【あかしインクルーシブ条例パンフレット テキスト版】 1ページ(表紙) みんなでつくる インクルーシブな あかし すべての人が自分らしく生きられるインクルーシブなまちづくり条例パンフレット 〔イラスト 表紙全体に様々な市民や条例づくりに関わってくれた人が笑顔で明石のまちで過ごしている風景〕 2ページ 私たちは、それぞれいろいろな個性を持っています。肌や髪の色、年齢や障害の有無などは様々で、一人ひとりが違う存在です。 そして、一人ひとりが大切な存在です。すべての人にやさしいまちづくりを進めている明石のまちで、みんなが自分自身を大切にし、自分らしく生きられるようになってほしい。 みんなで一緒に、そんなまちにしていきたい。そんな思いを込めて、「あかしインクルーシブ条例」がつくられました。 みなさんもこの本を読んで、明石のまちのこれからを一緒に考えませんか。 この本の登場人物 【ワケナイさん】 〔イラスト 中性的な印象の大人、横縞の虹色の服にパンツ姿〕 やさしいまち明石の住人。食べることと動物が大好き。飼いネコのインクルと一緒に暮らしている。 【インクルちゃん】 〔イラスト ひょうきんな表情の白いネコ〕 ワケナイさんと一緒に暮らすネコ。明るくていつもハイテンション。関西弁を話す。 【あかしインクルーシブ条例検討会の皆さん】 〔イラスト 属性と合わせてランダムに配置された検討委員の25名の似顔絵〕 いろんな立場の人が集まって話し合いをしてきました (以下、属性の例) ・身体に障害のある人 ・目に障害のある人 ・耳に障害のある人 ・障害のある人の家族 ・大学の先生 ・施設で働いている人 ・教育・医療関係者 ・商店の人 ・交通機関で働いている人 ・明石のまちをよくしたいと思う人 この本のねらい ・「あかしインクルーシブ条例」のことを知ろう! ・みんなが自分らしく生きられるまちのために自分に何ができるか考えてみよう! 3ページ テーマ「今こそ、やさしいまちづくりを」 〔まんが〕 ・1コマ目(洗濯物を干すワケナイさんとインクル) ワケナイさん:今日も良い天気だね インクル:気持ちええわ〜 ・2コマ目 ワケナイさん:旅行にでも行きたいけどコロナで気軽にとはいかないね… インクル:うん…近所のおばあちゃんも言ってたわ ・3コマ目(お店が閉まっている、孤立している人などのイメージ例示) インクル:コロナの拡大もあって制限されたり差別される人が増えてるって。こんなときやからお互いやさしくできたらええのにな・・・ ・4コマ目 ワケナイさん:そうだね「やさしいまちづくり」が必要になってきてるよね ・5コマ目 インクル:その「まちづくり」って言葉はよく聞くけど、誰がどうやってつくっていくん?(安心なまち、戻りたいまちNO.1、ときのまち、海峡のまち、本のまちといった例示) ・6コマ目(下の目次を指さすワケナイさん) ワケナイさん:それを今から紹介するよ インクル:教えてんか 【目次】 P.4 インクルーシブって何? P.5 SDGsとインクルーシブの関係は? P.6-7 あかしインクルーシブ条例とは? P.8-9 私たちにできることは? P.10-11 まちの中にある工夫を見てみよう P.12-13 もっとお出かけしやすいまちに P.14-15 インクルーシブがもっとまちに広がっていきます P.16 そして、まちづくりはつづく・・・ ふじいさん(条例検討会 座長、日本障害者協議会 会長) 〔イラスト ふじいさんの似顔絵〕 「明石に暮らすすべての人が『このまちに生まれてよかった』と思えるように、この条例を作ったんだよ」 〔イラスト ワケナイさんとインクル〕 「よっしゃ、楽しみやな〜 みんなも見てや!」 4ページ テーマ「インクルーシブって何?」 