第13回明石市手話言語等コミュニケーション施策推進協議会 議事概要 日時:令和8年2月5日(木)午後2時〜4時 場所:明石市役所南会議室棟1階103AB会議室 1 開会挨拶 【丸谷市長挨拶】  皆様には平素より、市の障害者施策全般にわたり、ご協力いただいておりますこと、本当にありがとうございます。明石市は、2015年に手話言語・障害者コミュニケーション条例を制定してから、障害の有無に関わらずコミュニケーションが取りやすいまちを目指し、さまざまな施策に取り組んできました。その間、みなさまには市の障害者施策全般にわたりご協力をいただき、本当にありがとうございます。  昨年は、6月に手話施策推進法が成立し、11月には日本で初めてのデフリンピックが開催されるなど、聴覚障害の分野では大きなできごとがありました。条例制定以降、市の職員も毎年手話検定を受験し、今年は5人全員合格したと聞いています。実は私も、毎年チャレンジを続けてきて今年は手話検定1級に合格することができました。これからも手話に限らずさまざまなコミュニケーションについて勉強を続けていきたいと思います。  昨年11月の明石市防災訓練には、障害のある市民にも多数ご参加いただき、ご意見を伺うことができました。コミュニケーションには、日常生活や地域の取り組みを通じて、お互いの理解を深めることが大切だと思います。  本日は条例制定から10年ということでご議論いただきますが、どんな施策や支援があればコミュニケーションが取りやすくなるか、ぜひ、ご意見をお願いします。 2 委員委嘱  (委嘱状は机上配付)任期は令和10年7月31日までの3年間 3 自己紹介、会長、副会長の選出   会長に井澤信三氏、副会長に阪田憲二郎氏とすることを参加者全員で承認 4 議題  (1)協議会の運営、取り組みについて   【資料1】【資料2】【資料3】について事務局から説明    【質問】  (委員)  手話に関する施策が多く、その部分だけで見ると、コミュニケーション施策全体が進んだように見えるが、それ以外のコミュニケーションがあまり進んでいない。  条例検討時から関わってきたが、最初は知的障害のことはあまり入れなくてもよいと意見を出したが、10年経って、知的障害のコミュニケーションについても広げてほしいという思うようになった。  小学4年生になれば、手話を習う授業があるが、実際に同じ学校に手話を必要とする子どもがいない。  明石市には特別支援学級があり、約1,000人が在籍している。日常的に接するのは知的障害の子どものほうが多い。その子どもたちへのコミュニケーション理解を深める教育をしてほしい。手話や車いす体験など身体障害に関する福祉学習が多いが、知的障害の体験はない。体験としては「まねっこ隊」があり、大学の学生や高校の生徒さんに体験してもらうことはしている。  今後、もう少し体系的に知的障害者のコミュニケーションについても広げて欲しい。  (事務局)  聴覚障害のある人が、みなさん手話ができるわけではないっていうことも知らない方も多いですし、また、精神障害のある人も見た目には障害があることがわかりにくく、うまくコミュニケーションが取りにくい方もいらっしゃいます。  おっしゃられたように知的障害の方や発達障害のある子どもさん、自閉傾向の強い子どもさんもいらっしゃいますし、大人の方でそういった障害に苦しんでらっしゃる方がいらっしゃるので、本当にコミュニケーションの仕方というのは人それぞれで、どうしても、こういう取り組みになってくると、車椅子の体験やアイマスクの体験などが取り組みやすいところもあると思いますし、クローズアップされがちです。コミュニケーションは我々でも、人それぞれで、なかなかわかり合えないところが多いというところで、明石市の条例は、いろいろ詰め込んだ、盛りだくさんな条例で、必ずしもそれがすべてできているわけではないということも我々も重々承知をしているところです。教育委員会の方でも社会福祉協議会の方でもボランティアの方々等のお力をいただきながら取り組んでいるところでありますけども、十分ではない。なかなか進んでいないというところで、強い思いを持っておっしゃってくださっているのを我々も承知していますので、また市の職員向けにはかつて「まねっこ隊」にも来てもらって、職員が体験もさせてもらったりしてますので、ぜひ育成会のお力も借りながら、また精神障害の分野であったりとか、発達障害の分野の方につきましても関係団体の皆さんのお力もいただきながら、少しでも、理解を進めるような取り組みをしていきたいと強く感じているところです。 5 意見交換(グループワーク)  条例施行から10年が過ぎた。事務局から説明の後、 @ 障害のある人への情報コミュニケーションの課題共有 A 私たちにできること の2つについて、A〜Cの各グループで意見交換を行った。 【グループからの報告】 Aグループ(知的障害、発達障害等)  知的障害と発達障害、そして精神障害も含め、@とAについて話し合った。  @障害がある人への情報コミュニケーションの課題共有のところで、キーワードとして出てきたのが、「差別」ということばだった。  コミュニケーションがうまく取りにくいっていうことの課題の根底には、差別意識っていうのがあって、親自身も、知的障害、精神障害、発達障害と言われる人たちのことを知る前に、その人達を、怖いだとか、ちょっとこの人危ないっていうような、邪険にするような認識がすごく強いことが、考えられるというお話が出た。