資料1 当事者との意見交換 ■意見交換の実施概要 @LGBTQ+当事者等との意見交換 日時:2022年3月17日(木)10:00〜11:30※オンライン A障害当事者との意見交換 日時:2022年3月28日(月)15:30〜17:00※オンライン ■意見交換の主な内容 @LGBTQ+当事者等との意見交換 意思決定過程への参画全般について ・意思決定過程に参画するためには、その場にいなければならない。LGBTQ+の人が社会の中で存在を肯定されるという前提がなければ、意思決定に参画しようがない。 ・地域活動、町内活動、学校、民間企業等において、LGBTQ+当事者と名乗って、意思決定過程に参画するのは困難である。 行政について ・担当者の熱意に委ねるのでなく、安定して進めるため、制度として確立させる必要がある。 ・多様性に関する取組は、部署ごとではなく横断的に進めることが必要。意思決定過程に多様性を反映するための制度自体も横断的なものが必要。 選挙について ・選挙時に投票しやすくすること、投票しづらさを感じないようにすることが大切である。 クオータ制について ・課題はあるが、クオータ制には賛成である。 ・現状、議会の中にいない属性の人たちが立候補しようと思える仕組みになっていない。その仕組みを検証することは、クオータ制などの制度を作ることと同じぐらい大切である。 ・クオータ制をとったとしても、自分の意見を言える人達が立候補することが必要だと思う。 ・トランスジェンダーやノンバイナリーの人については、属性による精神的な負担を感じずに立候補できることが大切である。 ・当選確率が高いと思う属性に、自称トランスジェンダーが立候補する懸念はある。 ・立候補するためにカミングアウトした人へ、激しいバッシングが起きる懸念がある。 ・クオータ制を進めようとすると大きな反対が出ると思う。理由やメリットを明確にして、かつ、それを発信していくことが重要。 その他 ・男性・女性・LGBTQ+と区分するのは誤った認識である。男性も女性もそれぞれ多様である。 ・人間の性別が女性と男性の2種類だけで定義されている現状は、しんどくて何とかしてほしいと思っている。不要な性別分けや性別欄のようなものは無くしていく方向になっていると思うが、同時に女性がどれくらいいるのかをはっきりとさせる必要がある場合もある。両立させるためにどうすればいいのか、もっと考えなければいけない。 A障害当事者との意見交換 意思決定過程への参画全般について ・意思決定過程への参画の前に、日常生活での自己決定が担保されていない現状がある。 ・意思表明をすることが難しい障害者も多く、障害者の意思決定過程への参画については、不十分である。 ・障害者問題を考える審議会等以外については、まだまだ当事者参画が進んでいない。 ・知的障害者については、本人ではなく親が会議に出席する場合が多い。 ・障害者の参画については、形式的な参画にとどまらず、会議で発言するなど実質的なものでなければならない。 審議会等への参画における配慮について ・以前に比べると参加しやすい市の会議が増えてきた。発言ルールを予め決めてもらえると発言しやすい。 ・障害者にとって、特定の日時に体調を合わせるのは難しい。web方式が併用できると参加しやすい。 行政について ・当事者の意見をしっかりと聴くという姿勢を行政が発信することが大切である。 選挙について ・選挙権を行使しやすくするための合理的配慮も大切である。 クオータ制について ・クオータ制については賛成。議会や審議会において障害者の意見を発信できること自体、影響が大きい。 ・クオータ制のような制度はシンボリックなものとして意義はあるが、制度があっても当事者がエンパワメントされなければ機能しない。団体活動の活性化なども平行して進めていくことが重要。 ・クオータ制については賛成だが、サポート体制が必要。また、必要なサポートがそれぞれ異なるため、健常者だけでサポート方法を決めるのではなく、当事者に相談してほしい。 ・クオータ制を設けるのであれば、「障害者」の定義について、しっかり考える必要がある。よりシビアな状況に置かれている人の声が聴けるような仕組みづくりが必要。 その他 ・障害者は特別なニーズを持つ普通の市民である。 ・障害者を締め出す社会は弱くてもろい。誰もが通る共通の問題であるという想像力を働かせることが大切である。 ・困難はあるが、まずやってみよう。やりながら考え、手直ししていく方法もある。 ・明石市の障害者団体に期待している。啓発キャンペーンなどを団体に任せてみて、それを通じて帰属意識や主体性を高めてもらうことも大切である。