〔まんが〕 ・1コマ目(食卓に座るワケナイさんとインクル) ワケナイさん:いよいよインクルーシブ条例がスタートだって インクル:なあなあ ・2コマ目 インクル:そもそもインクルーシブってどういう意味? ・3コマ目 ワケナイさん:インクルーシブは 「包み込む」とか「分けへだてない」って意味の言葉だよ ・4コマ目 インクル:「包み込む条例」? 何を包み込むん?ようわからんなあ ・5コマ目(明石で暮らすいろんな人のイメージ例示:公園で遊ぶ親子、白杖で歩く人、通学する学生、パソコンで仕事をする人、介護をする様子、など) ワケナイ:「みんなを一緒に包み込む」っていうイメージかな。つまり、インクルーシブ条例は、このまちの人みんなが安心して自分らしく暮らせる、そんなまちにしようってことなんだよ インクル:へえ〜 【インクルーシブの意味】 「包み込む」「分け隔てない」「やさしい」「安心」「みんな一緒」「配慮」「わかりやすい」「包摂」 〔イラスト 本を読むインクル〕 「いろんな意味があるね!」 インクルーシブなまちづくりとは、みんなが参加して一緒に暮らしやすいまちをつくっていくということです。 【Q:あなたにとってのインクルーシブとは?】 ふじたにさん(施設で働いている) 〔イラスト ふじたにさんの似顔絵〕 「このまちで暮らしづらいって感じる人がなくなることかしら」 しかたさん(明石市の障害者団体 代表) 〔イラスト しかたさんの似顔絵〕 「誰かの助けがあって、誰かが安心して暮らせること」 いしいさん(目に障害がある) 〔イラスト いしいさんの似顔絵〕 「障害のある人が、誰かのために行動できることもある。自分にできる力を発揮することだと思うわ」 【どれがインクルーシブかな?】(4つのパターンから) 地域社会での人の関わり〜4つのパターン〔ピクトグラムを用いた図と解説〕 @ 排除(exclusion) 少数者を多数者の集団から外す考え方 A 分離(segregation) 多数者と少数者を別々にする考え方 B 統合(integration) 多数者と少数者が分かれた状態で同じ環境にいる C 共生(inclusion) 障害の有無、性別、年齢、国籍などに関係なく、お互いに支え合いながら誰もが暮らしやすいまちをつくること 〔イラスト C共生を指さすインクル〕 「明石のまちが目指すのはコレ!」 5ページ テーマ「SDGsとインクルーシブの関係は?」 〔まんが〕 ・1コマ目(明石駅前を歩くワケナイさんとインクル) インクル:あ!こんなとこにもマークがある! ワケナイさん:SDGsの目標を表す17色のホイールだね ・2コマ目 ワケナイさん:SDGsは国連で選んだ世界共通の目標だよね インクル:明石市にも関係あるん? ・3コマ目 ワケナイさん:明石市は国からSDGs未来都市に選ばれていて、SDGsをまちづくりに活かしてるんだよ インクル:SDGsも誰も取り残さないって言ってるもんな… ・4コマ目 インクル:「みんなを一緒に包み込む」のインクルーシブと同じやんか! ・5コマ目 ワケナイさん:そう!SDGsの17のゴールの5つの説明の中に「インクルーシブ」って言葉が出てくるんだ インクル:へー! ・6コマ目(明石駅前のストリートピアノを弾きながら) インクル:「インクルーシブ」がみんなにとって大切やっちゅうこっちゃね! ワケナイさん:そういうこと! SDGsは国連で採択された世界共通の目標で、「貧困をなくそう」「人や国の不平等をなくそう」など17のゴールがあります。2030年が目標の期限になっていて、誰一人取り残さないという理念のもとで、みんなで取り組むことになっています。世代を超えて、すべての人が自分らしく生きられる社会を目指すところが、条例と共通しています。 さかしたさん(大学の先生/あかしSDGs推進審議会 会長) 〔イラスト さかしたさんの似顔絵〕 「今回の条例も、SDGsの考えがぎゅーっとつまっているんですよ。」 【SDGs未来安心都市・明石〜明石市が目指すまちの姿〜(概念図と説明)】 いつまでも すべての人に やさしいまちを みんなで ・いつまでも:まちの好循環により、未来につながるサスティナブル(持続可能)なまちづくりに取り組みます。 ・すべての人に:年齢・性別・障害・国籍などに関わらず、すべての人が安心のインクルーシブなまちづくりに取り組みます。 ・やさしいまち:SDGsの理念である経済・社会・環境の統合的向上を目指し、ハード・ソフト両面からやさしいまちづくりに取り組みます。 ・みんなで:市・市民・企業などが一丸となって、みんな(パートナーシップ)で目標の達成に向けて取り組みます。 6・7ページ テーマ「あかしインクルーシブ条例とは?」 〔まんが〕 ・1コマ目(明石市江井島の海の夕景を前にたたずむワケナイさんとインクル) 波の音:(ザザーン) インクル:なあなあワケナイさん ・2コマ目 インクル:インクルーシブ条例のポイントを教えてーな(わかりやすくね!) ・3コマ目 ワケナイさん:みんなでみんなを支えようっていう明石市の「やさしいまちづくり」の考え方をまとめた条例なんだ インクル:みんな?? ・4コマ目(いろんな人が肩を組んでつながっているイメージイラスト) ワケナイさん:誰でも支援が必要になることもあるし、すべてのひとがまちづくりを進めていく上で大切な力になるんだ! ・5コマ目 インクル:障害のある人だけじゃなくてみんなに支援が必要なん? ・6コマ目 ワケナイさん:そうだよ!「明石市で暮らしている支援を必要とする人みんな」という意味がこめられているんだよ! インクル:みんな… ・7コマ目 ワケナイさん:もちろんインクルも入ってるよ! インクル:え? ・8コマ目(インクルが力こぶを見せながら) インクル:いや、うちは元気もりもりやから、助けはいらんよ! (キッパリ) ・9コマ目 ワケナイさん:そうだよね 確かに今は元気かもしれないけど… ・10コマ目 ワケナイさん:ケガで動けなくなったり、年をとって体が衰えてくることもあるし ・11コマ目 ワケナイさん:子育てや介護などで周りの人のサポートが必要になるときもあるよね ・12コマ目 ワケナイさん:今が元気なら周りの人を支援して、支援が必要になったときは周りの人に支えてもらう ・13コマ目 ワケナイさん:そういうお互い様の気持ちで「やさしいまちづくり」を目指そうという、私たちみんなの条例なんだよ インクル:なるほど!友達にも伝えとこ! この条例では、障害のある人やお年寄りだけでなく、支援を必要としている人のことを「障害者等」と呼んでいます。この呼び方にした理由は、障害のある人がこれまでの歴史の中で差別を受けてきたこと、そしてその差別をなくすことを目指して明石市がやさしいまちづくりを進めてきたからです。障害のある人が暮らしやすいまちを考えることは、誰もが暮らしやすいまちを考えることにつながります。 【基本的な考え方】 @ 要支援時の確実な支援:社会的孤立を防ぎ、すべての市民が安心して暮らせる社会を目指します。(例えば・・ 災害時の避難もみんなで協力しよう) A 障害者等の社会貢献:「支援される人=弱者」と考えるのではなく、支援される人たちが自ら考え、関わっていくことで、地域社会にとって良い効果を生み出すと考えます。 B インクルーシブ理解の広がり:インクルーシブという言葉や考え方を理解してもらうため、わかりやすく伝えていきます。(小学校での福祉体験教室の写真) C 個性を生かした能力の発揮:誰もが最大限の力を発揮できることが大切であり、その人の個性が尊重される社会を目指します。 きたのさん(大学の先生/明石市障害者の差別の解消を支援する地域づくり協議会 会長) 〔イラスト きたのさんの似顔絵〕 「理念を掲げるだけでなく、みんなでしっかりと実現していきましょう!」 【主に取り組むこと】 @ あらゆる差別の解消:いかなる理由があっても差別は認められません。あらゆる差別をを解消するために必要な取組をまちのみんなで進めます。 (インクル:こんな条例もあるヨ!