「障害のある人への対応で困ったのはどんなこと?」  市が実施しているユニバーサルマナー研修の参加者に実施したアンケートの中に、「障害のある人への対応で困ったことはどんなこと?」の問いに対する回答を集めました。 【対象者】 ・令和5年2月、7月に実施した事業者対象ユニバーサルマナー研修参加者 計76人 ・令和5年6月、11月に実施した職員対象ユニバーサルマナー研修参加者 計98人 「障害のある人への対応で困ったことがある」と回答した人は、事業者が55人(72%)、職員が55人(56%)でした。 【困ったことの例】※自由記述から抜粋し要約  〇視覚障害のある人への対応 ・視覚障害の方を見かけても、ぶつからないようにするだけで、どうしたらいいか分からなかった。 ・視覚障害の方の誘導(椅子に座るとき)に、どう声かけをしたら良いか分からない。 ・誘導や、商品を持って行ったときの対応方法が分からない。 ・お声がけした際に、「大丈夫です」とおっしゃられ、そこから声をかけづらくなった。  ・コンサートで視覚障害の方が来られ、「目が見えなくても鑑賞できますか?」と聞かれ、上手に返答ができなかった。視覚障害の方が来られるという想定ができてなかった。 ・視覚障害の方が、全く見えないのかどのくらい見えているのか分からず、どこまで手助けが必要か分からなかった。  ・視覚障害の方とエレベーターに乗ったとき、何をすればいいか分からなかった。 ・視覚障害の方が来られ、書類のやり取りはできたが、字が書けるのか分からず、「ご署名ください」の一言を躊躇した。「ご署名いただきたいのですが」と言ったら、「字は書けるのでどこに書くのか手を添えてください」と言われ書いてもらうことができた。  ・目の不自由な方が横断歩道を渡ろうとしていたが、どう声かけすれば良いか分からなかった。     〇聴覚障害のある人への対応 ・筆談で伝えることはできたがどうしても聞こえる方を介して会話になったので、少しでも手話ができた方がよいと思った。 ・営業訪問した際、筆談したため非常に時間がかかり、家族とトラブルになりかけた。 ・筆談で対応したが、この対応の仕方で不快に思われた点などがないか不安に思った。 ・耳が聞こえないのか、話せないのか見分けがつかなくて、どうしたら良いか分からない。聞いて良いかすら分からない。 ・初めて筆談で利用者さんに説明する対応をしたときに、話し言葉で筆談を始めてしまい、途中からもっと分かる言葉で筆談したほうがよかったと気づいた。  ・筆談のときに、待ってもらう時間が申し訳ないと感じる。  ・窓口対応をするとき、直接本人に対応せず付添の方と話すようにしてしまった。 ・手話ができなかったけど身振り手振りで口の形をはっきりさせて伝えるべきことを伝えたが、これでよかったのかと不安になった。 ・耳が不自由かつ手も使いにくい方で、筆談ではコミュニケーションがとりづらかった。他の方法があればいいのに、と思った。 ・窓口で耳が聞こえづらい方に対して、どのくらいの声の大きさでお話したらいいのか、何度も同じ話をすることで不快になられていないかと戸惑うことがある。 ・コロナ対策でマスクをしていたり、大きい声が出せなかったり、口元が見えない、声が通りにくい(こもってしまう)ことでやりとりがスムーズにいかなかったことがあり、当事者にとっては不便を感じる、ストレスを感じる場面だと思った。  ・筆談で書かれた内容を筆談で返すときに、伝え方や理解が不充分で、うまく伝わらなかった。 〇肢体不自由のある方への対応   ・車椅子で来店された方へ、どのような声かけや行動を取ればいいのか分からず、あたふたした。 ・イベント等で車いすの方が来てくださることもあるが、「車いすに乗っているからこういうサポートが必要だ」と決めつけず、どういったサポートを求めているのかお伺いするという姿勢で向き合いたいと思う。  ・車いす介助の際、通れる道に限りがある。(歩道が狭い・斜め)  ・車椅子の市民が来庁された際に、通路が狭く問い合わせ先まで案内するのに苦労した。 ・重度肢体不自由の方とのコミュニケーション(話している内容が分からなかった)の時の返答方法が難しかった。 ・車いすで支援センターに入室された方に、利用の子どもたちに危険のない、また安全に、お互い楽しく過ごしていただくための方法をその都度、職員で相談した。   〇内部障害の人への対応 ・内部障害の方から、車椅子専用駐車場に常に駐車している車があり、自身が駐車できない、移動させてほしいと何度も言われる。 〇精神障害のある人への対応 ・精神障害と思われる方で、奇声などを発する意思疎通の難しい方の対応で、利用していただきたいが、周りの人からのクレームもあり、悩むことがある。 ・おそらく精神障害の方が、窓口で感情が高ぶったときにどう対応すればよいのか分からなったことがあります。 ・理由が理不尽なもので一方的に叱られたとき、どう言い返すべきか困る。おそらく精神障害の方なので、合理的に伝えても理屈が通じにくい。相手の行動を止める必要のあるとき、どうしても腕を掴むなど相手の手を封じることがあるが、それが拘束の一種になると思うと制止をためらいがちになる。 〇その他 ・困っているように見える人に、声かけが必要かどうか悩むことが多い。 ・どこまでお手伝いしていいか?声をかけてもいいのか、迷惑になるのではないかと思っていた。 ・認知症の方に認知症の施策を説明するとき、本人は病気の自覚がないことがよくあるので、対応に困っている。 ・意思の表出ができにくくなっている方に、どう関わり意向を確認するか(認知症の方など) ・言語障害のある方が窓口に来られたとき、聞き取りだけでは難しくて窓口にある筆談ボードを使ってうまくコミュニケーションが取れた。活用できるもので本人ときちんとお話ができてよかった。  ・異性の場合は、気安く声をかけられない場合もある。  ・イベントを行うので、誰でも参加できる形を常に考えているが、悩むことも多い。  ・精神的に追い詰められた方への対応。  ・虐待を疑うような発言のあったとき、担当につなぐまでにどのように切り出すべきか。  ・職場に点字の分かる方がいないため、必要になったときに対応できない。  ・本人が望んでいることが理解できなかった。 ・ベビーカーを使う親子が降りるとき、声がけしてお手伝いしたいが、ベビーカーのどこを持てばよいか分からない。コロナで他人に触られるのは嫌ではないかと考えると、声がけできない。 ・「お手伝いしましょうか?」と声をかけたら、障害者の方からきつい言葉で拒否された。 ・何を言っているのか理解できず、相手がしびれを切らして帰ってしまった。 ・保育所の子どもにヘルプマークをつけていいですかと家族の方に相談されたとき。 ・保育所ではまだまだバリアフリー化されていないので、2階に上がる高齢者・足の不自由な方の送迎に対して工夫していきたい。 1