差別の意識がなくなることによって、親世代が、まずその障害の個々の障害特性を理解しようとする場に、足を向けることができるのではないかと思う。障害特性を知ることによって、コミュニケーションを図ってみよう、こうやってコミュニケーションをとれば、相手を受けとめ、わかり合えるというツールに繋がるのではないかという話が出た。  A私たちにできることとして、家族間でのコミュニケーションなどいろいろ話が出たが、障害者の方々と接する機会を増やすことが、一番にできることと考えた。  知的、発達、精神の障害がある方は、地域の中にいるが、なかなか出会う機会がない。小学校のときに出会ったとしても、少し接するぐらいで大きくなればなるほど出会う機会が減ってくる。そういう方と出会ってその人たちの存在を知ることを地域の中でできるようになると、そこから次は、子どもたちから親、親からその祖父母という形で、家族間のミュニケーションでカバーをして、知的、発達、精神の障害のある方を、抵抗なく、一緒に生活する人達としてとらえられるのではないかという話になった。 Bグループ(視覚障害)  視覚障害当事者、音訳・点訳のボランティアの方、盲学校で5年間勤務経験のある委員で非常に有意義な議論ができた。  視覚障害というと点字を思い浮かべる方が多いと思うが、点字は晴眼者からすると非常に難しい。点字を勉強して、点訳のボランティアに励んでる方がたくさんいるが、養成講習会を受けて、ボランティアとして志を持つ方もいるが、実際、点字を習得して、継続するには数年のスパンで、勉強を続けなければならない。そういった不安の中で、継続される方はとても少ない。  音訳に関しても同様に、難しい知識を得たうえでのボランティアでの活動継続に課題が出ている。  そもそも、点訳も音訳もボランティアで成立している現状だが、ボランティアではもうやっていけないと意見が一致した。ボランティアであるがゆえに活動が制限され、継続性がないという状況。  また、ボランティアの会合を行うにも会場の予約が取れない状況も生じている。 ボランティア任せでなく、予算措置を市のでしてもらうとか、少なくとも会場は、例えば市役所の一室が優先利用できるなどしていかないと、会場を取るだけでも一苦労しているという話が出た。  一方で、現在ICT社会で情報化が進んでおり、視覚障害者であっても、パソコンやスマホを使いこなせる。スマホで言えば、iPhoneで音声読み上げができ、パソコンでもPCトーカーというソフトで読み上げができる。視覚障害者であっても、このようなものは使いこなせる状況。しかし、習得のためには視覚障害者向けにパソコンの研修会やスマホ研修会が必要になる。今も実施されているが回数が少ないため、もっと回数を増やし、広く広報をしていく必要がある。 また、視覚障害者は1人で歩くこともできるが、ガイドヘルパーをもっと養成して増やす必要がある。  市内の視覚障害者は約800人で、ろう者と難聴者は約1,000人。視覚障害者も少なくないため、視覚障害者に対するバックアップがもう少しあればよいという話になった。 Cグループ(聴覚障害)  ろう・難聴の当事者と通訳という支援者のメンバーでより具体的な話ができた。  課題については、生活の場面で社会の機械化も進んでいるなか、駅の無人化や、スーパーでのレジなど対応に困る場面がある。  また、特に急病で病院に行きたいときに通訳が依頼をしてもなかなか対応できない。 通訳者に来てもらっても対応時間が長くなるなど、もう少し改善できないかなという話があった。  利用者側からすると対応してほしいが、一方で通訳側からすると、自分の生活もある中で、すぐに対応というのが難しいということもあり、今後課題解決できるとよい。  そして、聴覚障害という1つの言葉でくくられることが多いが、難聴者とろう者では全く違うということを改めて確認した。聞こえない、聞こえにくくなった状況も様々で、音声で会話が全くできない人もいる。その中で、お互いに思いやるということが大切だという話になりました。 お互いを知るために、交流の場が欲しい。いま手話カフェなどもあるが、難聴者や誰でも参加できる交流の場所が今後増えていくといいという話になった。  私たちにできることでは、ろう者からは、ろう通訳という形で何かできるかなあという意見や、難聴者からも高齢の難聴者との筆談でのコミュニケーションで寄り添うことができるのではないかという具体的な話もあった。 6 まとめ 【会長まとめ】  挙げていただいたご意見については、改めて事務局や参加されている皆さんも含めて考えていけたらと思う。  2点だけ言うと、知的障害の方にも聴覚障害の方にもあったが、違いを際立たせるのではなく、いろいろな違いを受け入れていくような社会にするために交流できる機会をできるだけ増やしていくのが大事。  また、視覚障害のグループで意見があったように、スマホなどを使って情報が得られる部分もあれば、ボランティアでの限界という話があった。そういったところを改めて考えていけたらと思う。  引き続き、協議会でご意見いただき、私たちができることを考えていければと思う。 7 その他報告事項  配付チラシについて、インクルーシブ推進課より説明 8 閉会 【生活支援部長 閉会挨拶】  こうした交流、意見交換をする機会を積み重ねることによって、市民の相互理解や情報保障の取り組みを引き続き進めていけたらと思います。  みなさん、本日はありがとうございました。