2023年度第1回明石市ユニバーサルデザインのまちづくり協議会 議事概要 日時:2023年(令和5年)8月4日(火)13:00〜15:10 場所:明石市役所議会棟2階大会議室 1.開会 2〜4.議事、有識者寸評、副会長総括 〇事務局より、以下について説明。 議事(1)JR魚住駅周辺地区の基本構想の策定状況の報告について 会長) 事務局より報告いただいた。 私も第1回魚住分科会に参加したところ、まちあるきで指摘があった箇所は、細かい点ではあるが、ほとんどがその細かい点が原因で利用できない又は利用しにくくなっており、改めて現地点検の大事さを痛感した。 ここからは、魚住分科会に参加された尾上副会長に補足説明と意見交換を行っていただきたい。また、魚住分科会に参加された委員には必ず発言いただきたい。 〜議事(2)基本構想に関する意見交換〜 副会長) それでは、最初に私から魚住分科会の所感を述べさせていただいたあと、分科会に参加した委員からも発言をいただきたい。 まず、魚住地区について、まちづくりに熱心であり、意識の高い地域であると感じた。分科会の参加者で、まちあるきのあとで独自に車いすユーザーの友人と気になった場所を改めて確認したということだった。自分のまちをバリアフリー化したいという思いが非常に強いということを感じた。 また、子育てをされている立場としてベビーカーユーザーが参加されており、意見の中で、17号池魚住みんな公園に日影が少ないという意見があった。その人は、こどもが2人おり、上のこどもが遊んでいるときにもう1人のこどもを抱えながら見守らなければならない。しかし、遊具の周辺には日影になる場所がなく、日光が直接当たるところで見守ることが非常に大変とのことであった。実際に2人以上のこどもを連れられて利用している立場からの意見だと感じた。 次に、私が参加した魚住駅の北側のコースでいくつか気になった点があったので共有する。 魚住駅の北側は駅から国道までの道が上り坂となっており、さらに、車道に流されていくような横断勾配が存在しているが、車いすにとっては、横断勾配が非常にきつい。歩道の大部分では、通路の水平な部分の幅は2m確保されていたが、場所によっては1.3m程度で少し狭い部分があった。また、途中に郵便局があるが、歩道の点字ブロックと郵便局の入り口から歩道に伸びている点字ブロックが途中で途切れているなど、もう少し、もうひと頑張りすればもっと良くなるような部分があった。 次に国道だが、特に今回インクルーシブ公園ができたとのことで、新たな利用ニーズが増えてくると感じた。そして、車いすで国道に入ると、さすがに電動車いすなのでひっくり返るまではいかなかったが、久しぶりにガツンときた衝撃を感じた。歩道と自転車横断帯のところに5cmの段差が残っていた。標準が2cmということを考えると、倍以上の段差なので、非常に衝撃が大きかった。 また、市道については、いわゆる兵庫方式といわれる縁石の形になっていたので、車いすでも衝撃を感じず、視覚障害者にとっても縁石に掘られたスリットによって道の端がわかりやすいようになっていた。一方で、国道に入ると旧型の縁石でいきなり標準2cm、場所によっては4cmの段差となっていた。改めて、兵庫方式の良さを確認したが、ぜひ今回の特定事業で改修する場合には、兵庫方式の検討などもしていただきたい。 あともう1つ、JR魚住駅は車いすトイレが北側と南側に各2つあり、また、各トイレの部屋が通常は2m四方のところ、2.2m×2.2mと広く作られていることがすごいと思った。ただ、残念なことに、どのトイレも同じ設備だったので、2つあるのであれば1つは大人用のベッドを配置することで使い分けが可能になると感じた。 私ばかりが話すといけないので、意見交換に移りたい。 では、分科会の参加者から発言をお願いする。 委員) 私は、まちあるきの南側に参加させてもらったが、駅から中尾親水公園・西部図書館に向かうルートが、JR魚住駅南側ロータリーの北側の道を通るコースだった。しかし、実際には、ロータリーの北側の道を通って行く人はまずいない。ほとんどは、駅を出ると、新幹線の高架の下にある歩道を通る。 確かに、新幹線の高架下は、歩道の幅が狭く、自転車もよく通るので、車いすユーザーは通行が難しいと感じるが、将来的には、整備していただきたい。 副会長) 意見交換は後でさせていただくとして、分科会の参加者から順番に、それぞれ報告をいただきたい。 委員) 私は全盲で白杖を突きながら歩き、視覚障害者の目線で点字ブロックの点検などの意見を述べた。 分科会でも意見として述べたが、最近は車を持たない若い世代などもたくさんおり、みんながみんな車で17号池魚住みんな公園に行くわけではないので、魚住駅からの動線をちゃんとわかるように、せっかくの公園を皆さんにも使っていただけるようにしていただきたい。 