第13回明石市障害者の差別の解消を支援する地域づくり協議会委員意見一覧 1 明石市合理的配慮の提供を支援する助成制度を進める取り組みについて 【ステッカーに関する意見】        ・ステッカーを作成し、利用できる店に貼るようにしたのは良いと思う。しかし、店頭では目立ちにくい。原寸大よりもう一回り大きいほうが望ましい。「筆談ボード=誰でも会話するのに利用できます」と書くのが良い。 ・ステッカーを掲示することで、お店の方も障害のある人も自然に受け答えができて、日常会話のきっかけにもなると思われるので素晴らしい取り組みだと思う。 ・もっとステッカーを大きくして、以前からやっている所にも目につく場所に貼ってもらって、明石市内では「それがなければ恥ずかしい」くらいの文化を作っていきたいものだ。 【事業者に関する意見】 ・聴覚障害者の立場から、店のレジで筆談ボードを求めるとすぐに出してくれるように置いてくれているのがうれしい。(始めたころは出してくれるまで時間がかかった) ・自作の「聞こえません、指さしか筆談を」カードを見せるとその通りに対応がスムーズになった。明石市の取り組みにより意識改革が広がったように思う。 ・近くにある鞄店に行くと店員さんがとても丁寧に商品の色や形を説明してくれるので視覚障害者にもよく分かる。商品の鞄の中に入っている紙等も出して、触らせてくれるので、大きさやポケットなどの位置も分かって良い。 ・「障害のある人への対応について困ること」で「どのように声をかけたら良いのかわからないことがある」について全く同感。特に初対面の人に声かけする折は、今でもしり込みすることがよくある。関心を持って向き合い日頃のコミュニケーションに慣れることが声かけをする勇気になると思う。 ・飲食のメニュ−などは点字もさることながら、知的障害には見て理解ができる写真などの活用も必要。 ・トイレの改修(特に広くて使いやすい多目的トイレのようなもの)が必要。スペースと多額な資金が必要となるが。 ・病院においては、ユニバーサルデザインにて対応している。在宅部門、クリニックにおいては、患者や利用者の声を伺いながら微調整をしている。今後も患者や利用者からの声を大切にしていきたい。 ・障害者差別解消支援をしているお店のマップの公表(お店の宣伝にもなる) ・最も困っておられる障害者はどのような方か?視覚障害者か?そのような方にどのような配慮が必要かを相談して、その配慮を進めてはどうか?例えば、視覚障害者の場合、品物が並んでいても、品物も価格も分からない。店員の声かけと必要な品物の確認等が必要なはず。視覚障害者に優しい応対が必要であり、そのようなお店を公表しては? ・以前から配慮をお願いしている飲食店の入り口のバリアフリーが改善されていない。 【制度の周知や啓発に関する意見】 ・映画のCMでの広報 ・周知方法については、チェ−ン店へは行政からの依頼を直接発信することが有効と思う。単独店についてはそれぞれの同業組合、商店連合、商工会議所関連部会等の組織を通じての発信をして徹底をする。 ・「スロープ」などの言葉そのものが分からない方が多いと思う。商店街組合などによびかけて商店主全員に細かく周知することが大事だと思う。 ・制度の周知方法としてYouTubeによる具体例の発信、これを通じて市民へ周知していく。例えば委員もしくはユニバーサルモニターさんが助成制度を利用した事業所を見て回る様子を3分間レポートして動画に収め発信する。〇〇飲食店の取り組み紹介、〜スロープ、筆談ボード、お客さんの配慮場面、神姫バスの一コマ〜ヘルプカード利用者への配慮の一場面、など。 ・私たちが周りに関心を持ち支えあう気持ちを持ち続けられるように地域、自治体等で助成制度を知る機会を増やすことも大切であると考える。根本的には、障害のある人、支援が必要な人に対し我々明石市民がよりそい、その人らしい生活を住み慣れた自宅、地域で持続するには、切れ目のない支援は必須であろう。 ・啓発は、例えばクローズアップ現代、かんさい熱視線、サンテレビ、ケーブルテレビ、広報あかし、ミニコミ誌、まちづくり協議会での取り組みなど。