→障害者配慮条例)QRコード A 障害等のある人と一緒に:障害等がある人などと一緒に話し合いながら、取組を進めていきます。何が必要かを聞いたり、これまでやってきたことを検証したりします。 (インクルーシブアドバイザー制度:p12-13で紹介) B 情報の利用:障害者等を含む誰もが、必要な情報を得ることができるように工夫することが大切です。市は多様なニーズを把握し、適切に情報を提供できるように取り組みます。 (参考:手話言語・障害者コミュニケーション条例)QRコード C 市、市民、事業者など関係機関の連携協力:市や市民、事業者などは、お互いに連携協力し、一体となって、インクルーシブな取組を推進します。市は中心となって、これらの連携を進めます。 いしださん(障害者団体で働く) 〔イラスト いしださんの似顔絵〕 「どれも、とっても大切ですよね。ここに書かれていることをちょっとでも覚えてくれたらうれしいです!」 かださん(耳に障害のある) 〔イラスト かださんの似顔絵〕 「みんなが必要な情報が受け取れるよう、適切な情報提供をお願いします」 8・9ページ テーマ「私たちにできることは?」 〔まんが〕 ・1コマ目(インクルが友だちのネコ数匹と帰宅) インクル:ただいまー 友達連れて来たで!ちょっと教えてんか(ガヤガヤ) ワケナイさん:いらっしゃい ・2コマ目 インクル・ネコたち:インクルーシブのためにうちらは何をしたらええんやろ? ・3コマ目 ワケナイさん:まずは自分のまわりで、取り残されている人がいないか想像してみて インクル:ほうほう ・4コマ目 ワケナイさん:そして、その人たちにはどんな支援があれば、住みやすくなるかを考えてみてほしいんだ ・5コマ目 シャムネコ:わたしの飼い主さんはベビーカーを押してるから移動しやすいように、段差がなくなるとええよな ・6コマ目 トラネコ:うちのばあちゃんは目が見えにくいってよく言ってるから音声案内はどうかな? 眼鏡ネコ:うちのご主人は耳が聞こえにくいらしいから筆談で会話するのがいいと思う ・7コマ目 ワケナイさん:段差をなくすとか設備をつくるのは大切だよね! ネコたち:(ホラ、やっぱり) ・8コマ目 ワケナイさん:でも、実際にはお金もかかるし、全部を整備するのは難しいよね。そんなときはどうする? 黒ネコ:わかってるで!!(はい はーい!) ・9コマ目 黒ネコ:この前、車イスの人が段差や坂道で困ってたから、後ろからやさしく押してあげたで! ・10コマ目 ワケナイさん:そう!困っている人に気付かないフリしないで、その人の気持ちになって一緒にバリアをなくしていく心のバリアフリーだね ・11コマ目 ワケナイさん:もし困っている人を見かけたら、最初に「何かお手伝いしましょうか?」という声かけをしてね。いきなり押されたらビックリしちゃうし、自分でゆっくり移動したい人もいるからね ネコたち:なるほどー ・12コマ目(ワケナイさんと黒ネコがハイタッチ) ワケナイさん:もちろんやさしく押すのも大切だよ! 【バリアフリーって知ってるかな】 バリアは英語で、障壁(かべ)という意味で、この障壁をなくす(フリーにする)ことをバリアフリーといいます。 身近にあるいろんなバリア(障壁) 物のバリア:道路や建物などで移動するときに不便があること 情報のバリア:情報の伝え方が不十分で必要な情報を得られないこと 心のバリア:障害のある人を差別したり、無関心であること 【ではこういう時どうしたらいいのかな?】 ・声をかけてみよう(心のバリア) 困っている人を見かけたら、「何かお手伝いしましょうか?」と声をかけてみよう。 白杖SOSマーク 〔マークの絵〕 白杖を頭上に掲げている人がいれば、SOSのサインです ・段差があって通れない(物のバリア) 車いすが通るには約90cmの通路の幅が必要です。車いすが通れる幅があるか、段差がないかなど物理的バリアのことを考えてみよう。 ・席を譲ってみよう(心のバリア) 電車やバスでは、高齢者など配慮が必要な人に席を譲ってみましょう。 