あと、つい最近だが、何人かから、国道を車で通った際に「17号池魚住みんな公園がどこにあるかわからない」といった声を聞いたので、伝えておく。 委員) 私は、まちあるきの時は体調不良で参加できなかったが、2回目の分科会に参加した。 障害によってその人にとっては不便だとか、別の人にとっては便利だとか、障害が違うことによって不便さが変わってくるので、それぞれの立場からの意見を出し合ったことで互いに理解ができた。 私は聞こえないだけなので、自分で歩くことができるが、後ろから車が来たらわからないなどがある。 また、魚住駅の話になるが、魚住駅にみどりの窓口があったが、先日みどりの窓口が閉鎖されてしまった。障害者の場合は、乗る距離によって割引制度が使えるので、それを例えばその窓口で伝えようとしてもできないのではないかということが不便だと思った。 委員) 私は、精神障害者の視点で確認した。 JR魚住駅南側のコースを歩き、その中で印象に残ったのは、中尾親水公園がやたらと寂しいということ。特にトイレのところは暗くて、私自身は入りたいという気持ちにはならなかった。 また、ベビーカーユーザーなどが芝生に入れなかったり、公園の水路や池に柵がないことが気になって、人によっては柵がないことが良いという人もいたが、精神障害者にとっては不安があるという印象をもった。 次に、図書館だが、ユニバーサルスペースの案内表示がわからず、たまたま見つけた時にやっと気づいた。 他については、他の委員が意見を出していただいている。 委員) 私の部署は、バリアフリーや駅設備に関して直接所管していないが、本協議会での意見や資料にまとめていただいて要望を受け、適宜その関係部署に繋ぎ調整させていただくことを考えている。 先ほどのみどりの窓口の廃止について、現在は、みどりの窓口+で遠隔オペレーターによる対応を行っている。ただし、視覚障害者や、言語での意思疎通が難しい人に関しては、遠隔オペレーターによる案内が難しいことが課題と考えている。現状においては、代替案として駅の券売機のところのインターホン等で駅員によるサポートという形になる。 分科会や本日の意見も関係部署等に繋いで調整させていただく。 委員) 歩行者用信号の延長の話が出ていたと思うが、これについては現在検討中なのでもうしばらく時間をいただきたい。 国道2号線の長坂寺西の交差点は、非常に複雑な交差点で、簡単に歩道用の信号機だけの秒数を伸ばせたら終わりという話ではなく、他の信号機との連動を考えながら行わないといけない。現在は歩行者信号を14秒とっているが、6秒伸ばしてただ単に20秒にすると、途端に車道で渋滞が起き、苦情が入ることで元に戻さざるを得ないということになってくるので、もうしばらくお待ちいただきたい。 また、2号線までに至るまでの間の信号機は何カ所が存在するが、1カ所だけ歩行者用信号機がないという指摘があった。これについては、横断歩道が非常に短い場所のため、車両用の普通の三灯式の信号機を見ていただいて渡っていただきたい。歩行者用信号機のないところは、他にも多々あり。予算の関係上で省くものは省いている。必要性についてはまた検討させていただきたい。 委員) 明石市ユニバーサルデザインのまちづくり実行計画の去年の改正で、明石工業高等専門学校への道も生活関連経路に指定されて、すごくうれしく思っている。 魚住地区は、以前に、北側は重点整備地区に指定されたことでいくつかバリアフリー化され、その後駅の橋上化があって、南側のロータリーができ、今回重点整備地区の経路とされたというところで、20数年間前から勤務に使用したバリアフルな駅からすると、非常に感慨深いものがある。 また、北側は勾配があるので、魚住市民センターに行く経路にもここは急な坂ですという看板が出ている。17号池魚住みんな公園に行く道もかなりの勾配があるので、今回の重点整備地区として整備する際には、休憩する場所とか、あるいはこれぐらいの勾配があるということを書いていただきたいと思う。 また、分科会でも申し上げたが、学校施設については生活関連施設に指定されているが、こども園や幼稚園も、例えば南側にも西部市民図書館をちょっと超えたところにこども園があったりするので、生活関連施設や生活関連経路として組み込んでいって、私自身の個人的な考えでは、明石はそういう少しプラスアルファの基準もあっていいのではと考えている。 委員) 私は、北側のまちあるきに参加し、一緒に段差なども見ることが多かったが、国道に差し掛かるところの歩道から車道の一番段差が大きかったところは、見た目でもわかる大きな段差があり、副会長に通っていただいたときにかなりの振動があったようで、危険だった。地元の人の話では、ここが大きな段差というのは非常に有名だと知っているという声があり、こういった箇所をまちあるきをすることで整備する方向で調整していくというのが良いと思う。 また、国道の信号機については、警察で時間を検討していただいているとの話が出たが、実際には車いすを含めてどれぐらいの時間で渡れるかということで視覚障害者にも一緒にそこを渡っていただいた。