こんな困っている人がいる、こんな工夫をしている、こうして改善したなどの紹介ができると良い。 ・明石市から始まった助成制度は、今や新しく条例を作る自治体のモデルとなっている。もっと事業者を乗せる必要があると思う。今やバリアフリーとユニバーサルデザインは我が国の必須事項であり、それがなくて事業を展開するのは、儲からないだけでなく許されないことなのだという意識づけが必要だ。 2 コロナ禍での障害のある人の暮らしや地域の状況について 【障害当事者に関する意見】 ・人と人がふれあい、話すことが困難な時節。この事態に障害者は不安を感じている。症状が悪くなった人もいる。仕事が減り、収入が少なくなり、生活しづらくなっている人もいる。施設、家庭での困難な状況が伝わってこないが、明石市でのコロナ感染の状況や、気を付けるべき点について知らせてほしい。「サポート券」は利用者、店の双方が助かるので続けてほしい。 ・視覚障害者は外出そのものがコロナ禍によって難しくなっているようだ。 ・個人面談(職場)で当事者から聞いたことの一部として、仲間同士で集まりができなくなり孤立感がある。できれば他者との交流の場がほしい。旅行やカラオケなどのストレス発散ができなくなった。ソーシャルディスタンスやマスク着用しない人などが許せない、イライラしてしまう。聴覚障害のある方から「マスク生活が当たり前になって、口の動きや表情が見えず困る」との声。 ・マスク社会になってしまい、第2波・第3波になってからは会話するにも、マスクを外しにくくなった。音声を文字変換するアプリ(UDトーク)を駆使するようになった。ITツールの発達・進化を願う。また、透明マスクも進化しつつある。 ・マスク社会になり、当事者や支援者の取り組みが広げた効果のせいか、理解者が増えたように思う。メディアの会見時のワイプ手話通訳も日常的に見れるようになったので意識改革の効果はあったように思う。 ・春頃はマスクが手に入らなくて困っていた。ガイドヘルパーの事業所から少し分けてもらえて助かった。合唱やハーモニカの自主サークルが自粛で集まれなくなって残念だった。家で過ごす時間が長かったので、デイジー図書(視覚障害者用の読み上げ図書)をインターネットで読んで過ごした。デイジー図書があり、手に入れられて良かった。 ・タクシー券を利用するときに、1回につき2枚までしか使えないので、もっと使えるようにしてほしい。 ・コロナの影響でコンビニエンスストア等で無人レジや人員削減があった結果、障害を持った方が困る場面になった際、対応が難しくなるケースがあるように感じる。 ・日中活動やサービスがコロナにより制限されることが多いのですが、何とか対処法を考えて変化の少ない生活を送れるようにしてほしい。 ・マスク着用が日常になる中、障害により着けることができない方たちの社会参加に制限が起こっている。店舗等でもマスクの義務化を求める掲示に偏り、着用できない方のことを知る情報が少なすぎる。 【支援者に関する意見】 ・コロナ禍で友愛訪問で直接話しかけられるのを嫌がる人もおり、警戒される方には訪問カードにメモ書きして投函するようにしている。メモを見て電話で現況を報告してくれるので助かる。 ・バザーや講演会、展覧会やコンサート等、全てが中止や縮小となり、関係者が困っている。このような方々への支援は無いのか。縮小型のバザーや講演会、コンサートなどを開催が出来るように補助金制度があれば良い。 ・コロナによる医療関係者の逼迫度合いが伝わらない。保健所や病院では、一生懸命されているのでしょうが、伝える方法は無いのでしょうか。 ・コロナ禍で、入院している精神障害者を見舞いに行っても、面会させてもらえなかった。ストレスで疲労困憊しているのに、下着のみを職員に渡して帰る家族は非常に悲しい。アクリル板越しの面会、2m距離の面会等を考えて欲しい。 ・ワクチン接種のルールでは知的障害は特に対応はないようですが、高齢者と同様に扱い施設従事者も先行接種をしてほしい。