コミュニケーション関連施策の取り組みについて 1 バリアフリー教室、手話体験教室の開催 バリアフリー教室:小学4年生を対象に、福祉学習の一環として児童が自ら体験し、障害当事者とのコミュニケーションを図ることで当事者を身近な存在と感じ、相手を理解する気持ちを育むことを目的として開催。視覚障害のある職員と車いすユーザーの職員が講師を担当している。 手話体験教室:聴覚障害当事者の話を聞いて、生活の中での困りごとやコミュニケーション方法を学ぶ。また、児童が自ら手話でのコミュニケーションを体験し、コミュニケーションの楽しさや、必要や配慮などを知ることを目的に開催している。 −子どもたちからの感想− ・車いすの人が困っているときどうやって声をかけたらいいかを学べた。生活での工夫がいろいろあると知れた。 ・視覚障害の人の生活でお買い物の仕方を知れてよかった。音のない信号機で車の流れがとまったらわかると言っていたけど、車のとおりが少ないところはタイミングがとりづらいから大変と思った。 ・手話は難しいと思っていたけど、やってみたら簡単だった。手話以外にも口話やジェスチャーで伝える方法もあるとわかった。手話のことをもっと知りたくなった。 2 あかし手話サービス  令和3年7月から、聴覚に障害のある人が、アプリ(フェイスタイム、スカイプ)のビデオ通話機能を使って手話で市に問い合わせができるサービスを開始。聞こえる人が市役所に電話で問い合わせるのと同じように手話で市役所の手話通訳者にかけることができ、他課への問い合わせもテレビ電話をつないだまま通訳職員が電話または移動して通訳を行う。  また、手話通訳者からも登録されている聴覚障害者にかけることができるため、双方向でのやり取りが可能。令和4年10月末時点の登録者は36名。  ろう者からは「手続きに行くのに必要なものを教えてほしい」などの問い合わせに便利という声が多い。手話通訳者からも発信できるため、体調不良等で来庁できない人にも必要な連絡を手話で伝えることができる。 3 コミュニケーションを支援する人の養成  視覚障害、聴覚・言語障害のある人などのコミュニケーション支援や、情報保障を担う人の養成講座を継続して実施している。 ・点訳ボランティア養成講座 ・音声訳(朗読)ボランティア養成講座 ・失語症者向け意思疎通支援者養成講座 ・盲ろう者向け通訳・介助員の養成研修 ・要約筆記者養成講座 ・手話奉仕員養成講座 ・手話通訳者養成講座 4 要約筆記啓発チラシの医療機関への配付  中途失聴・難聴者の市民が医療機関受診の際に、医師等からの説明が理解しやすいように、要約筆記者の派遣ができることや、聴覚障害者のコミュニケーション理解のため、令和2年1月に明石市医師会と明石市歯科医師会を通じ、医療機関へ要約筆記の啓発チラシの配付を行った。 5 手話言語の国際デーの啓発  9月23日の「手話言語の国際デー」にちなんで、天文科学館のライトアップ、天文科学館来場者を対象としたミニ手話講座と交流イベント、市民広場での手話動画の上映を行った。交流イベントの参加者から、「気軽に参加できた」「ろう者の困りごとなどを知れた」「生の手話を体験できて良かった」などの感想があった。 6 広報あかしの点訳・音訳・手話チャンネル  視覚障害の人を対象に、広報あかしの内容を抜粋し点字版・音訳版を発行している。 「あかし手話チャンネル」は、広報あかしの特集の内容などを手話動画(YouTube)で月2回程度配信している。 7 職員対象に「なるほど!ザ・配慮通信」を発行(別紙参照) コロナ禍で職員対象の研修が困難なため、障害のある人への配慮や関連する情報を通信として令和3年4月から月1回発行している。 8 市立図書館でのユニバーサル・サービス  明石市内在住で、障害者手帳をお持ちの方、身体の障害などで図書館への来館が困難な方、活字による読書が困難な方(視覚障害、高齢者、肢体不自由、発達・学習障害)などを対象にユニバーサル・サービス(登録が必要)を実施。サピエ図書館の利用、デイジー図書や点字図書、大活字本やLLブック、読書支援アプリなどの貸出が利用できる。   注)サピエ図書館:視覚障害者や活字による読書が困難な人を対象に、暮らしに役立つ情報や図書を点字・デジタル録音図書(デイジーデータ)で提供するネットワーク。 LLブック:わかりやすい文章や、絵やシンボル(絵記号)などを組み合わせるなど、知的障害や自閉症の人たちが理解しやすいように工夫された資料 読書支援アプリ貸出:視覚や識字の障害などで読書が難しい人向けに、読書支援アプリ「ユアアイズ」のアカウントを貸し出す。スマートフォンで撮影すると読み上げてくれる。