様々な条件の人が渡るときにどれぐらい時間がかかるかということは、普段歩いて渡っているだけではなかなか意識しにくいようなところであるが、一緒にそこを具体的な時間を計って体感することでもう少し長い方が良いという話に至ったころは、まちあるきをしてみないとわからないところだと思う。 まちあるきを行うことで、障害当事者から具体的な意見をいただけることに加え、障害のない人が通過するときに気づきを持てるようになるというところも、このまちあるきの効果として非常に大きいものと思うので、今後他の地区を進めていくにあたってまちあるきを重ねていくことで、いろんなところにみんなの目が届くようになると改めて感じた。 最後に、17号池魚住みんな公園については、新しいところですごく整っているところもありながら、ハード部分でちょっとした段差が生まれてしまっている。新しい施設であっても、経路や建物の施工のタイミングでの時間差によるずれというのか、段差が生まれたりしてしまっている。やっぱり、計画段階で見ていくことと完了後で見ていくという2つのポイントが大事だなと改めて思った。 会長) 大雑把な印象としては、最近チェックして改修したところと、全く放置しているようなところがあり、これを機会にエリア全てをリフレッシュしたいと思う。 また、今の話とも関係するが、バリアフリーに関してはハード整備や手続きにおいても、国においてはガイドライン、兵庫県は県条例、市は市によって違い独自の制度を持っていたりするが、ポイントはそれを守ることは当たり前で、それをチェックして歩くというのは、ありえない。それよりは、こうしなければいけないという基準を超えて、新しい課題、新しい意見に基づいてブラッシュアップしていくという点で、今回歩いた場所においても厳しいことを言わざるを得ない。 例えば、中尾親水公園の中の池に落ちないようにという話が当日出ていたが、大変難しい問題で基準では細かいことは書いていないはず。しかし、落ちると危険なので視覚障害者には行かないでほしいというのが、ご家族の思いだと思う。今の基準では記載がないからではなく、なにか工夫が欲しいと感じる。 昔、神戸の中突堤の中央ターミナルの設計に携わった時には、フェンスを付けると親水空間が分断されて良くないなどと議論をして、非常に小さいふちみたいなものを付けて視覚障害者の白杖でわかるようにと工夫をした。 そういうことを議論しながら新しい工夫が出てきて欲しい。 最後に、副会長もおっしゃっていた道路の縁端の処理の問題だが、こういう機会なので、お伺いしたい。国のガイドラインも示されて大分経つが、一応縁端の段差を2センチとして、この2センチも断面を直角にするのではなく、斜めの勾配を付けて、できるだけ車いすと視覚障害者の双方が通りやすいようにということにはしてある。それに加えて、ご存じかとは思うが、兵庫方式は縁端の段差のところから上2〜5センチぐらいに上がっていくところの斜めの断面の部分を彫刻刀で掘ったような切れ込みをいれてある。今では近畿地方で大阪にも広がってきている。明石市が兵庫方式を使っているのは私もよく存じ上げているが、国道と県道はどうしているか。 委員) 国道2号については、国道175号の交差点から西は兵庫県の管轄で、兵庫県としては、段差解消ということで、もう何年も前からずっと取り組んできているが、何千カ所という箇所があり、この度の指摘のとおり、そこの地点が漏れてしまっている状態になっている。この部分の段差の解消はすぐに行いたいと思っている。 また、私達も道路を管理する者としてパトロールを行っているが、何百キロという距離があるので、車でパトロールをしており、段差の部分については車の目線ではわからない。監督員もおり、現場で目を光らせて、今後も見つけては解消に努めていく。 会長) 道路管理は、通常車からでないと細かい地点までなかなか見きれない。一般的な道路管理の課題としては、車道の舗装をはじめとして整備がきちんと行き届いているかを見るもので、考えてみれば、今話題になっているような車いすをはじめ、そういう非常に細かい、普段車からでは見落としてしまうような箇所をどうやってチェックして管理していくかが課題となっている。 一つの方法としては、アダプト制度のような、かなり細かいところを見ていただく住民へのお願い。あるいは、制度以外でも、場合によっては市に委託することができないかとか、何か考えなければならないかもしれない。 副会長) 今参加者に一通りご発言をいただいた。先ほど事務局から、特定事業とそれぞれの事業者に伝えるものということで整理を始めているところだが、特に今日この場で確認したい点があればこの機会に発言いただきたい。 委員) 私は、まちあるきに参加してないが、魚住地区に住んでいる会員から3点ほど意見を言われているのでお伝えする。 