マタニティマーク 〔マークの絵 おなかに赤ちゃんがいます〕 ヘルプマーク 〔マークの絵〕 外見からはわからないけど配慮を必要としている ・見守ってみよう(心のバリア) 〔イラスト 困って飛び跳ねる子どもと手を振り回して慌てる子ども〕 こどもや知的障害を持った人は、突然走り出したり、大声を出すことがあります。危ない状況でなければ見守ってください。 ・表示をわかりやすくしてみよう(情報のバリア) 視力の弱い人でも読みやすい、大きな字や色の使い方を考えてみよう。 〔図 ひらがなの「あいうえお」が白バックで黒字、黒バックで白字と2種類書かれている(どちらが見やすいかな)〕 なかやまさん(施設で働いている) 〔イラスト なかやまさんの似顔絵〕 「自分が困ったときは助けてもらえるし、誰かが困っていたら助けてあげる。そんな地域を目指して、身近なことから始めてみましょう!」 みずたさん(民生・児童委員) 〔イラスト みずたさんの似顔絵〕 「自分の地域で暮らす人に、どんな支援が必要な人がいるのか知ることからはじめてみるのもいいですよね。」 10・11ページ テーマ「まちの中にある工夫を見てみよう」(工夫の具体例を写真とともに紹介するページ) 〔写真 明石駅前広場〕 まちの中には、みんなが出かけやすくなる工夫がたくさんあります。明石駅前にあるバリアフリーの工夫をいくつか見てみましょう。 いいづかさん(身体に障害がある) 〔イラスト いいづかさんの似顔絵〕 「明石で暮らす人も、明石を訪れる人も、みんながまちの魅力を感じてくれるとうれしい。」 ・JR明石駅のホームドア 〔写真 明石駅のホームドア〕 明石駅の3・4番線のホームにはホームドアが設置されています。目が見えない人だけでなく、子ども連れの人や高齢者も安心してホームを歩けるようにするための工夫の一つです。 ・バスの運行状況を知らせる電光掲示板 〔写真 バス発着時間を示す電光掲示板とノンステップバスに車いすで乗る様子〕 音声アナウンスが聞こえない人が運行状況を確認できる工夫です。 ひのさん(交通機関で働く) 〔イラスト ひのさんの似顔絵〕 「乗り降りしやすいノンステップバスも増えています。何かお手伝いが必要なときは、遠慮なく声をかけてくださいね。」 ・表示をわかりやすくする工夫 〔写真3点 @パピオスあかしの館内案内板 A明石駅前広場のにじいろ階段 B明石駅前の点字ブロック〕 白黒反転した案内板の文字や、色を変えてコントラストをつけたタイルは、弱視の人も見えやすくするための工夫です。階段の手すりには点字の案内表示もあります。 ふくいさん(兵庫県立福祉のまちづくり研究所特別研究員) 〔イラスト ふくいさんの似顔絵〕 「点字ブロックの周りに濃い目の色のタイルが敷いてあるのは、弱視の人でも点字ブロックが見えやすいようにする工夫なんですよ」 ・あかし案内所 〔写真3点 @あかし案内所の外観 Aあかし案内所内の接客の様子 Bあかし案内所内の子育てサポート室〕 みんなが利用しやすい公共トイレや、授乳やおむつ交換ができる子育てサポート室を備えています。国の「観光施設における心のバリアフリー認定制度」の第1弾として、県内で唯一認定されました。 商店の人 〔イラスト 商店の人の顔〕 「みんなが外食を楽しんだり、お買い物をしたり、行きたいところに行けるまちに。」 ・点字や音声で案内します(触知案内板) 〔写真 明石駅前の触知案内板〕 駅前広場に設置された触知案内板は、点字や音声で周辺の情報を提供しています。こどもや車いす利用者、お年寄りも見やすい高さになっています。 ・横断歩道にあるエスコートゾーン 〔写真 明石駅前の交差点にあるエスコートゾーン〕 横断歩道の真ん中に、点字ブロックのような凸凹があります。目が見えない人、目が見えにくい人も、安心して横断歩道を渡れるようにするための工夫です。 