知的障害のコミュニケ−ション能力は一般的には低く重篤化する可能性が高い。 ・コロナの発生に伴い、発熱外来と一般の患者様と別枠で行わなければならなくなり工夫をしながら実施している。 【地域の活動に関する意見】 ・高齢者の予防介護等の目的で、シニア活動応援事業に取り組み、週に1回健康体操等の取り組みをしている。1回目の非常事態宣言下で、どこにも行かなくなった、行けなくなった高齢者の認知症やフレイルの状況は47.7%にも上り、障害のある人の暮らしも同様のことが考えられる。気軽に相談できたり、交流できたり、サロン的な場があること、それらを支援できる人がいること、またそれらをよく観察していて適切に助言できるコーディネーター的な人がいることが今後も必要ではないかと思う。 ・コロナ禍で外出自粛や不安等で日々の生活に困る可能性が多々あると推測できる。障害者が日々の生活で困ることを地域、近隣の方が理解して、ちょっとした支援ができればすべての方が生活しやすいのではないか?そのためには、コミュニケーションが必須である。近隣、地域との交流、関心を持つことが大切であると考える。 3 2021(令和3)年度の本協議会での取り組みについて 【取り組み内容に関する意見】 ・同種の取組をしている他の市町や県の動向紹介(海外の状況も含めて)(欧米に在住経験のある障害者に聞いてみる等)(ネットでも紹介有り) ・他の障害の方々の本当に困っている内容を更に情報共有して、協議会として進めて行けるものが無いかを調査して欲しい。例えば、明石市での各種障害者の就労状況や離職率、その離職原因の調査。障害者に優しい会社のやり方の確認。障害者差別をしている店や事項に対する問題点の公表や紛争解決の事例紹介 (明石市の本気度が分かるもの)(他の市町村との比較)(斡旋、調停例紹介) ・とにかく事例の収集とその対応に尽力して欲しい。収集する工夫も必要。待ちの姿勢では、事例は集まらないと思います。対応が良ければ事例も集まる。 ・コロナ禍で会議が一度も開かれなかったが、こういう時こそ障害者の不安に対する対応広報が必要。施設や団体に入っている人には情報が伝わると思うが、そうでない人には伝わりにくい。アンケートモニターの声は大切。スーパーの品のボードの目線の高さは同感。明石駅バスターミナルの電光のバス時間表示も目線が高く見えにくい。 ・定期的に障害についての取り組みやPRを行い、障害のない人、ある人に理解してもらう。五感を刺激する方法が効果的であろう。 ・市内の事業者に足を運んで制度の周知と活用の呼びかけをいただき感謝申し上げます。このような継続的な取り組みは大切なことで明石市西部にも深く根付けたいです。 ・ステッカーはかわいく、なじみやすくて良いと思う。大きいステッカーもあれば良いな、と思う。 ・「耳が聞こえません」「マスクで口が読めません」「指さし・筆談を」などのステッカー、あるいは缶バッジorキーホルダーがほしい。 ・市内小学校の子どもたちにも知ってもらえるような広報もできたら、と思う。 ・コロナ禍における障害者の現状と課題 ・前回のそれぞれの障害者対策や対応のその後についての協議。 【開催方法に関する意見】 ・やはり話し合いは集まってやったほうが良いと思う。(可能な限り)。 ・協議会はコロナで大変とも思うが、書面ではなく開催できたらと思う。 ・書面で意見を集める方法もありだと思う。リモートで会議をするよりは、集合型の会議(広い場所、人数、換気)が良い。グループワークなどは予めグループ分けをして意見の集約をしておくなど、二部形式で一つの会場に集まる人数制限をかける、などの工夫ができればと思う。 ・コロナ禍では書面での開催しかないと考える。 ・オンラインでの開催 ・一部でもリモートでの参加も可能になれば人間の密度が減るので、そういった対応はしても良いと思う。 ・できる限り柔軟な対応、状況確認等により開催を行っていただきたい。WEB会議方式も活用して意見交換や、現状分析と確認等が必要と思う。書面のみでは単なる開催実績に過ぎないと思う。