1つ目は、国道2号の歩道がガタガタですごく歩きにくい、車道から歩道へ上がる縁石部分が結構ガタガタしているということ。 2つ目は、JR魚住駅の西側の踏切が狭隘で、ベビーカーや車いすが非常に通りにくくて危ないということ。 3つ目は、17号池魚住みんな公園で夕方になると、高学年のこどもが固いサッカーボールを蹴りまくって危ないので何とかしてほしいとうこと。 以上の3点を意見とさせていただく。 委員) 先ほどの補足になるが、JR魚住駅南側の中尾親水公園が、昼間は寂しく、夜は非常に暗いという印象があると聞いている。 また、人が集まっているという話も聞いたが、公園に明かりを付けると周りの家からの苦情があるという話も聞いたので、どのような対策をとっているのか気になっている。 副会長) やはり国道2号の縁石がガタガタという指摘があった。先ほどの発言のとおり、車だと歩道の段差部分はチェックできないだろうと思う。 今回のまちあるきで明らかになった部分を今すぐいつまでにやるということを求めているわけではないが、指摘を受け止めていただいてなにか方策を、特に国道2号は縁石だけではなく溝蓋のところも視覚障害者用の白杖が落ちる、あるいは手動車いすだとキャスターがはまるぐらいの穴が開いていて、安全性ということからしても今すぐできることがあるだろうと感じている。 委員) 様々なご指摘をいただいた。私自身も確認に行ってみたが、側溝の蓋に穴があいていたりしている。こういった穴や先ほどの段差解消は至急行っていきたいと考えている。 ほかにも、道幅が狭くてガードレールが欲しいという意見も書かれていたが、道幅が狭いうえにガードレールを設置すると、更に狭くなるということで、この意見に関してはできないと考えている。 また、そもそも歩道の道幅が狭いのではないかということで解消しようとすると、用地買収などが必要になるので、この意見に関しては計画を持って今後の課題とさせていただきたい。 横断歩道の切り下げの箇所などは今から準備を行って、今年中には改修できるのではないかと思っている。 副会長) 現地を見た者として補足すると、特に側溝の溝蓋のところの改修の箇所は、実は歩道の狭さの問題も重なっているところがあり、人とすれ違う際に歩道から側溝の方に避けようとすると溝蓋に穴があいていて行き場がないという状態になっていることから、これをまずは改善いただければと思う。 次に、17号池魚住みんな公園の表示というのを私はチェックできていないが、車で行く人が通り過ぎてしまうとのこと。現在はどのようになっているか。 委員) 17号池魚住みんな公園に自動車で来園すると公園の入口がわからず通り過ぎるというご意見については、既に他の利用者からも聞いており、歩道部分に看板を立てるということで、現在調整を行っている。 ただし、看板の製作の日数と、国道2号は兵庫県が所管しているので、占用許可が必要であり、今すぐに出来るというわけではないが、出来るだけ早く看板を設置し、公園を通り過ぎることがないようにしたいと考えている。 また、別の委員から中尾親水公園が寂しいという意見に加えて夜は暗いという意見があった。委員がおっしゃるとおり、あまりにも明るすぎると周辺の住民に迷惑をかけるということがあり、一定の光を確保したうえで安全性も確保したいと考えている。 改めて中尾親水公園を確認したところ、公園の周囲にある背の低いボラードという足元を照らす照明が球切れによりいくつか消えていることがわかったので、現在修理の手配をしており、球替えをすることで対応したいと考えている。球替えが終われば、今よりは明るくなって、公園の照度の基準をクリアするようになると考えている。 ただし、明るすぎるのも良くないということもあるので、ちょうどよい暗さにしたいと考えている。 〜議事(3)情報共有及び意見交換〜 会長) ここからは自由討論ということで、各団体の取組の紹介などをしていただきたい。 まずは、皆さんが考えている間に、私から万博についてご報告させていただく。 皆さんは万博の標語はご存じか。「いのち輝く未来社会のデザイン」、これをすべての目標としてこの万博が開かれる。この標語はSDGsとも親和性が良く、SDGsを目標として計画設計をしている。 万博については、各施設のガイドラインを作成し、ガイドラインに基づいて設計にかかっている。また、ソフト面に関しても現在検討中となっている。 設計というのは、1つ目は近畿整備局が経産省の依頼で行っている国の建物、2つ目は大阪府と大阪市の建物、3つ目は一番海側になる大催事場だが、これらの設計は基本的には終わっており、現在は細部を検討しているところ。 一方で、一番肝心の会場建設自体が、いまやっと1つ出てきたところだが、各国から申し込みもない状態でもう間に合わないのではないかという話もある。これについては、厳しい状態にあることは確かだが、上層部に頑張ってもらうしかなく、私はコメントする立場ではないので、今後もいのち輝く会場にしていけるように進めていこうと考えている。 