【まちあるき】 障害のある人と一緒にまちを歩いて歩道の安全を確認 〔写真 市職員と障害当事者がまち歩きをする様子〕 【まちでマークをさがしてみよう】(5種類のマークを解説) 施設の入り口や窓口、駐車場などで見かけるよ。 ・障害者のための国際シンボルマーク:障害のある人が利用できる建物や施設であることを明確に示すための世界共通のシンボルマーク ・盲人のための国際シンボルマーク:目に障害がある人の安全やバリアフリーを考えられた建物や設備につけられるマーク ・耳マーク:耳の聞こえない人、聞こえにくい人のことを表すと同時に、筆談対応ができることを表すマーク ・オストメイトマーク:お腹に人工肛門・人口膀胱をつけている人のための設備が備わっているトイレなどに使われるマーク ・ほじょ犬マーク:病院やレストランなど施設を盲導犬、介助犬、聴導犬と一緒に利用できることを表すマーク 12・13ページ テーマ「もっとお出かけしやすいまちに 〜みんなで一緒に考える制度ができました!〜 」 〔まんが〕 ・1コマ目(レストラン前でシェフとその飼いネコに見送られるワケナイさんとインクル) ワケナイさん:ごちそうさまでした シェフ:ありがとう ・2コマ目 ワケナイさん:いつ食べても、ここのナポリタンは最高だね インクル:ほんまに シェフのネコ:まってー!(走って追いかけてくる) ・3コマ目 シェフのネコ:実は今度、うちの店リフォームするねんけど… ワケナイさん・インクル:そうなの? ・4コマ目 シェフのネコ:車いすの人にも安心して来てもらうために、どこを直したら良いか教えたってーな ・5コマ目 ワケナイさん:でもそれは、実際に車いすを使ってる人に聞いてみるのがいいと思うよ ・6コマ目 ワケナイさん:何に困っているのか、何に不安があるのかは、実際に困っている人に聞いてみないと、わからないからね シェフのネコ:でも、知り合いに車いすの人はおらんねん… 誰かええ人おらんかな? ・7コマ目 ワケナイさん:そんな人のために「インクルーシブアドバイザー制度」ができたんだよ! インクル・シェフのネコ:(まんがの下の制度説明欄をのぞき込んで)これかー ・8コマ目 ワケナイさん:市が窓口になって、必要なアドバイザーにつないでくれるんだ インクル:ええやん シェフのネコ:んー… ・9コマ目 シェフのネコ:でも…「エレベーター付けて」とか言われても、うちの店予算オーバーやねんけど ・10コマ目 ワケナイさん:大丈夫!まずはお店が考えてる予算や改善案を聞いてみて、ニーズに沿った改善案なのか、もっと良い方法がないのかをみんなで考えるのが目的なんだ インクル・シェフのネコ:そーなんや ・11コマ目(車いす利用者にシェフとネコが相談しているイメージイラスト) ワケナイさん:できないことはしっかり伝えてみんなで解決策を探すんだよ ・12コマ目 シェフのネコ:ありがとう!さっそく伝えるわ! ワケナイさん・インクル:がんばってー 地域の行事や音楽イベントなどを計画する際にも活用できます みんなで一緒に考える【インクルーシブアドバイザー制度】2022年スタート 明石市には、利用しやすいお店や施設、参加しやすいイベントなどバリアフリーについて一緒に考える「インクルーシブアドバイザー」がいます。気軽に相談してください。 (制度が)ないとき  〔イラスト お店の人と車いすユーザーのお客さんが困っている〕 お店の人:バリアフリー改修したいけど… 何をすればいいの?いくらかかるの? お客さん:段差があってお店に入れないわ… ご相談ください 〔イラスト アドバイザーたちの似顔絵〕 私たちインクルーシブアドバイザーが一緒に考えます! 今回は主に車いすユーザーの意見をお伝えします (制度が)あるとき 〔イラスト お店の人と車いすユーザーのお客さんが笑顔〕 お客さん:段差がなくなって通路の幅も通りやすいわ! 他にもこんな相談もお受けします。 ・妊婦や高齢者も、もっとイベントに来てほしい ・目や耳の不自由な人にも情報を伝えたいなあ おのうえさん(DPI日本会議 副議長) 〔イラスト おのうえさんの似顔絵〕 「計画の段階から様々な立場の人が参加して、一緒にまちづくりを進めていくことが大切ですね。」 〔イラスト インクル〕 「こんな制度もあるヨ!」 点字メニューや筆談ボードなど設置する費用を助成します(合理的配慮の提供を支援する助成制度) 障害のある人もない人も安心してお店を利用できるように、点字メニューの作成や筆談ボード、折りたたみスロープの設置、手すりを付ける費用などを市が補助する制度もあります。 詳しくは・・・明石市ホームページ(QRコード) 〔イラスト 筆談ボードを利用している様子〕 〔写真 スロープ、点字メニュー、筆談ボードでコミュニケーションしている様子〕 〔図 上記制度を利用した際に交付するステッカー「手すりあります」「スロープあります」「段差はありません」「点字メニューあります」「筆談ボードあります」〕 商店の人 〔イラスト 商店の人の顔〕 「私たちのお店でもできることから少しずつはじめています。市内にも広がってきました」 なかじまさん(耳に障害がある) 〔イラスト なかじまさんの似顔絵〕 「聞こえない人がお店に行ったとき、あたりまえに筆談ボードが置いてあると安心します。」 14・15ページ テーマ「インクルーシブがもっとまちに広がっていきます」 【地域の学校で一緒に学ぶ】インクルーシブ教育の推進/第12条 すべての子どもたちが地域の学校で一緒に学べるよう、環境の整備や専門的人材の育成に努めます。 例) ・学校のエレベーターやスロープの設置 ・特別支援教育指導員や看護師の配置 くげさん(教育関係者) 〔イラスト くげさんの似顔絵〕 「困っている友達がいたら、助け合う。そういう環境であれば、みんなが安心して一緒に学べると思います」 【災害が起こったときに助け合う】災害時要配慮者の支援等/第13条 災害時に要配慮者の安全が確保できるよう、地域住民同士のつながりを強化するとともに、市、市民、事業者、関係機関等の連携を強化していきます。 例) ・要配慮者を含むインクルーシブな防災訓練の実施 ・災害時人工呼吸器バッテリー等助成事業 【お気軽にご相談ください】総合相談支援体制の整備等/第14条 障害者等からの総合的な相談に対応できるよう、相談体制を整備し、障害者等の抱える課題が深刻化する前に解決に導きます。 例) ・地域総合支援センターを含む相談体制の検討 よこがわさん(難病がある) 〔イラスト よこがわさんの似顔絵〕 「うまくいかないことがあっても、みんなで一緒に相談しながら考えていける。そういう仕組みがあれば、いろんな取組が持続していくのかな」 【地域での暮らしを支援】地域生活の支援/第15条 障害者等が地域で安心して快適に生活するため、高齢者・障害者の住まいの確保や支援サービス等地域での暮らしの支援に関する取組を推進します。 また、その推進のために必要な人材を確保し、育成します。 例) ・グループホームの整備に係る助成制度 ・福祉人材を対象とした研修の実施 【自分に合った仕事をみんなに】障害者等に対する雇用及び就労の支援/第16条 障害者等の就労環境を整備するとともに、それぞれの特性に応じた適切な就労機会の確保に努めます。 例) ・障害者活躍推進計画の策定 ・チャレンジ・ウィークの実施 とりいさん(施設で働く)  〔イラスト とりいさんの似顔絵〕 「障害があってもやりたい仕事ができるということは大切ですよね。チャレンジできる機会がみんなに与えられることを願っています」 【安心して利用できる施設に】地域生活関連施設の整備等/第17条 学校や病院、駅など不特定多数の人が利用する施設を、誰もが安全で快適に利用できるように、施設の整備にかかる支援や、施設職員への研修など必要な取組を推進します。 