事前アンケート集計 1委員のみなさんがコロナ禍での生活で困ったことや変化したことと、その理由 【外出の減少、人との交流】 〇コミセン、憩いの家など、今まで社会活動に行けていた場所がなくなり、減らされ、人とコミュニケーションできていたことができなくなり、心の気力が弱まった(心のフレイル現象)。心の気力の低下とともに体の元気もなくなった。シニア活動応援事業者として、週1回健康体操など非常事態宣言下の中でも一回も欠かすことなくやってきたが、参加していただいた方からは感謝の声をいただき、「本当にありがたい」と言われた。 〇ワクチン接種の予約に情報が少なく苦労した。地域の医院でもやっているか、いないか分からなかった。パソコン、電話に一日中くぎづけとなった。会場も行きにくい場所となった。地域のショッピングセンターすべてのベンチ、椅子が取り払われ、買い物をしても休めず、(身体が不自由だとなおさら)また、人と話す場でもあったので、話せる場所が必要である。ないと不安が増してきます。体の弱い障害を持つ人、高齢者には町で座る場、居場所があればと思う。こんなことを相談できる場もコロナで閉鎖された。サポート券の配布は双方の助けになった。 〇コロナ禍で高齢の身体障害者で一人住まいの方の訪問、面談の機会がほとんどなくなり、気がかりである。 〇後見などで、ご高齢の方や障害のある方と面談する機会が減り、ご本人の状態を直接確認できる機会が減った。 〇個人としては自由に外出できない、人に会えないことがしんどかったです。まだ職場に行かないと成り立たない業種のため、そこまでの閉塞感はなかったです。 〇コロナ禍の友愛訪問で気づいたこと。コロナ以前のように、買い物ついでにお茶を飲んだり、ゆっくりおしゃべりをする機会が失われ、ほとんど自室でテレビと向き合っている。長年、担当してきた人はマスク着用で対面での会話ができる。担当して2〜3年の人は、インターホンでドア越しの会話になる。長年担当をしている人で特にコロナを警戒されている人は「見守りカード」を投函しておくと、必ず電話で近況を話してくれる。いずれの人も自室にこもる時間が長く、直接向き合って会話をする機会を望んでいることが理解できた。コロナ禍での居場所づくりが大きな課題であると思う。 〇精神科病院に入院してもコロナ禍の理由で家族が面会できない。精神疾患を持つ人にとって、家族は唯一の社会との繋がりである。ZOOMやアクリル板越しでも面会は出来るはず。 〇人との接触を避けるようになった。子供をまもらないといけない。マスクなしの人が子どもに近寄ってくる、触ろうとすると嫌だった。(感染の可能性があるため) ・咳をしている人を見ると「コロナかも」と疑ったり、人に対する見方が変化した(感染の可能性があるため) ・買い物の時間帯を考えて行動しなくてはいけない(感染予防のため)。 ・感染予防のため一年半以上、外食はしていない。月に1回くらいは外食して楽をしたい。 〇4世帯家族であり、乳幼児や高齢者がいるので感染予防のため、最新の注意を払わなければならない。家族で感染者が出た場合、高齢者は入院、または最悪の状態になった場合の覚悟が必要であり、常に対策を考えていた。感染しないために基本的な対策、行動、免疫力をアップするための栄養、睡眠、運動等に注意をしながら生活をしている。県外から遊びに来ている人に対し、感染が多い時期になぜ来るのかイラついた。憤りを感じたり、人間性を疑ったり不信感がつのった。自県内でできることを考えて行動してほしかった。 【医療】 〇2020年度前半は感染を恐れられたのか、受診控えがありました。幸い、病状が手遅れで見つかった方は僕の外来ではいませんでしたが。入院の患者さんにとっては面会できないこと、外出できないことがストレスでした。ご家族がおられない方にとっては生活必需品を手に入れることが難しいという問題がありました。 【事業者の状況】 〇事業者の立場として、人々の外出機会が減少したことでお客様からの運賃収入が減少した。理由は感染拡大防止のため。 ・当事者の立場として、社内メールや電話でのコミュニケーションに気を配るようになった。利用としては、業務での対面打ち合わせが減ったことで、対面でのコミュニケーションがコロナ禍前として少なくなったため。 ○福祉事業者として、バザーなどが開催できなくなり、通所者の地域とのふれあいの機会が全く無くなり、且つ工賃も20-30%減っている。福祉事業者として、講演会、研修会が開催されなくなり、職員の研修機会が減り、他の事業者の福祉職員との交流も無くなり、技量低下が心配。 〇個人事業主としてマッサージの仕事をしているが、コロナ禍で感染の不安等もあるため、いつもよりも大幅にお客さんが減った。収入が減ったが、国の助成金の対象とはならなかったので大変だった。 【マスクの着用】 〇マスクができない方が多く、何気ない日々の買い物など、出かける機会が減っている。