また、この万博で出来たガイドラインが今後の国のガイドラインに与える影響は大変大きいので、引き続き頑張って進めていく。 これらに関して何か意見があれば、私か市に意見を届けていただければと思う。 私からの報告は以上で、他の委員からも発言をお願いしたい。 委員) JRに聞きたいが、JR魚住駅のすぐ西側の踏切について、非常に狭く、南から北に向けて少し勾配がついている。また、非常に車の交通量が多いので、歩きにくい。以前、踏切の幅を広くするのは難しいと聞いたことがあるが、広くできないのか確認したい。 委員) 踏切については詳しく把握していないので、確認させていただければと思う。 なお、一般的には、踏切が狭さくしているところについては、跨線橋を設置するなどという工事を行ったりする対応が考えられる。 市) この踏切は、生活関連経路には指定されておらず、また、踏切自体の遮断時間が長いことと、北側に3本の道が交差し、南側にも3本の道が交差していることで踏切を拡幅しても問題の解決にならないということで、かねてから議論してきた経緯がある。一番の対策は、踏切を通らずにすむ環境作りが大事だということで、例えば人についてはJR魚住駅の自由通路を通っていただく、車については陸橋を通っていただくという環境を作っており、踏切の閉鎖という話あるが、地域の利便性の関係でできていないという経緯がある。 したがって、踏切の対策については、繰り返しにはなるが、朝夕には踏切が長く閉まっているので、陸橋に迂回していただくとか自由通路を通っていただくといった対策に加えて、区画線を引き直して車の通るところをはっきりさせるなどの対策をしている。以前には、地域の4校区連絡会があり、一方通行なども提案したが、安全性と利便性の兼ね合いで難しいということとなった。これまで対策をしてきた中で、今のところ一番の安全対策は踏切を通らないということで、少し不便ではあるが、何とかお願いしたい。 委員) もう1点、分科会でも申し上げたが、魚住駅を南側に出て、西部市民会館に向かう新幹線のガード下に駐車場が作ってある。JRの管轄だと思うが、その駐車場に停めている車が大きい車だとはみ出ている。私が以前見かけたのは、歩道に30センチほどはみ出ていた。駐車場の契約をするときに車の制限とかはしていないのか、お聞きしたい。 市) 道路の管理は道路安全室で行っており、駐車した車が道路にはみ出しているというのも結構あるので、注意をしている。きちんと敷地の中に収めていただくようにということで、その都度、啓発に取り組んでいる。 また、駐車場の大きさと車の大きさについては、少し前に聞いたことがあるが、車庫証明をとる時に、その車が本当に収まるかということで、警察の関連の組織で現地調査 をしていると聞いている。もしかすると、車庫証明を取る段階で、何か問題があったのかもしれない。また場所を聞いて、確認したい。 委員) 現在の取組ついて、机上にチラシを配布しているが、明石市障害者地域ケアネットワーク、通称135Eネットという、福祉事業所や障害者団体が130ぐらい集まった団体があり、ユニバーサルなまちづくりを頑張っている。 この度、明石市の委託を受け、9月30日に本気フェスタという事業を障害のある人もない人もということで開催を決定した。 私も135Eネットのコアメンバーで、今日はお願いしてチラシを置かせていただいた。障害のある人もない人も、アスピア明石のアトリウムコート、子午線ホールを使って1日間イベントがある。 よければ皆さんお声掛けいただいて、1人でも多く来ていただき、こんな活動を行っているということを見ていただければありがたい。 委員) 障害といっても、様々な障害があって、社会的に普通の生活が送りにくい障害も非常に多くある。前市長あたりから明石市政では、バリアフルなまちからバリアフリーなまちに変化しようとしている。また、市はSDGs関連で第6次長期総合計画を立てている。 障害当事者がこれだけ参加して様々な意見を交わせるということは非常に有効なことで、積極的に参加をし、いろんなやり取りがあったということを障害者の皆さんに知らせて、住みづらさ、生活しづらさが少しでもなくなるように、バリアフリーなまちになっていくというころをみんなでこれからも一緒にやっていきたいと思う。   委員) 明石ピアポの会は精神関係の障害の団体である。 車いすや目の見えない人などの話題はよく取り上げられているが、精神の障害に関して取り上げられていないという印象を受けている。 心の問題で、目に見えない障害なので難しいかと思うが、具体的な症状としては、長丁場になると疲れたり、なにか症状が出たりしてしまうというのが結構ある。 そのようなときに対応するユニバーサルデザインというのはどのようにしていったらいいのかということに悩んでいるので、そのことに関してアドバイスをいただきたい。   