コミュニケーション支援ボードの作成及び普及について 1.経緯  聴覚や言語に障害のある人、知的障害のある人等が、普段の買い物等でコミュニケーションに困っている人が多い。特にコロナ禍でのマスク着用により口元が見えないため、特に聴覚に障害のある人は、レジで聞かれている内容や聞かれていること自体に気づかないことも多い。最近は、レジ袋、スプーンや箸、支払方法などを聞かれることが多くなっている。   2.障害当事者からの買い物時の困りごとアンケート結果から   あかしユニバーサルモニター及び障害のある市職員を対象に実施(2022年7月・8月)   【コミュニケーション関係のみ抜粋】 〇筆談か口元を見せて話しかけてほしい。(聴覚) 〇鮮魚店では、筆談を頼みにくい。(聴覚) 〇話した内容を一度で聞き取れるようになってほしい。(知的・言語) 〇ポイントカードなど、お得な情報は口頭説明だけではなく、見てわかるように表示してほしい。(聴覚) 〇マスクやアクリルボード越しの会話は聞き取りにくい。筆談は時間がかかる。(聴覚) 〇店員とのコミュニケーションが必要なお店には行きにくい。(聴覚)   3.他自治体等の状況  ・大分県...12種類(コンビニ、駅、銀行、ショッピング、病院、美容室、飲食店、銀行、病院、宿泊、職場、災害)を作成し、ホームページに掲載    ・兵庫県内   災害時用...明石市、芦屋市、加古川市、三木市、宍粟市で作成あり。   買い物等...洲本市(共通、行政、買い物、救急、施設、災害)        丹波市(お店、コンビニ、銀行、郵便局、薬局)        加東市(市内コンビニに配布)  県内の自治体に電話で聞き取ったところ、市で作成したものを各店舗や施設に数部ずつ配布したり、ホームページに掲載したが、新たな問い合わせがなかったり、配布しても数か月後には置かなくなった店舗もあったとのこと。 ・ローソン...株式会社ローソンが、今年8月末に全国のローソン店舗に、指差しシートをレジカウンターに設置。 4.明石市の状況  ・災害時用・・・2019年1月に総合安全対策室がコミュニケーション支援ボードとコミュニケーション支援ボードマニュアルを作成し、各避難所に設置している。          ・福祉コンビニ・・・障害福祉課ろう職員が試作し、市役所2階のコンビニに2020年に設置 【設置後の利用状況】 ・聴覚障害のある人や高齢者、外国人のお客さんの対応で使うことがある。 ・レジ袋、あたための項目を使うことが多い。 ・キャンペーンの説明などで、筆談ボードを使うことがある。 【変更してほしい内容】 ・画面タッチで会計するようになったため、支払関係や数字の項目はなくてもよい。 ・外国語の併記があると助かる。 ・レジカウンターの幅に合うサイズにしてほしい。(A4またはB5) ・明石市合理的配慮の提供を支援する助成制度の利用  コミュニケーションツールの作成費用として、コミュニケーションボードを作成する場合の費用を助成しており、制度利用のリーフレットにも掲載しているが、2016年度の制度開始からの申請実績は0件である。(筆談ボードは約400件申請あり)  申請に至らない理由として考えられること ・物品購入のように既製品がないため、それぞれの店に合わせたものが必要となるとなかなか難しい。 ・コミュニケーション支援ボードの使い方がイメージしにくい。 ・助成制度申請時に担当職員側からも見本がないため、説明できていない。 など    5.明石市でのコミュニケーションボードの普及に向けて  @場面に応じた見本となるものを市のホームページに掲載する。  A見本品を作成し、合理的配慮の提供を支援する助成制度で物品購入や工事施工費用の申請時に提示し、コミュニケーションボードの申請につなげる。  【明石市版】※別紙参照  案1)ケーキ店用  案2)魚屋用  他にもどんな業種のコミュニケーション支援ボードがあるとよいか。 6.コミュニケーションカードの作成  ・店舗等にコミュニケーション支援ボードがない場合も、聴覚障害のある人や知的障害のある人が、携帯できるコミュニケーションカードがあれば、コミュニケーション支援ボードがない店舗でも使用できる。  【明石市版】※別紙参照  案3)コミュニケーションカード  他にもどんな内容を入れたらよいか。