理由は周りの目、店舗でマスク着用の掲示物があることなど。 〇マスクなしの人は嫌だった。自身は仕事上マスク装着だったので不快感はなかった。 〇職場でマスクのつけ方を再三注意される。息苦しさもあって鼻を出してしまうので、すぐに注意され苦痛。本来業務以外のところへの意識も必要となり不安や確認行為が増えた。 〇知的障がい者は変化への対応が困難であり、なおかつコロナウイルス感染症に対する理解力も希少なので感染症対策が取りにくい。例えばマスクの必要性がわからない、ただ息苦しいだけなので外したい大きな声を出すなど第三者から見ると「どうなってるの?」と思われることも多い。また当会の行事などもほとんど中止になり楽しみがなくなることへの理解もできない。 〇マスク社会に一変したことで、口の動きや表情が読めなくなり、話しかけられているのかさえ、気づかないこともあった。スーパーやコンビニのレジでは、必ず何か聞かれることが大変困った。(レジ袋の有料化、ストロー)その際に身振りなどで「耳が聞こえません」と伝えるだけでは、どう対応(配慮)すれば良いか戸惑う店員の姿が多かった。ある人は「そうですか」とそのまま流されたりした。聞こえないことの不便さがまだまだ広く知られていないことを痛感し、「耳が聞こえません。指差しまたは筆談してください」の手作りカードを先に見せる工夫をしたことで店員の反応が良くなり、レジ通過がスムーズになった。職場のコミュニケーションでは、マスクをずらして口元が見えるように話しかけてくれるが、3人以上多数での会話ではマスクをずらすのを忘れられたりする。透明のアクリル板やビニールが、視界をさえぎるため見にくく、スマホのアプリ「UDトーク」をフル活用するようになった。 【就労】 〇支援者としてのかかわりから聞かれた声として、 ・出勤日数が減り、収入がダウンして年金も受給していないため、会社の許可を得て副業を始めた。 ・会社で最初のコロナ感染者にならないように、とのプレッシャーですべてにおいて不安。 ・障害者雇用で雇われている自分以外のパートさんは雇止めとなっており、肩身の狭い思いをしている。また、自分もいつ辞めさせられるのかと不安がつきまとい転職を考えている。 〇コロナ禍で営業できない事業所等は大変だと思う。資金のやりくりや従業員の給料等、存続問題があり、一般市民には理解できないと思う。 2障害のある人もない人も暮らしやすいまちづくりのために、必要と思うしくみや、配慮を書いてください。 〇バス停に時刻表の文字が見えづらい。市役所行き、市民病院等の表示マークが分からず迷う。視覚障害の人も高齢の人で眼が衰えると困る。(スマホを使わない人もある)。 ・自転車が速度を出して歩行者の近くを通るとき、無音だとぶつかる可能性があり危険である。通知のベルなどで知らせてほしい。(法律上、どうなっているのでしょうか) ・コロナで不登校児、子供の自殺者が増えたという。家庭だけの問題ではないので、社会(地域)としても対策、救済する必要があると思います。コロナ差別、障害者差別は同根。 〇障害の有無にかかわらず、不便と感じずに利用できるハード面の整備。バスならノンステップ車両の導入推進など。 〇タブレットやノートパソコン、スマホなどで気軽にリモートでご本人の状態を確認できるようになると良い。特に施設や病院などで。 〇発達障害の子ども等が学校に就学できなくなった際の受け入れ可能な居場所が9月にできたが、費用面、人材面で問題無いか?市外の人も利用可能か? (小学校、中学校、高校生) ・重症の精神障害者の地域で暮らすための通所施設(送迎も含めて)が少ない。(知的障害者と精神障害者の混在も問題(メリット/デメリットがあるが) ・居宅介護の訪問系サービスのヘルパーから精神障害者への声掛け等対応の仕方、教育等がされていない。 ・重症の精神障害者の地域で暮らすための福祉サービス間のネットワーク不足(基幹センターをメインにしての通所施設やヘルパー、訪問看護等の全体支援体制の構築がされていない。(精神科病院からの退院促進)(区分4以上対象等) ・ひきこもりの障害者が大変多い。強制的な引出しは反対であるが、支援する拠点が無いのではないか?又は、把握していても人員不足や時間不足で対応しきれていないのか。ノウハウも欲しい。 ・兵庫県独自の精神障害者相談員が十分活動できていない。活動する場が無い。 ・精神科病院の閉鎖性に危惧を覚える。明石市主導で、人権センター等による病院訪問制度の確立により、入院患者の人権擁護制度を検討して欲しい。 〇小、中、高での障害理解や差別解消に対しての教育、また、その事が評価される仕組み。マスクをしていなくても過ごせる環境の確保。明石駅周辺の取り組み拡充(掲示、音声) 〇相談の窓口が(あると思うのですが)どこにあるのかわかりにくいという声を聞きます。