市) ユニバーサルデザインのまちづくり協議会で議論いただくところは基本的にハード面の話が多いという印象を持ちながら毎回出席している。 一方で、委員がおっしゃったように、精神障害者の状況は非常に見えにくいところで、わかりやすい情報でいうと、長時間の持続というのが難しく、例えば魚住のまちあるきをする中でも、どこかに休憩するスペースや心を落ち着かせるスペース、そういった心の環境を整えるようなところは、ハード面でもできるところはあるのではと感じている。 今年度、市の障害福祉の分野で、今後の6年間の障害者の福祉の施策を検討する障害者計画の策定を予定しており、障害当事者の意見をいただきながら計画の策定をしているところ。 また、障害に関する行政改革計画においても、このユニバーサルデザインのまちづくりの考え方や、長期総合計画でもあるSDGs推進計画などの考え方をしっかりと踏まえながら、今年度策定をしていきたいと考えている。その点でも、庁内関係各課のそれぞれの分野での取り組み状況等を踏まえながら、しっかりと福祉分野でも検討していきたいと考えている。   会長) 障害者プランや地域福祉計画に今おっしゃったとおり、記載していただければと思う。 ソフト面についてはこういう努力をするとか、ハード面については福祉とまちづくり部局と連携して改善していくと。 これをしっかり書き込んでいただければ、義務感が出てくるのでこの会としても非常に良いと思う。 非常に明快に回答いただいた。 ここで私から補足がある。 1つは今、日本中の先端的なところで流れなっている、クールダウン・カームダウンについて紹介したい。 知的障害、特に精神障害、発達障害者に多いが、人ごみの中で精神的に披露して大きい声を出してしまう、あるいは倒れそうになる、頭の中がパニックになる、こういう人は少なからずおり、家に引きこもってしまう人もいる。しかし、それではいけないと、誰ひとり取り残さないという観点で進めると、心を落ち着かせる施設を、施設側として作っていこうということ。 クールダウン・カームダウンは、大きい部屋ではなく、小さい部屋を区切ってそこで10〜15分、休んでいただく。現在、関空が設置しており、関空の国内線の途中にあるので、ぜひ出張の折には見ていただければ。 クールダウン・カームダウンは、まだ世界的にもこれといった形式が定まっておらず、ちょっとした部屋を作る場合や、テントの延長のような周りを遮って1人になって気持ちを落ち着かせる場合もある。 要するに、そういうものがあれば、普通に外出できる人が結構いるということが大事なので、ぜひご理解いただきたい。 もう1点、これは成田空港とか羽田空港のユニバーサルデザインで出てきたが、床や壁、天井のデザインについて、健常者は気が付きにくいが、ある限度を超えるとデザインが非常に癇にさわったり、頭がおかしくなるといった症状が出る。これは決して特殊な話ではなく学問的にもはっきりしていることで、今後の課題だと思っている。 東京の空港の時に出てきたが、例えば、真っ黒な穴が床の真ん中にあいていて、その周りに案内所があるようなデザインをしてみたところ、かなり多くの人がこの黒い大きな穴に落ちるような非常に怖い思いをしたり、本当に苦しくなって近くを通れなかったりするとのこと。また、丸い小さい穴みたいなデザインは、多くの発達障害者には非常に不愉快なデザインになることもあったりする。 これに関して、規制などはなかなかないので難しい問題だが、既に前例はいろいろと出てきており、例えば、知的、精神、発達障害者にも心安らかに市役所を訪れることができるようなデザインについては、この前関係があった富田林市役所でかなり議論をした。 ぜひこれだけ先進的な条例のある市ならば、クールダウン・カームダウンは全国に先駆けてあってもいいのではと思う。作ってもこれではあまり効果がなかったとかそういうようなことも含めて、模範を示していくのも悪くないと考えている。 委員) 魚住分科会でのまちあるきの結果において、改善したい項目や当事者意見を踏まえて、特定事業や特定事業に準ずるものを列挙しているが、こういう項目に関して費用や関係事業者、機関、行政等のすり合わせが難しい項目もあると思うが、いつ頃までにやるかなどの計画を立てるのか。 また、3月に改定した、明石市ユニバーサルデザインのまちづくり実行計画と関係があるのか回答をお願いしたい。 会長) 非常に大事なことなので、事務局には、最後に、まとめのところでこの扱いをどうしていくか、関連計画等の対応をお話しいただきたい。 委員) 昨年度の改定で、山陽藤江駅を中心として移動等円滑化促進地区に選定していただいて、今年あたりから基本構想の策定に移るのかと待っているが、なかなか声がかからないので、いつ頃から始まるのかということに関心をもって参加させていただいている。 また、私は魚住出身で、中学生の頃に大久保駅と土山駅の間に魚住駅が新設された記憶があり、今では非常に奇麗になっている。 