例) ・明石市ユニバーサルデザインのまちづくり実行計画の策定 ・ユニバーサルマナー研修の実施 くさかさん(医療関係者) 〔イラスト くさかさんの似顔絵〕 「どんな取組を進めるにも、関係する人がしっかり連携して取り組んでいくことが大切だと思います。」 ないとうさん(身体に障害ある施設で働いている) 〔イラスト ないとうさんの似顔絵〕 「障害のある人もない人も一緒に楽しめるスポーツもありますよ!」 〔写真 下肢に障害がある人たちが大蔵海岸でフットサルをしている様子〕 【行きたい場所に安全に移動できるように】移動手段の確保/第18条 すべての市民が安全に安心して移動できるように、切れ目のない移動手段の確保に努めます。 例) ・JR明石駅・西明石駅へのホームドアの設置 ・UDタクシーの導入補助 みほしさん(大学の先生/明石市ユニバーサルデザインのまちづくり協議会 会長)  〔イラスト みほしさんの似顔絵〕 「安心して出かけられることはインクルーシブの大切な要素。切れ目のない移動手段をしっかりと確保していってほしいです。」 【ユニバーサルデザインのまちづくり】移動等円滑化促進方針及び基本構想との関係/第19条 令和2年に策定した移動等円滑化促進方針や今後策定を予定している基本構想に基づき、ユニバーサルデザインのまちづくりを推進していきます。 例) ・生活関連経路や生活関連施設の面的なバリアフリー化の推進 【旅行を安心して楽しめるように】ユニバーサルツーリズムの促進/第20条 障害の有無や年齢、性別等に関わらず、誰もが旅行を安心して楽しむことができる環境を整備し、ユニバーサルツーリズムの普及促進に努めます。 例) ・障害者や外国人が参加しやすいモデルツアーの実施 ・宿泊施設等従事者へのユニバーサルツーリズム研修の実施 いいづかさん(施設で働いている) 〔イラスト いいづかさんの似顔絵〕 「性的マイノリティの方や子育て中の方など、みんなが安心して暮らせるまちになってほしい。」 16ページ テーマ「そして、まちづくりは続く・・・」 〔まんが〕 ・1コマ目(公園のベンチでくつろぐワケナイさんとインクル) インクル:いやー、いろいろ勉強になったわ ワケナイさん:よかったね! ・2コマ目 インクル:しかしこんないろんなことつめこんだ条例、誰がつくったん? ・3コマ目 ワケナイさん:条例もこのパンフレットもいろんな人が力を合わせてつくったんだよ インクル:いろんな人の思いがつまってるんやな ・4コマ目 ワケナイさん:条例はインクルーシブなまちづくりのスタートなんだよ ・5コマ目 ワケナイさん:「まちづくり」って聞くと市役所の人が道路や建物をつくるイメージだけど… インクル:あっ!知ってるで!(はーい) ・6コマ目 インクル:みんなが暮らしやすいまちを、みんなでつくっていくってことやんな? ワケナイさん:そういうこと!さすが! ・7コマ目 インクル:でもうちら2人でなにができるんかな ワケナイさん・インクル:(目をつむって考えながら)うーん… 足音:(ドドドド…) ・8コマ目(欄外に) 登場人物・明石市に関わる人・動物たちなど:みんなで一緒に考えればいいんだよネ! 【結びの言葉】 この本を手に取ってくれてありがとう! 明石のまちが、どんな未来を目指していくのか、一緒に考えてくれてありがとう! これからもみんなで一緒に、すべての人が自分らしく生きられるインクルーシブなまちづくりを進めていきましょう! たけばたさん(大学の先生) 〔イラスト たけばたさんの似顔絵〕 「条例はスタートです!『いつまでもやさしいまち』になるためには、それが続いていくための仕組みづくりが必要。みんなで一緒に取り組んでいきましょう!」 【お問い合わせ先】 明石市政策局ジェンダー平等推進室 〒673-8686 明石市中崎1丁目5番1号 TEL:078-918-6037 FAX:078-918-5294 MAIL:gender@city.akashi.lg.jp 編集・発行/明石市 イラスト/そやま まい 2022年4月