員のエクスクルーシブ(排除された)体験を基にして参加者がみんなで考える機会を作りました。参加者からは「知らなかったことが多かった。」といったお声をいただき、まず知ってもらうことの大切さを改めて感じました。   ≪出前講座の様子の写真≫ C飲食店事業者等へのユニバーサルマナー研修の実施(11/6(水)、7(木))  11/23(土)、24(日)に開催されるB−1グランプリを見据え、宮内正次委員に協力いただき、飲食店事業者、宿泊事業者等に対してユニバーサルマナー研修を実施し、74名の事業者等に参加いただきました。心のバリアフリーの実現のために、多様性を理解し、障害者等への応対マナーを身につけ、応対スキル向上へのきっかけをつかむことを目的としています。      【研修会のチラシ画像】 【研修会の様子の写真】 (2) 条例に具体性・実効性を持たせるための取組 @インクルーシブ施策を2020年度からスタートするための調整  条例の制定を待たずに施策を進めるため、オブザーバーを含む関連部署と調整し、以下の施策を2020年度から実施できるよう調整中です。(いずれも予算化が必要なため、議会の議決が必要です。) ◇「(仮称)あかしユニバーサルアドバイザー制度」の創設 市内外に関わらず幅広い当事者に登録してもらい、シチュエーションに応じた当事者に参画してもらうことで、各事業の企画段階から当事者の意見を反映させる制度を設けようと考えています。 ◇商店街へのインクルーシブ助成 面的バリアフリー化の一助として、商店街に一定の金額を助成し、やさしい商店街にすることを商店街自身に考えてもらいます。その過程では、当事者参画を条件とし、民間の環境整備における当事者参画の契機としようと考えています。  ※2020年度はモデル的に数か所の商店街で実施予定です。  ※合理的配慮の公的助成制度の見直しも、本事業を通じて検討予定です。 ◇インクルーシブ防災に向けた取組 また、人工呼吸器等の医療機器を災害時でも確実に利用できるよう、蓄電池等の備蓄を進めるほか、避難所での環境整備を推進することを考えています。 ◇福祉人材を対象とした研修の実施 障害者支援事業所等に勤務する職員を対象に、倫理面・技術面の両面から体系化した研修を実施できるよう、研修プログラムを構築することを考えています。  ※すでに自立支援協議会で検討・試行している枠組みを活用する予定です。 ◇障害者への日常生活用具の支給拡充 現在、市が支給対象としていない障害者の日常生活用具のうち、本人にとって必要性や優先順位が高いものを支給対象に加え、拡充することを考えています。 ◇災害時人工呼吸器バッテリー等助成事業 在宅で人工呼吸器を装着している障害者(児)に対し、災害による停電発生時に対応するため、発電機・バッテリー等を支給することを考えています。  ※その他、ユニバーサルデザインのまちづくりを進めるための予算、今年オープン予定の「あかし案内所」、「あかしユニバーサル歯科診療所」の運営に関する予算などの検討を進めています。 A個別テーマについての取組  条例検討会で議論された各テーマについて、以下のとおり個別に検討を進めています。 ◇防災 市の総合安全対策室などと連携しながら障害者を含む要配慮者も一緒になった防災訓練の実施に向けた検討をしています。またその前段階として、障害理解のための取組(当事者の話を聴く、当事者と一緒に体験する、当事者と話すなど)を一緒に行うことも検討中です。 ◇教育 具体的な施策展開が見いだせない中ではありますが、発達支援センターと連携し、まず学校現場の先生などに話を聴くことで、何が問題で解決するために何が障害になっているのか把握することから始めることを検討中です。(昨年10月から12月にかけて、小学校2校、中学校1校の先生方にお話をお伺いしました。) ◇ユニバーサルツーリズム この春に開設予定の「あかし案内所」の運営を考える中で、明石のユニバーサルツーリズムがどうあるべきか、まず何から始めるかということを検討中です。 ◇バリアフリー化 「ユニバーサルデザインのまちづくり協議会」での話し合いや当事者と一緒に街歩きを行うなどの取組を通じて、みんなが移動しやすくなるまちに向けて検討を進めています。 ◇意識啓発 昨年10月に神姫バス明石営業所において、バス運転手が知的障害の疑似体験をし、理解を深める「まねっこ隊研修」を実施されました。   ≪研修の様子の写真≫