西側の踏切についても、3,4年前に通る際は非常に混雑していたので、そこを通らない方法も考えないといけないと教えられた。 それと、今後は藤江駅周辺地区の基本構想を明石市と一緒に取り組んでいくと思いうが、今日の魚住のまちあるきの報告を、非常に参考にしながら聞かせていただいた。こういうことを組み入れながら藤江もやっていきたい。 また、現在、藤江駅の工事が始まるまでということで、駅舎の一部をお借りしてオアシス事業という集い場事業をさせていただいているが、藤江駅も無人駅でその側に集い場のオアシスがあるので、障害者やいろんな人が利用されるときによりどころがないので、駅のことをオアシスに尋ねに来たときは、オアシスの休憩所の担当者が親切に対応している。やはり、そういった地域と駅舎というのは一体になって、人のためになるようなまちづくりが大事だと、オアシス事業をさせていただきながら感じている。 オアシスは、高齢者から赤ちゃんまで多岐に渡って利用いただいているが、特に高齢者はコロナ明けでフレイルのことが非常に気になっており、ぜひとも自宅から出てオアシスまで来て欲しいと皆さんに声をかけている。しかし、まちを見渡せば道路などいろんなところのバリアフリーが欠けていて足元が危なく、高齢者が多いので、これから高齢化が進むのと並行しながら、誰一人取り残さない、みんなが外へ出られるというような、そんなまちづくりをこの会を中心にしながら、ぜひとも明石市でやさしいまちづくりをお願いしたい。 会長) この質問も、先ほどの話とあわせて、方針などを最後に説明いただきたい。 委員) ろうあ協会は、聞こえづらいとか聞こえない障害のある人が集まっている団体で、手話でコミュニケーションをとる人をもっと理解してもらおうということで活動を続けている。 最近、社会の流れが以前とはずいぶん変わったと思っており、例えば、お店で買い物をするときも、「ありがとう」という簡単な手話を表してくれたり、コミュニケーションをとろうとしてくれる人が増えてきた。 しかし、聴覚障害ということでコミュニケーションがなかなか伝わりにくいところもある。自動販売機や券売機など、なにか操作が必要な人が困った時に対応してもらえるかというと、例えば音声だけでやり取りをしないといけないとなると、解決できない部分もあるので、そういったところが少しずつでも改善されていけば良いと思う。 委員) 本日のメインテーマはハード面での取り組みという形でのお話だったが、私ども社会福祉協議会はソフト面での取り組みを進めているところ。中でも障害についての理解を促進ということで、地域や学校などにボランティア団体の皆様のご協力を得ながら福祉学習の取り組みを進めている。引き続きその福祉学習を進めていく中で、組織として大きな課題を2つ認識している。 1つが、その内容について今まで従前通り行っている内容もあるが、限られた時間、例えば1時間とか、45分の時間の中で本当に伝えないといけないメッセージというのはどういったことかというのを、改めて見直して整理していかないといけないということで、市の担当と意見交換などを始めている。 もう1つが、先ほど他の委員からもお話があったが、福祉学習で取り扱うテーマというのが、どうしても身体障害についてというのが多く、やはり精神障害・知的障害についてもテーマとして取り上げていかないといけないというのも課題として認識している。 今後もご関係の皆様のご意見をいただきながら、どういった形で取り組んでいけるかを検討していきたいと考えている。 委員) 観光協会も、主にソフト面での取り組みを実施している。 観光協会では、ユニバーサルツーリズムの推進に向け、観光事業者に車いす体験やアイマスク体験などを通じてどのようなおもてなしができるかを考えてもらう機会を作るための研修会を実施している。 また、市内の観光施設のバリアフリー情報を調査し、調査で得られた情報をホームページなどを活用して幅広く発信している。 このような調査で得られた情報を発信し、引き続きユニバーサルツーリズムを推進していきたいと考えている。 委員) 新庁舎について、私たち障害者団体においては過去5,6回ほどやり取りをしていて、具体的にはトイレの形状からクールダウン・カームダウンについての施設を含めて、様々なことが進んでいる。 そして、おっしゃったように、ここまでやりなさいというのは当たり前の話で、明石市でそれ以上何ができるのかということを考えていただきたいということで、調整をしながら、伊丹市や高砂市の市役所を見に行っており、今度はTOTOのテクニカルセンターを見学に行く予定。 そういうことも含めて、実際に良いものとなるように私たちとしてはいろんなお願いをしている。 市) 新庁舎について、実施設計の段階にはきているが、バリアフリーやユニバーサルデザインについてはこれからの検討になるで、当事者と一緒に作り上げていきたいと考えている。 