困っている人が「困っている」と言えるように、そしてその声に答えられるようにしないとあかんなと思います。医療の立場からは専門機関につなぐ窓口になれるようにしたいと思います。 〇ヘルプタグを鞄などにつけておられる障害者が最近増えてきているので、さらなるPRを増やし市民に広めていきたいと思います。 〇パラリンピックをテレビ観戦し、パラアスリートの競技に夢中になり感動の連続であった。そして、今まで以上に障害者との関係を近く感じることができた。熱い今なら、より効果的に障害者との交流促進に取り組めると思うのですが、コロナ禍で何ができるか考えが浮かびません。 〇挨拶をする、互いに声をかけあう、支えあう環境。暮らしやすいまちづくりのためにも、声をかけあえるようになるには、仕掛けていくしか築けなくなっているのかもしれない。そのために、交流の場(あいさつキャンペーン)などを作っていくのも一助になり得るかと思う。 〇現在は、相談窓口のハードルが高いと感じている。障害のある人もない人も、困ったときに、すぐに相談できる電話の窓口が市の施策としてあると良い。どんな内容でも相談できるのが良いが、話の内容によって詳しい情報提供や、他の機関等につないでくれるような対応をしてもらえたら良いと思う。コロナ禍で一人で悩んでいる人や、自殺をする人も多いと思う。話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になることもあるので、すぐに相談できる窓口があると良いと思う。 〇実際に助かっていることの具体的な声、良い事例を集め発信していく。知ってもらうために。例えば、「音声認識で文字表示するシステムを利用しているお店で助かった!」「目印などピクトグラムを用いて表示している現場」といった幅広い取り組みを紹介していく。紹介の手段として、あかし市民広場のスクリーンで放映し、「困っているので配慮を」ではなく、「こんな取り組み素敵」というものをみなさんに知ってもらう活動が良いかも、と思う。 〇障害者差別解消条例や地域づくり協議会のことを、市民や関係者に広く周知し、活用しやすいようにすることが必要だと思う。 〇何もいらないからやさしい心で障害者に接してほしい。 〇コロナ禍になり、店舗や銀行、企業等のテレワーク化によるWEB窓口や、キャッ シュレス運用が一気に進み、電話対応がメール対応になることが増えた。宅配では不在票を受け取った際、電話しなくともネットを使って営業所受け取りや宅配便ロッカーが使えるようになり、ホテルでもチェックイン・アウトの機械によるキャッシュレス化も進み、対面対応が減った。このような仕組みはコミュニケーションに弱い聴覚障害者にとって助かるメリットではある。聞こえる人と聞こえない人が共に仕事をする、活動をするときには、コロナ社会マスク社会においては複数人によるのコミュニケーションの輪に一層入りにくくなっているため、聞きたいこともそもそも何が起きているのか分からないので知らないことも多く聞こえる人がそれに気づかない。聞こえる人、目が見える人、五体満足で動ける人が障害がある人たちのことをもっと意識し、知識と理解を得て、「障害者のためのサポート」ではなく「だれもが参加できる、だれもが共に活動できる」サポートを備わった社会を築き上げていくことが重要と考えます。 (高低2選択のあるスイッチ、光も音もあるエレベーター、音声情報を文字化する電光掲示板など) 〇ヘレンケラーの言葉「障がいは、不便だけれど不幸ではない」は、まさしくそう思う。合理的配慮が努力義務から義務化へと一つ進展した。しかし心のバリアフリーはまだまだ。不便を取り除く、障がい者の何が不便化を探る取り組みが大切。前にも提言させていただきましたが、明石市での小学生段階からの福祉教育に力を入れ、高齢者、障がい者等、弱い立場の人が暮らしやすようにしていけるしくみ。例えば、買い物難民(買い物に行きやすくする)、選挙難民(選挙に行きやすくする)など。 〇差別しない世界をつくるためには、人権というものの根本に生命論がある。差別は、ものの見方、考え方が何かにとらわれ、固着する状態であり、相手の生命に訴えかける対話が必要であると考える。お互いの心に響く対話、声の力、言葉の力が大きいといえる。現在では、共生社会という言葉が定着した割に現実が伴っていない。原因は、お互いを知る「対話」が進んでいないからと考える。お互いの言うことに聴く耳を持つ、耳を傾けることが大切である。相手が不自由に感じることだけでなく、どんなことを考え、何をしたがっているのか、相手の思いや発想を知ることができる。お互いが理解を深めれば、相手から影響を受ける。距離感や対等性が成り立って共生社会が作られると考える。障害者である前に一人の人間として関りコミュニケーションをとっていくことがポイントで、ウィズスイッチが入り暮らしやすいまちづくりになると考える。