会長) 残念ながら時間が来ているので、まとめとして、石塚先生にコメントをお願いする。 委員) まとめにはならないが、今日の協議会を聞いて2点これからの課題と思ったことがあったので紹介する。 1つは、バリアフリー整備について、少しずつハードの整備が進んできており、さらに当事者のニーズに応えていく中で、一部矛盾した課題が生まれてきていると感じている。例えばみどりの窓口が閉鎖されているという話があったが、人口減少の中でたくさんの人を配置するのは難しくなっている一方で、現実の中でその課題をどう解決していくのかというのは、すぐには答えが出ないようなバリアが生じていると感じた。 このような課題を研究分野では「やっかいな問題」というが、それを解決する手段としては、今日の会議のように、諦めずにみんなで考えていくということが1つだと思う。 2つ目は、精神の障害がある人、特に見えにくい障害がある人への対応というのは、ここ数年始まったばかりで、課題がまだまだたくさんある。ただ、ここにきてアプローチを少し変えるということで、これまでは障害の種別ごとに困りごとを把握してそれに対応していくというアプローチをとっていたが、最近では「障害種別のニーズ」ではなく「困りごとのニーズ」から考えるというアプローチがある。先ほどの疲れやすいという課題や混雑しているところが苦手だというようなニーズがあったが、実は混雑というニーズは車いすユーザーにとっても共通する困りごとであり、ベビーカーを使っているお母さんたちにも共通する困りごとである。これは「AccessandFunctionalNeeds」、略称名AFNといってアメリカでも課題となっており、障害種別にこだわらずユニバーサルデザインをもう一歩進めようとしているので、日本でもこのように考えていくことがますます求められていくと感じている。 会長) アメリカの取組に関してもまた機会があれば協議会でご披露いただければ、勉強になるのでお願いしたい。 続いて大塚先生からもコメントをお願いしたい。 委員) 地元で働く者としては、2007年ぐらいから、自治会やまちづくり協議会の人などと、魚住をユニバーサルタウンにしようという会長もいて、いろいろ点検をしてきた その中で出てきたのが、ここを故郷にしようというふるさと作りというコンセプトでどこでも誰でも移動できるような、その当時は駅舎を中心だったが、そういったまちを作ろうとバリアフリーの点検をして市や県などに相談をした。また、魚住市民センターの階段に手すりをつけたり、自分たちでできるところは自分たちでやろうということで、活動を行ってきた。それが今、魚住の東のまちづくり協議会などに発展していっている。諦めずに言い続けることで、このような活動に対して、市や県、公団などのいろんな人と様々な場で相談することが出来て、いろんなアイディアや解決策が出てきた。 もう1つ、明石にはユニバーサルモニターとインクルーシブアドバイザー、県にはチェックアンドアドバイス制度がある。3つともに協力しておられる人もいらっしゃり、そういう人に活躍していただいて、例えば車いすユーザーが視覚障害者や精神障害者の困りごとについても理解をし、いろんな解決策をみんなで考えていくという形になっていくと良いと思う。 最後に、ユニバーサルデザインのまちづくりは、持続的に毎回点検をしてより良いものにしていくということが大事なところだが、できれば改善点については、修繕してしまうと忘れてしまうので、良い解決の仕方についてはデータなどで残していただけると、藤江駅前のバリアフリーの事例に応用するなど参考になるかもしれない。 会長) 最後に、副会長にコメントをお願いしたい。 副会長) 今年度は、魚住のまちを実際に歩き、分科会で整理をして、今日ここで議論をしてということで、マスタープランの原案の議論からすると4年ぐらい経っているが、やはりこうやって一歩一歩具体化をして行く中で、それぞれの障害で困っていることをお互いに知りながら理解しあいながら、全体として前に進んで行っている感じを、今回改めて実感した。 藤江も含めて、今後さらに他の地区でも基本構想に向けてのまちあるきや議論が進んでいくような展開になって行けばいいと思う。 会長) それでは本当の最後ということで、事務局からこれから特にどうするのかということを中心にお話しいただきたい。 事務局) まず、今後の対応について、去年度改定した計画の方針を基に基本構想を作っていく予定。この協議会が終わったら、各事業者と調整を進め、次回の第2回協議会でお示しできるような形で調整を進めていく。 また、藤江の件については、藤江駅の改修が具体的になる前には、基本構想に着手することを考えており、明石のまちづくりと連動して動いていきたいと考えているため、もうしばらくお待ちいただきたい。 会長) 補足すると、次回の協議会では、課題について、解決時期が短期・中期・長期と明確となった表が示される予定。 5.閉会 以上